WM9 / Windows Media 9
■ WM9。Windows Media 9。 インターネット上で映像や音声などのディジタルメディアを 配信するためのプラットフォームの総称。 米Microsoftの開発した、Windows Mediaテクノロジーの最新版。 下記のコンポーネントから成る。 コンポーネント | 主な機能 ------------------------------+------------------------- Windows Media Player 9 | コンテンツの視聴 Windows Media エンコーダ 9 | WM9形式への変換 Windows Media サービス 9 | コンテンツ配信サーバ Windows Media DRM | 著作権管理 Windows Media 9 SDK | 開発者のためのツール Microsoftムービーメーカー2.0 | デジタルビデオの編集 Microsoft Producer | PowerPoint2002と連動した | コンテンツの作成 ------------------------------+------------------------- ■ 映像コンテンツの再生について ADSL相当の回線(1.3Mbps〜2Mbps)で、 DVD品質の映像(解像度720×480ピクセル、4〜6Mbps)を見られる。 十分な帯域があれば、解像度1280×720ピクセルという ハイビジョン放送並みの映像配信も可能である。 これは映像部分のコーデックを変更し、圧縮率を向上したためである。 WM9では、番組の選択から再生までのバッファ時間を大幅に短縮した。 このため、テレビのチャンネル替えをする感覚で、 複数の番組を瞬時に切り替えて視聴できるようになった。 また、WM9はインテリジェントストリーミングの機能を持つ。 ユーザの回線環境に合わせてビットレートを調節したり、 ビットレートに合わせて画面サイズを調整できる。 ■ 音声コンテンツの再生について 音声の面でも、DVDと同様の5.1chサラウンドに対応したほか、 音楽CD以上の音質(24ビット/96kHzサンプリング)を実現している。 これも、音声コーデックの機能が向上したことによる。 ■ コンテンツの配信制御について サーバサイドプレイリストにより、 サーバ側でコンテンツの配信順序を指定できる。 このため、放送局のような番組編成ができる。 ・ライブの休憩中に既存コンテンツを挟む ・障害発生時にコンテンツを切り替える、など 広告の配信に関しても、次のような機能を持つ。 ・ラッピング広告:ライブコンテンツを見る前と見た後に広告を再生 ・スポット広告 :コンテンツとコンテンツの間に広告を挿入 ・バナー広告 :映像の外枠に画像広告を表示 ・視聴者のクッキー情報や視聴履歴、嗜好に合わせて広告を配信 ■ 機能のカスタマイズについて WM9では、プラグインによって、 エンコーダ、サーバ、プレイヤの機能のカスタマイズが可能。 独自プラグインも使用可能である。 WMエンコーダに関するプラグインは、全部で26種類提供されている。 エンコードの際に、電子透かしの埋め込んだり、ノイズを除去したり、 各種エフェクトを加える、などの機能を付加できる。 WMサービス(配信サーバ)に関するプラグインは、9種類提供されている。 キャッシュ・プロキシ機能の提供、データベースと連動した認証などを 実現できる ■ その他の機能について 1) FECのサポート Forward Error Correction(前方向エラー訂正)をサポートした。 クライアントは、サーバにデータの再送を要求しなくても、 失われたデータや破損したデータを回復できる。 これは、マルチキャスト配信のように、再送が不可能な場合に適する。 2) IPv6のサポート IPv6を使ったコンテンツの配信・視聴をサポートした。 3) RTSPのサポート 従来は、Microsoft独自プロトコルであるMMSのみだったが、 新しく標準技術のRTSP(Real Time Streaming Protocol)をサポートした。 ■ 参考URL http://it.nikkei.co.jp/it/sp/bb_broadcast.cfm?i=20030224yb002yb http://www.rbbtoday.com/column/megumi/20030703/ 以上。 2003/07/15 pm