Baykit BayServer(旧Baykit XML Server)のインストール |
BayServerは、
横浜ベイキットが開発・配布している、
オープンソースの国産Webアプリケーションサーバです。
以前はBaykit XML Server(BXS)と呼ばれていましたが、
バージョン1.1から現在の名前となったようです。
これはJavaで書かれたWebサーバとして、
TomcatやResinなどと同様サーブレット/JSPエンジンとしても使えますが、
最大の特徴は、
XML文書をWeb上で配信するための各種機能が最初から装備されていることで、
XMLとサーバーサイドJavaのアーキテクチャを学ぶのに適したアプリケーションサーバといえます。
BayServerは基本的にサーブレット技術を基盤にしているので、
BayServer上で開発したアプリケーションは、
同じサーバーサイドJavaを備えたWebサーバに簡単に移行することが可能です。
●使用環境
我々が試した環境は次の通りです。
OS | Java VM | BayServer |
Windows XP Home Edition | 1.4 | 1.1.1 |
Windows XP Home Edition | 1.4 | 1.1.3 |
●インストール
-
BayServerを動かすにはJ2SDK 1.3または1.4を先にインストールしておく必要があります。
- 横浜ベイキットのWebサイトから、
bserv-1_1_3.jar
をダウンロードして、インストールしたいディレクトリで展開します。
ここでは C:\Wintools\bserv_1.1.3 にインストールしたいとします。
cd \Wintools
jar xf bserv-1_1_3.jar
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以後の説明では、この展開してできたトップディレクトリ
(ここでは C:\Wintools\bserv_1.1.3) を $BSERV_HOME と表現します。
- Windowsの場合は、起動のために以下のようなバッチファイルを作り、
$BSERV_HOME\bin に置きました。
@echo off
set H=C:\Wintools\bserv_1.1.3
set J=C:\jdk1.4
set B=%H%\bin\lib
set L=%H%\lib
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%L%\bserv-app.jar;%B%\bserv-core.jar
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%B%\conv-1.1.1.jar;%B%\hsqldb.jar;%B%\jdbc-se2.0.jar
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%B%\jndi.jar;%B%\jta_1.0.1.jar;%B%\servlet23.jar
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%B%\tyrex-1.0.jar;%B%\webut-1.1.5.jar
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%B%\xercesImpl-2.1.0.jar;%B%\xmlParserAPIs.jar
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%J%\lib\tools.jar
cd %H%
java org.baykit.bserv.starter.Main
REM END.
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- Webブラウザで http://localhost:8080/index.html にアクセスします。
横浜ベイキットのドキュメントのトップ文書が現れれば、
BayServerのWebサーバとしての動作の確認は完了です。
- 停止はコンソールにある通り、CTRL+Cキーを押すことで行います。
●ポートの変更
ポートは$BSERV_HOME/conf/system.xmlで変更できます。
下の例ではポートを8767に変更しています。
...
<connector port="8767" protocol="http"/>
...
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●Webアプリケーションの作成
Webアプリケーションは、最も標準的には、$BSERV_HOME/webapps
の下にアプリケーションごとにディレクトリを作って作成します。
このようなアプリケーションの構造はJakarta Tomcatのそれによく似ています。
Tomcatから移行する場合は分かりやすいでしょう。
- アプリケーションディレクトリを作ります。ここでは「oppadmin」と名づけました。
% cd $BSERV_HOME/webapps
% mkdir oppadmin
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- $BSERV_HOME/conf/system.xmlを編集し、
アプリケーションディレクトリの記述を追加します。
<application name="oppadmin"
context-path="/oppadmin"
document-base="webapps/oppadmin"
log="false" reload="update"
input-encoding="JISAutoDetect" output-encoding="EUC-JP"/>
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document-baseは上記のように書くと$BSERV_HOMEからの相対パスになりますが、
「C:/usr/public_html/app/oppadmin」のように、絶対パスで書くと、
BayServerのインストールフォルダの外にアプリケーションを構築することも可能です。
- アプリケーションディレクトリの中に、
「WEB-INF」というディレクトリを作り、その中に、隣りの
demoディレクトリから「web.xml」というファイルをコピーして配置します。
% cd $BSERV_HOME/webapps/oppadmin
% mkdir WEB-INF
% cp ../demo/WEB-INF/web.xml ./WEB-INF/web.xml
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- あとはこのoppadminディレクトリの下にHTML文書やJSPを含む文書、
サーブレットなどを配置していきます。
ディレクトリを構造は次のようになります。
$BSERV_HOME/webapps/oppadmin は簡単のため $OA と表記しています。
$BSERV_HOME/conf | 設定ファイル(server.xmlなど) |
$BSERV_HOME/lib | 全てのアプリケーションが参照するJARファイル |
$OA | 静的なHTML文書、JSPを含むHTML文書、画像などのコンテンツの起点 |
$OA/WEB-INF | サーブレットの対応付けを定義するweb.xmlを配置 |
$OA/WEB-INF/classes | サーブレットやJavaBeansのクラスファイルの起点 |
$OA/WEB-INF/lib | サーブレットやJSPが参照するJARファイル |
(first uploaded 2001/10/18 last updated 2002/12/14, KOUKEN HEIJIMA - MISUMI URANO)
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