FR網と相性の悪いスプリットホライズン
ルーティングプロトコルをRIPで運用している場合、 ルーティングループを避けるため、当然にスプリットホライズンが働く。 スプリットホライズンが動作している場合、 下図の例で、ルータAがルータBから受け取ったネットワークBの経路情報は、 ルータCには届かない。 また、ルータAがルータCから受け取ったネットワークCの経路情報は、 ルータBには届かない。 なぜならば、スプリットホライズンの基本ルールでは、 経路情報を受け取ったインターフェースには、 その経路情報は流さないことになっているにもかかわらず、 下図の例では、ルータBとルータCが 同じ物理インターフェースに接続されてしまっているからである。この問題はどうすれば解決することができるか。 つまり、フレームリレーのネットワークと、 スプリットホライズンの機能を、両立させるにはどうすれば良いか。 解決する方策としては、以下の3つの方法が考えられる。 (1) RIPスプリットホライズンをOFFにしてしまう。 (2) ルータBとルータCの間にも、PVCを設ける。 つまりPVCフルメッシュのネットワークに変更するということ。 (3) ルータAのインターフェースに、 複数(この場合は2個)のサブインターフェースを設けて、 それぞれ異なるサブネットを与える。 (1)の方法は、ルーティングループが発生してしまう。 (2)の方法を採れば、 個々のルータは全ルータに直接ブロードキャストできるので、 全ネットワークの経路情報が保持される。 ただし、BC間の回線コストが余計に必要となる点がネックである。 (3)の方法を採った場合には、 BとCとは異なるインターフェース(サブインターフェース)に接続するので、 Aは経路情報を相互に中継できる。 BC間の回線増設も必要ない。 以上から、一般的には、(3)の方法が採用されることが多い。 すなわち、ルータのインターフェースにフレームリレーの設定を行う場合は、 必ずサブインターフェースを定義することになる。 2003/07/18 pm