Eclipseのプラグインを使ってみましょう

 このページでは、Eclipseプラグインの幾つかを紹介します。

Properties Editorプラグイン
 StrutsのApplicationResource.propertiesなど、 Javaプロパティファイルに日本語を書く場合には、Unicodeエスケープをかけるために native2asciiツールの使用が必要で不便でした。 このプラグインを使うと、.propertiesファイルを日本語で編集し、自動的にUnicodeエスケープをかけて保存してくれるので、 大変便利です。 こちらで公開されており、 ダウンロードしたアーカイブを展開してplugins、featuresディレクトリの下にあるサブディレクトリを、 それぞれEclipseのplugins、featuresの下へ配置するだけで動作します。 パッケージエクスプローラで.propertiesの拡張子を持つファイルのアイコンが、 緑のP文字がついた文書のアイコンに変わるとインストール成功です。 ダブルクリックするとエディタが表示されるはずです。 私はEclipse 3.0.0 + Properties Editor 4.2.1で動作確認しました。

HTMLEditorプラグイン
 このプラグインを使うと、HTML、XML、JSPファイルを編集することができます。 勿論、Eclipse標準のテキストエディタでもこれらのファイルの編集はできますが、 このプラグインではタグの開閉などの文法チェックやプレビューなど、 それ以外に大変便利な機能がたくさんあります。 ホームページに機能概要があります。
 このプラグインを使うには、そのページからダウンロードするのと他に、 Eclipse Modeling Framework(EMF) Graphical Editor Framework(GEF) というものがあります。 両方ともEclipseのバージョンに応じたバージョンがあるのと、SDKとRuntimeがあるので必要に応じて選びましょう。 HTMLEditorプラグインを使うだけが目的なら、SDKではなくruntimeでOKです。 またEMFと一緒にXSDというものも配布されていますがこれは不要です。(多分) 私はEclipse 3.0.0にemf-sdo-runtime-2.0.0.zip、 GEF-runtime-3.0.1.zip、HTMLEditor Plugin 1.6.4で動作確認しました。
EMF、GEF、HTMLEditorともインストール方法は例の通り(plugins,features)です。 Eclipseを起動すると、パッケージエクスプローラ上のJSP、XML、HTMLファイルのアイコンが、 それぞれ青い字で<J>、<X>、<H>と書かれた文書のアイコンになるとインストール成功です。 ダブルクリックするか、Open With⇒JSPエディタ(XML,HTMLエディタも同様)で開けます。 エディタの下に「プレビュー」タブがついていて、プレビューを見ることができ、とても便利です。

Easy Strutsのインストールと初期設定
 Easy Strutsは、Strutsの設定ファイル、struts-config.xmlなどのGUI設定画面を提供するプラグインです。 Strutsの設定方法をほとんど知らんかったころ、 このGUIを使って、「なるほど、設定ファイルとはこのように書くのか」 と文法の勉強に役立ちましたが、現在は私は全く使っていません。 生成されるstruts-config.xmlが私には若干見づらく、 改行位置や属性の並ぶ順番を自分好みにしたいのですが、 その辺りのカスタマイズができないみたいなので、結局手書きに戻してしまいました。

  1. http://easystruts.sourceforge.net/ から、 org.easystruts.eclipse_0.7.1-RC.zip をダウンロードして展開します。
  2. できたディレクトリ com.cross.easystruts.eclipse_0.7.0 をEclipseのホームの下のpluginsディレクトリにコピーし、 Eclipseを起動します。
  3. これでインストールは完了です。次に初期設定をします。 まず、StrutsのJARファイル一式、TLDファイル一式をどこか変化しにくい位置に置きます。
  4. 「Window」→「Preferences」 を見ると、「Easy Struts」という項目が追加されています。 これを選ぶと、StrutsのJARファイル、TLDファイルを登録する画面になるので、 上記のファイルを全て1ファイルずつ登録します。
  5. 次にStrutsで開発したいJavaプロジェクト(既存でも、新規に作っても構いません) のアイコンを右クリック →「New」→「Other...」→「Java」に、 これまた「Easy Struts」という項目が追加されているので、それを選び、 さらに「Add Easy Struts support」を選びます。 ダイアログの指示に従うと、WEB-INFディレクトリが作られ、 その中に上記のStrutsのJAR/TLDファイルがコピーされます。
  6. この設定を以後変更したいときは、 プロジェクト右クリック→「Properties」→「Easy Struts」 で変更できます。 次の設定は一例です。
    • Web context: /
    • Struts configuration path: /WEB-INF/struts-config.xml
    • Base package: aaa.struts
    • Application Resources: aaa.struts.ApplicationResources
    さらに、.classファイルの出力位置を標準の./classesディレクトリなどから、 /WEB-INF/classesに変更しておけば、 コンパイルしてできた.classファイルを移動することなく、 そのままサーブレットコンテナでテストできます。

