tracert
■ tracert。UNIX系ではtraceroute。 ICMPタイムアウトを利用して、 インターネット上でパケットが通過したパスを検出するプログラム。 対象とするコンピュータに到着するまでにデータが通過する経路 (ルータの名前やIPアドレス)を調べることができる。 コマンド入力例。 > tracert www.yahoo.co.jp ■ tracertの仕組み。 tracertプログラムは、宛先ホストに向けて、 ICMPエコー要求メッセージ(タイプ8)を繰り返し送信する。 このとき、IPヘッダのTTL値を最初は1にセットして送り、 次からは2,3,4,・・・と順番に大きくしたものを、送り続ける。 経路上のルータは、 パケットを受信すると、TTL値を1減らして転送する。 そして、ちょうど自分のところでTTL値が1になったルータは、 そのパケットを廃棄するとともに、 送信元へICMP時間超過メッセージ(タイプ11)を送る。 この結果、送信元ホストに近いルータから順番に、 ICMP時間超過メッセージを返信することになる。 しかも、このメッセージの送信元IPアドレスは、 パケットを廃棄したルータのIPアドレスである。 こうしてtracertプログラムは、 宛先までに通過するルータを特定することができる。 ■ オプションの利用。 経由するルータのホスト名を解決しない。 tracert -d 192.168.10.1 宛先ホストまでの最大ホップ数を20に限定する。 tracert -h 20 192.168.10.1 応答までの待機時間を300msに限定する。 tracert -w 300 192.168.10.1 以上。 2004/03/18 pm