VTP / VLAN Trunk Protocol
■ VTP。VLAN Trunk Protocol。
シスコ社の独自プロトコル。
複数のスイッチのVLANを一括して管理する仕組みを提供する。
VTPを利用すれば、1台のスイッチからVLANの追加、削除等ができるだけでなく
管理VLANを使用して全スイッチにその情報を伝達(アドバタイズメント)し、
その構成が反映することができる。
こうして、VLANの管理を大幅に単純化する。
VLANアドバタイズメントは、
5分間隔、またはVLAN設定が変更されるたびに
管理用VLAN(VLAN1)上に送信される。
■ VTPのオペレーションモード。
(1) VTPサーバモード。
自VTPドメイン内で使用するVLAN設定情報を
一括して作成、追加し、NVRAMに保存。
VTPアドバタイズメントを5分ごとに全スイッチに通知する。
すべてのCiscoスイッチが、デフォルトでサーバモードになっている。
(2) VTPクライアントモード。
VTPサーバ、または接続された他のスイッチからの情報により
自分のVLAN設定情報を更新する。
(リビジョン番号が現在使用中の設定より大きい場合のみ採用する。)
他のスイッチに転送するが、変更はできない。
また設定内容は、NVRAMには保存しない。
(3) VTPトランスペアレント(透過)モード
トランスペアレントモードのスイッチは、
新規にVLANを作成することができる。
しかし作成したVLANをほかのスイッチに送信することはせず、
自身のスイッチでのみ使用する。
一方、他のスイッチから送られてきたVLAN設定情報に関しては、
これを透過的に転送する。
自身はそのVTPドメインに参加しない。
【 まとめ 】
+---------------------+------------+------------+------------+------------+
| モード | VLAN作成・ | 送信 | 転送 | NVRAM保存 |
| | 変更・削除 | | | |
+---------------------+------------+------------+------------+------------+
| サーバ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| | | | | |
+---------------------+------------+------------+------------+------------+
| クライアント | × | × | ○ | × |
| | | | | |
+---------------------+------------+------------+------------+------------+
| トランスペアレント | ○ | × | ○ | ○ |
| | | | | |
+---------------------+------------+------------+------------+------------+
■ VTPプルーニング。VTP Pruning。
プルーニングとは、刈り込む、切り詰めるの意。
VLAN設定情報を通知(VTPアドバタイズ)するにあたり、
VTPドメイン内の各スイッチにその情報を必要かどうかを見極め、
必要がないスイッチは、その通知対象から外す機能。
この機能によりネットワークの帯域を節約できる。
VTPプルーニングは、デフォルトでは、すべてのCiscoスイッチで無効になっている。
2004/03/05 pm