モバイル IP / Mopbile IP


■ モバイルIP。Mobile IP。

  端末がネットワーク間を移動しても
  常に同じIPアドレスで継続的に通信することを可能にする技術。
  IETFによりRFC3344として標準化されている。

  モバイルIPを使えば、携帯電話番号と同じように
  どこでも同じIPアドレスを使用することができる。
  このため、移動の前後で通信(セッション)が途切れることはなく、
  このため、アプリケーションは継続して通信可能である。

  また、相手先からは端末が移動していないように見える。

  

■ 位置登録の手順。

  (1) 最初モバイルノード(Mobile Node)は、ホームネットワーク内にあり、
      ホームエージェント(Home Agent)に接続されている
      このときモバイルノードが持っている本来のIPアドレスを
      ホームアドレス(Home Address)という。

  (2) モバイルノードは、フォーリンネットワークに移動すると、
      フォーリンエージェント(Foreign Agent)が定期的に放つ
      エージェント広告(Agent Advertisement)を受信して、
      自分がフォーリンネットワークにいることを認識する。

      エージェント広告には、フォーリンエージェントのIPアドレスや、
      モバイルノードが使用できる気付(きつけ)アドレス
      (Care-of Address)が含まれている。
      これは訪問先のサブネットで使用する仮のアドレスである。

  (3) するとモバイルノードは、フォーリンエージェントを経由して、
      ホームエージェントに現在位置を登録する。
      つまり、気付アドレスをホームエージェントに通知する。
      この通知のことを、位置登録(Registration)という。

  (4) モバイルノードの位置情報を受け取ったホームエージェントは、
      そのモバイルノードが他のネットワークに居ることを認識し、
      転送先管理テーブルにその所在情報を登録する。

■ 送受信の手順。

  (1) モバイルノードから他の端末にパケットを送る場合には、
      通常とまったく通常と同じように送信すればよい。
      ただし送信元IPアドレスには、
      気付アドレスではなくホームアドレスを使用する。

  (2) 他の端末からモバイルノードにデータを送るときには、
      モバイルノードが移動していることは知らないので、      
      ホームアドレス宛てにデータを送ってくる。

  (3) ホームエージェントは、
      モバイルノードが自分のネットワークに居ないことを知っているので、
      パケットを代理受信して、気付アドレス宛に転送を行なう。

      このとき、ホームエージェントは、
      元のパケットに対してIP in IPのカプセル化を行なう。
      そして、外側のIPヘッダの
      送信元IPアドレスをホームエージェントのIPアドレスとし、
      宛先IPアドレスはモバイルノードの気付IPアドレスとする。

  (4) フォーリンエージェントは、
      自分のネットワークの気付アドレス宛てのパケットは、
      かならず拾わなければならないことになっている。

      そして、フォーリンエージェントは、
      カプセル化を解き、元のIPパケットを取り出す。
      つまり、ホームエージェントとフォリンエージェントの間で、
      トンネリングが行なわれた、ということ。

      最後にフォーリンエージェントから、モバイルノードへ、
      元のIPパケットが転送される。

以上。

2004/03/24 pm


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