《CPU動作クロック周波数》
Create:2002/02/11
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   クロック周波数とは、CPUの後ろに書いてある数字のことで、CPUがデータを
   処理する速度を表した数値。
   たとえば、Pentium3 800MHzというようにMHz(メガヘルツ)や
   GHz(ギガヘルツ)という単位で表される。
   クロック周波数は、CPU の命令実行タイミングを制御するものなので、クロック周波数が
   高くなるほどパソコンの命令実行速度は向上し、処理速度も向上する。
   ただし、クロック周波数が2倍になっても、処理速度が2倍になるとは限らない。
   処理速度はCPUだけでなく他のデバイスも影響するので。

   例1)
    200MHzで動作するCPUをもつパソコンがある。このCPUは、1命令を
    平均0.8クロックで実行できることが分かっている。このCPUは1秒間に
    約何万命令実行できるか。

   解説)
    200MHzなので、1秒間に20,000万クロック。
    0.8クロックで1命令を実行できるので、
    200,000,000 / 0.8 = 250,000,000
    よって、25,000万命令


   例2)
    基本動作時間(クロック時間)が3ナノ秒の処理装置で、命令の実行に
    必要なクロック数とその命令の出現比率が表に示す値である場合、
    この処理装置の性能は平均約何MIPSか。

     ┌───―──―─―──┬――――――――─┬──────┐
     │   命令の種別   │命令実行に    │ 出現比率 │
     │           │必要なクロック数 │      │
     ├────―─―──―─┼―――――――――┼──────┤
     │レジスタ間演算    │    4    │  40% │
     ├─────―──――─┼──―――――――┼──────┤
     │メモリ・レジスタ間演算│    8    │  50% │
     ├───────────┼──――――――─┼──────┤
     │無条件分岐      │   10    │  10% │
     └───────────┴─―――――───┴──────┘

   解説)
    基本動作時間(クロック時間)が3ナノ秒の処理装置ということは
    1クロックに3ナノ秒かかるということ。
    (1ナノとは10億分の1(10の−9乗)。

    レジスタ間演算
       必要なクロック数=4、出現確率=40% より
       CPUがレジスタ間演算を行うには4クロック必要で、
       レジスタ演算を全体の40%の割合で実行するということになる。
       よって、レジスタ演算は
           4 × 3 × 40 % = 4.8 ナノ秒

    メモリ・レジスタ間演算
       必要なクロック数=8 出現確率=50% より
       同様に 8 × 3 × 50 % = 12 ナノ秒

    無条件分岐
       必要なクロック数=10 出現確率=10%
           10 × 3 × 10 % = 3 ナノ秒
    となる。
    よって、このCPUの1回の平均命令実行時間は、すべて合わせて
      4.8 + 12 + 3 = 19.8 ナノ秒
      = 19.8 × 10^(−9) 秒 となる。

    次にMIPSを求める。
    MIPSは1秒間当たりの命令回数であるから
      1 ÷ 19.8 × 10^(−9) = 0.0505 × 10^(9)
      = 50.5 × 10^6(10の6乗=百万)
    よって、50.5 MIPSとなる。


【MIPS (Million Instruction Per Second)】
   コンピュータの処理速度をあらわす単位で、「1秒間当たりの命令実行数(単位は百万)」。

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