Baykit BayServer(旧Baykit XML Server)のインストール

 BayServerは、 横浜ベイキットが開発・配布している、 オープンソースの国産Webアプリケーションサーバです。 以前はBaykit XML Server(BXS)と呼ばれていましたが、 バージョン1.1から現在の名前となったようです。 これはJavaで書かれたWebサーバとして、 TomcatやResinなどと同様サーブレット/JSPエンジンとしても使えますが、 最大の特徴は、 XML文書をWeb上で配信するための各種機能が最初から装備されていることで、 XMLとサーバーサイドJavaのアーキテクチャを学ぶのに適したアプリケーションサーバといえます。 BayServerは基本的にサーブレット技術を基盤にしているので、 BayServer上で開発したアプリケーションは、 同じサーバーサイドJavaを備えたWebサーバに簡単に移行することが可能です。

使用環境
 我々が試した環境は次の通りです。
OSJava VMBayServer
Windows XP Home Edition1.41.1.1
Windows XP Home Edition1.41.1.3

インストール

  1. BayServerを動かすにはJ2SDK 1.3または1.4を先にインストールしておく必要があります。
  2. 横浜ベイキットのWebサイトから、 bserv-1_1_3.jar をダウンロードして、インストールしたいディレクトリで展開します。 ここでは C:\Wintools\bserv_1.1.3 にインストールしたいとします。

    cd \Wintools
    jar xf bserv-1_1_3.jar
    

    以後の説明では、この展開してできたトップディレクトリ (ここでは C:\Wintools\bserv_1.1.3) を $BSERV_HOME と表現します。
  3. Windowsの場合は、起動のために以下のようなバッチファイルを作り、 $BSERV_HOME\bin に置きました。

    @echo off
    set H=C:\Wintools\bserv_1.1.3
    set J=C:\jdk1.4
    
    set B=%H%\bin\lib
    set L=%H%\lib
    set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%L%\bserv-app.jar;%B%\bserv-core.jar
    set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%B%\conv-1.1.1.jar;%B%\hsqldb.jar;%B%\jdbc-se2.0.jar
    set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%B%\jndi.jar;%B%\jta_1.0.1.jar;%B%\servlet23.jar
    set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%B%\tyrex-1.0.jar;%B%\webut-1.1.5.jar
    set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%B%\xercesImpl-2.1.0.jar;%B%\xmlParserAPIs.jar
    set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%J%\lib\tools.jar
    cd %H%
    java org.baykit.bserv.starter.Main
    REM END.
    


  4. Webブラウザで http://localhost:8080/index.html にアクセスします。 横浜ベイキットのドキュメントのトップ文書が現れれば、 BayServerのWebサーバとしての動作の確認は完了です。
  5. 停止はコンソールにある通り、CTRL+Cキーを押すことで行います。

ポートの変更
 ポートは$BSERV_HOME/conf/system.xmlで変更できます。 下の例ではポートを8767に変更しています。

   ...
   <connector port="8767" protocol="http"/>
   ...

Webアプリケーションの作成
 Webアプリケーションは、最も標準的には、$BSERV_HOME/webapps の下にアプリケーションごとにディレクトリを作って作成します。 このようなアプリケーションの構造はJakarta Tomcatのそれによく似ています。 Tomcatから移行する場合は分かりやすいでしょう。

  1. アプリケーションディレクトリを作ります。ここでは「oppadmin」と名づけました。

    % cd $BSERV_HOME/webapps
    % mkdir oppadmin
    

  2. $BSERV_HOME/conf/system.xmlを編集し、 アプリケーションディレクトリの記述を追加します。

      <application name="oppadmin"
      context-path="/oppadmin"
      document-base="webapps/oppadmin"
      log="false" reload="update"
      input-encoding="JISAutoDetect" output-encoding="EUC-JP"/>
    

    document-baseは上記のように書くと$BSERV_HOMEからの相対パスになりますが、 「C:/usr/public_html/app/oppadmin」のように、絶対パスで書くと、 BayServerのインストールフォルダの外にアプリケーションを構築することも可能です。
  3. アプリケーションディレクトリの中に、 「WEB-INF」というディレクトリを作り、その中に、隣りの demoディレクトリから「web.xml」というファイルをコピーして配置します。

    % cd $BSERV_HOME/webapps/oppadmin
    % mkdir WEB-INF
    % cp ../demo/WEB-INF/web.xml ./WEB-INF/web.xml
    


  4. あとはこのoppadminディレクトリの下にHTML文書やJSPを含む文書、 サーブレットなどを配置していきます。 ディレクトリを構造は次のようになります。 $BSERV_HOME/webapps/oppadmin は簡単のため $OA と表記しています。
    $BSERV_HOME/conf設定ファイル(server.xmlなど)
    $BSERV_HOME/lib全てのアプリケーションが参照するJARファイル
    $OA静的なHTML文書、JSPを含むHTML文書、画像などのコンテンツの起点
    $OA/WEB-INFサーブレットの対応付けを定義するweb.xmlを配置
    $OA/WEB-INF/classesサーブレットやJavaBeansのクラスファイルの起点
    $OA/WEB-INF/libサーブレットやJSPが参照するJARファイル

Baykit and Cocoon Top

(first uploaded 2001/10/18 last updated 2002/12/14, KOUKEN HEIJIMA - MISUMI URANO)

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