SMTPサーバ
■ SMTPサーバ 電子メールの送信するためのサーバ。 一般的なメール送信プロトコルであるSMTPをサポートする。 SMTPサーバは、契約しているユーザから送信されたメールを受け取り、 送信先のユーザのネットワーク内で稼動しているSMTPサーバを探し、 そこにメールを転送する役割を持つ。 代表的なSMTPサーバとしては、sendmailやpostfix、 Microsoft Exchange Serverなどがある。 ■ sendmail。センドメイル。 UNIXに標準で導入されているSMTPサーバ。 SMTPサーバの機能のみを提供し、POPサーバの機能は持っていない。 デーモンとして、起動時からバックグラウンドで動作する。 セキュリティホールが多く発見されるので、 その解消のため、頻繁にバージョンアップが行なわれる。 最新バージョンは8.12.6(2002年11月現在)。 現在では、Windowsにも移植されている。 ■ sendmail.cf sendmailの設定は、sendmail.cfに記述する。 ただしsendmail.cfを直接編集するのではなく、 CFやm4マクロファイル等のユーティリティを使用して生成する。 なお、編集後は、sendmailの再起動が必要になる。 また、設定ミスをした場合に sendmailの動作が不安定になるような一部項目については、 下記のような別ファイルに切り出して設定する仕組みになっている。 local-host-names / 自身のホスト名。 access / 送信者のIPアドレスを見て配送の可否を決定する。 aliases / メールアドレスの別名による転送アドレスを記述。 maillog / メールの配送におけるログが記述される。 ■ postfix。 SMTPサーバソフトウェア。 セキュリティがsendmailよりも高度で堅牢と言われている。 ■ Microsoft Exchange Server。 マイクロソフト社のメッセージングサーバーソフトウェア。 SMTPやPOP、IMAPなどの本格的なメールサーバ機能のほか、 グループウェア機能、インスタントメッセージング機能を持つ。 WindowsNT/2000で利用される。 ■ 第三者による不正中継。Third Party Relay。 中継を許可する設定のメールサーバを踏み台にして、 発信元を隠した状態で、不正メールを送る行為。 初期のインターネットでは、オープンリレーの考え方が一般的だった。 この中継機能を利用して、特に広告や嫌がらせのようなメールを 不特定多数に大量に送りつけるspam(スパム)が流行した。 現在では、こうした不正中継を防ぐため、 多くのメールサーバはデフォルトでメールを中継しない設定になっており、 逆に中継を許可するIPアドレス範囲を登録する必要がある。 ■ メーリングリスト。 専用メールアドレスを使って、 複数の参加者間のメッセージをやり取りする仕組みのこと。 1つのメールアドレスに電子メールを送ると、 予め登録されていた複数の人にその電子メールが配信される。 単純に1つのメールアドレスで複数人にメールを配送する機能だけならば、 基本的なメールサーバに実装されているが、 受信者が増えてくると、送信にかかる手間は増えていくため、 Majerdomoやfmlなどの専用のメーリングリストプログラムを用いる。 ■ マルチドメイン運用 複数のドメインを単一のメールサーバで運用すること。 この場合は、 複数ドメイン間で同じアドレスが重複することを避けるために、 ドメインごと別々のユーザテーブル(Virtual User Table)を 作成する必要がある。 sendmailはこのユーザテーブルを参照して個々のメールの振り分けを行なう。 以上。 2004/03/15 pm