PHP WebStudioのインストールと初期設定

  1. http://www.xored.com/ から、 xws-core-0.3.4.zip をダウンロードして展開します。
  2. できたディレクトリの中にある、 「plugins」に含まれるサブディレクトリを全てEclipseのホームの下のpluginsディレクトリに、 「features」に含まれるサブディレクトリをEclipseのホームの下のfeaturesディレクトリにコピーし、 Eclipseを起動します。
  3. これでインストールは完了です。 初期設定はあまりありません。 「Window」→「Preferences」 を見ると、「PHP」という項目が追加されています。 その中の「エディター」という項目で、「行番号の表示」にチェックを入れておくとよいでしょう。

DbEditのインストールと初期設定

  1. ホームページ、 またはSourceForgeの配布ページからダウンロードします。
  2. アーカイブを展開し、pluginsディレクトリとfeaturesディレクトリの中のディレクトリを、 全てEclipseプラグインとして配置します。
  3. Eclipseを起動し、「Window」→「Open Perspective」→「Other」で 「DbEdit」パースペクティブを開きます。
  4. メニュー「Connection」→「Configure」で接続を追加します。 まず「Classpath」でJDBCドライバを追加します。すると、JDBCドライバがプルダウンで選べるようになります。 その他のデータベース接続情報については説明はいらないほど分かりやすいでしょう。
    なおMySQLのMySQL Connector/J JDBCドライバを使う場合は、 「jdbc:mysql://localhost/udb?useUnicode=true&characterEncoding=SJIS」 の、?以下のオプションも正しく設定しないと、テーブル名が空白になったりするので、注意が必要です。
  5. Tablesビューでテーブルをダブルクリックすると、データが一覧表示されます。 SQLを発行するには、Instant SQLビューで、右上の小さなDBが3個逆三角に並んでいるアイコンをクリックし、 ドロップダウンからDB接続を選択します。 接続されたら、 その下にSQL文を書いてCtrl+EまたはExecuteなにがしというアイコンをクリックすれば、 実行されます。

Findbugsプラグイン
 Eclipse自身も、使わないインスタンス変数、不要なimport文など、 無駄なコーディングを警告してくれる便利な存在ですが、 さらに強まったのがFindbugsプラグインです。 このおせっかいな、いやいや、何ですか?このさらに親切さが強まったプラグインは、 バグの元になりそうなコーディングをありがちなパターンから類推して警告してくれるので、 ソフトウェアの基本的な品質の維持に役立つツールです。
 Findbugsプラグインは SourceForgeのこのページでオープンソースとして配布されています。 de.tobject.findbugs*.zipをダウンロードして展開し、 できたディレクトリをEclipseのpluginsディレクトリの中に移動させるだけです。 Eclipseを起動したら、 プロジェクトを右クリックしてプロパティを出すと 「Find Bugs」という項目が追加されているので、ここで表示したいチェック項目を選択できます。 その後、プロジェクトを右クリック⇒「Find Bugs」⇒「Findbugs」 でそのプロジェクト内の全ソースを走査して、 通常Eclipseが出すエラーや警告の欄に、Findbugsが見つけた警告も表示してくれます。
 大量に出る警告として、以下の2つがあります。

