IPマルチキャスト IP multicast
■ IPマルチキャスト。IP multicast。 単一のIPパケットを複数のノードに届けること。 動画や音声の一本のデータストリームを分岐させ、 多数の端末に同時に送信する仕組み。 「1110」で始まるクラスDのIPアドレス群を使用する。 RFC1112で規定、RFC2236で更新された。 IPマルチキャストでは、 各宛先IPアドレスに対して個別にパケットを作成して送信するのではなく、 単一の宛先IPグループアドレスに対して1つのパケットを送信する。 すると、通信経路上のマルチキャスト対応ルータが、 あて先に応じて自動的にデータを複製して配信してくれるので、 結果、複数の宛先に同じパケットを届けることができる。 通常のユニキャストの場合、 同じ内容のパケットをあて先個々に作成して全部送信するので、 中継回線の帯域を大きく消耗してしまうことになるが、 マルチキャストなら、途中まではIPパケットが重複しないので、 効率よく配信をすることができるという利点がある。 IPマルチキャストを利用するためには、 まずは途中のルーターがIGMPに対応する必要がある。 また、パソコンなどの端末側でも、 ルーターに受信準備完了を知らせるため、IGMPが必要になる。 未対応ルーターをトンネリングするDVMRP技術を使って、 仮想マルチキャスト網を作るMBone実験というものもある。 以上。 2003/07/01 pm