量子化学1 福住 1998  自筆ノート可

問1 次の文章の空欄(1)〜(15)に適当な言葉、数値あるいは式を入れよ。

 量子力学では粒子の状態は座標の関数ψ(q)で表わされる。ミクロの世界では粒子は(1)としての性質も有するためこの関数は(2)と呼ばれる。ただし|ψ|2は波の振幅ではなく(3)を表わすと考えられている。従って、全空間でこの波動関数に特定の演算(微分など)を施すことにより得られる。すなわちfを物理量fに対応する演算子とすると量子力学の基本方程式は(5)である。この方程式を解くことによりfは(6)として、また波動関数ψはその固有関数として求められる。ここでは演算子は古典的な物理量の中で質量mの粒子の運動量p(=mv)を(7)で置き換えることにより得られる。例えば最も重要な物理量であるエネルギーEの対応する演算子Hは(8)と呼ばれ、運動エネルギー(mv2/2=p2/2m)と位置エネルギーVの和として表わせるので、基本方程式からシュレーディンガー方程式(9)が得られる。この微分方程式を解くことによりエネルギー固有値とその固有関数としての波動関数が求められる。異なるエネルギー値Ei,Ejを与える波動関数ψijはその積を全空間で積分すると(10)となる。水素原子についてシュレーディンガー方程式を解くと、その波動関数は3つの量子数(11)、(12)、(13)で決まる関数となり、そのエネルギーは(11)だけでなく(12)の値によっても異なる。また、多電子原子では(16)の原理により、(11)、(12)、(13)の特定の1組の値で規定される軌道には最大限で(14)個の電子しか入ることができない。従って同じ量子数(11)を持つ原子に含まれる電子の最大数は(15)となる。

問2 長さaの1次元の”箱”のなかにある電子(質量m)について次の問の答えよ。”箱”の中のポテンシャルエネルギーはゼロであり、”箱”の外に電子は存在しないものとする。
 (1)境界条件を考慮してシュレージンガー方程式を解いて、電子の波動関数Ψ(x)とエネルギーEを求めよ。ただし波動関数は規格化したものを書くこと。
 (2)電子の位置の期待値を求めよ。

問3 水素原子の基底状態の波動関数はexp(-r/a0)に比例する(a0はボーア半径)。このとき次の問に答えよ。
 (1)規格化条件からこの比例定数を求めよ。
 (2)核と電子の平均距離を求めよ。

問4 1s、2s、2p軌道からできる分子軌道の型(1sσg,1sσuなど)をそのエネルギー値の順に示し、N2分子が三重結合を有することおよびB2分子が常磁性であることを説明せよ。またこのような等核二原子分子は赤外活性かどうか理由とともに答えよ。

問5 ベンゼンラジカルアニオンのESRスペクトルの本数とその強度比を理由とともに答えよ。



以上

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