EI:  ClassAAA.getPropertyBBB() は AAAA.BBB を戻すことにより内部表現を暴露してしまう可能性があります。
EI2: ClassAAA.setPropertyBBB() は外部の可変オブジェクトを格納することにより内部表現を暴露してしまう可能性があります。
これは、配列型(String[] とか)のプロパティのアクセサメソッドを作ると、 クラスの外部でそれらの各要素を直接読み書きされると、 整合性上予期しないことが起きるかもよ?という意味の警告です。 データベース系とか、 ある種のアプリケーションではこのようなAPIが大量に必要になるのはやむを得ないので、 現象と危険性だけ理解したら、Findbugsのプロパティで、 「MS|EI|EI2」のチェックを外すと出なくなります。

Checkstyleプラグイン
 Checkstyleは、 Javaソースプログラムのコーディング・スタイルを規約と照合してチェックを行い、 違反があれば警告を出力するツールです。 コーディング・スタイルに関する規約を守ることで、コードの品質と保守性の向上が期待できます。
Checkstyle Eclipse Pluginは、 Checkstyleの処理をEclipseから実行できるようにするプラグインです。
インストール手順は以下の通りです。

  1. Eclipseを起動し、Help ⇒ Software Updates ⇒ Find and Install...を選びます。
  2. 「Search for new features for install」を選んで次に進み、 更新サイトに「http://eclipse-cs.sourceforge.net/update」を入力すると更新がチェックされ、 インストールが行われます。(手順中にEclipseは一度再起動します。)
  3. チェックスタイルしたいプロジェクトを選んで右クリック⇒Propertiesを選びます。 「Checkstyle」という項目が増えていると思うのでそれを選択し、 Mainタブ左上の「Checkstyle active for this project」にチェックをつけます。 初期設定ではここで「プロジェクトをリビルドするか?」と聞かれるので、 yesと答えればプロジェクト内の全ソースに対してチェックスタイルしてくれます。 結果はEclipse本体やFindbugsの警告と同じく、ソースの右端に山吹色の四角いマークが表示され、 そこにマウスを当てると警告の内容が表示されます。
    なお、Checkstyleの適用をOn/Offする度にプロジェクトをリビルドするかどうかは、 Window⇒Preferencesの方のCheckstyleで切り替えることができます。(Prompt/Always/Never)
早速使ってみて出会った警告です:
  • Javadocコメントで「最初の一文はピリオドで終わらなければいけません」
    …確かにそうですが、私は日本語でコメントを書くので、「。」で終わるのですが…
  • 「Utility classes should not have a public or default constructor.」 …?
  • 「***にはparamsパラメータが必要です。」 …Javadocの@paramsに変数名だけを書いていて説明を書いていない。⇒説明も書きましょう。

GotoFileプラグイン
 GotoFileプラグインは、 Eclipseワークスペース上に存在するファイル(.java等)を、 素早く探して開くプラグインです。とても便利なので必携といえましょう。 インストールは更新サイト(http://www.muermann.org/gotofile/update/)経由でもできますし、 上記ホームページからzipファイルがダウンロードできるので、 展開してpluginsの下にできるディレクトリを、 Eclipseのpluginsディレクトリの下に移動するだけでもOKです。
使い方はとても簡単、メニューの「Quick Search」またはCTRL+ALT+Nキーでダイアログが開くので、 開きたいファイル名の何文字かを打つと候補が次々に絞り込まれていきます。 何パターンかのあいまい検索もできて便利です。 プリファレンスはメニュー「Window」⇒「Preferences」⇒「GotoFile Plugin」に追加されているので、 ここで動作をカスタマイズできます。
特に、ソースフォルダをSubversionの作業コピーにしている場合、 普通の.javaファイルの他に.svn隠しフォルダの中のファイルも一々候補に出てきて鬱だ、 ということになると思います。 そのように候補に出したくないファイルが入っているフォルダや、 ファイルの拡張子をここでカンマで区切って指定すると、除外することができます。

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(first uploaded 2003/11/12 last updated 2006/08/05, MISUMI URANO - YUKO AMEMIYA)

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