Java言語べた書きでJava Beanを作るには
JavaBeansは、  Javaの機能単位(簡単にいうとクラスの集まり=パッケージ) をプラットフォーム中立な方法で再利用可能なコンポーネントにまとめるアーキテクチャ(仕様、というかとりきめ) で、この仕様に基づいて作成されたコンポーネント (クラスファイル+画像ファイルなどの付加的なリソースの集まり)を JavaBeansコンポーネント、略してBeanと呼びます。 Beanは普通JARアーカイブの形でまとめられ、配布されます。 市販のJava統合開発環境の多くには、拡張機能を備えたボタンや入力欄など、 数百のBeanが入っています。

 Beanの多くは、ボタンなどの目に見えるクラスですが、 透明な(視覚的な表現をもたない)クラスもBeanにすることができます。 なんのことだ、という場合はVisual Basicなどのタイマーコントロールを想像してください。

● ActiveXと何が違うの?
 JavaBeansと相前後して登場した同じようなテクノロジーに、 マイクロソフト社のActiveXがあります。 両方とも、 「再利用可能なコンポーネントをパッケージ化するアーキテクチャ」 を実現するという同じ目的に対して、異なるアプローチをとっています。 その細かい相違についてはエンジニア向けの雑誌とか、 テクニカルライターと呼ばれるひとびとの説明があちこちで得られるので、 拙い私の文章では書く必要がないので、大枠の共通点と相違だけふれると、 共通点は

  • 視覚的なコンポーネント(ボタンなど)をサポート
  • プロパティとメソッドをもちカスタマイズ可能
相違は、
  • BeansはOS中立なのに対しActiveXはWin32環境限定(おそらく将来も)
  • Beansはコンポーネントの継承関係も構築可能
といった感じでしょうか。
 ちなみに、現在は主にJavaSoft側の開発陣により、 ActiveXコントロールをBeanに変換したり、 逆にBeanをActiveXコントロールとして扱えるように変換したり、 といったツールが開発されています。 特に後者は「JavaBeans Bridge for ActiveX」 という興味深いもので、 この分室の後ろのページでちょっとつついてみた結果を紹介しています。

● BDK-1.1のインストール
 Java Beansによるプログラミングがどんなものか、というのは、 やはりデモやサンプルを見るのが一番でしょう。 最もよいサンプルは、Java言語やJavaBeansの開発元JavaSoft社が配布している、 Java Beans Development Kit(BDK)です。 BDK 1.1はJavaSoftの http://java.sun.com/beans/ から無償で入手できます。 インストール前に、 Java2 Runtime Environment(J2RE)または Javaプラグイン の1.2または1.3をインストールしておく必要があります。 Win32環境では、インストーラを起動すれば全自動です。

● サンプルBeanBoxを使う
 BDK-1.1をインストールするとデモのBeanがついてきます。 このデモBeanを画面に表示して動作を確認するツール「beanbox」も BDKに同梱です。beanboxを使うと、 自分が作った簡単なBeanの動作を画面で確認できます。 最初は、デモBeanをbeanboxで表示してみます。

 beanboxディレクトリに行き、テキストエディタでWin32環境の場合はrun.bat、 UNIXの場合はrun.shを編集します。 (行末の下線は改行せずに次の行を連結する意味です)

;---
SET PATH=C:\JDK1.2.2\BIN;C:\JDK1.2.2\JRE\BIN;C:\JDK1.2.2\JRE\BIN\CLASSIC
SET CLASSPATH=C:\JDK1.2.2\JRE\LIB\RT.JAR;C:\JDK1.2.2\LIB\TOOLS.JAR;.;_
  ..\lib\methodtracer.jar;..\infobus.jar;.\classes
java sun.beanbox.BeanBoxFrame
;---
そして、必ずbeanboxサブディレクトリから、 run.bat(run.sh)を実行します。

画面左にデモBeanの一覧が表示されるので、 VBのような感覚で中央のウィンドウに張り付ければBeanを表示できます。 右のウィンドウでプロパティの初期設定も可能です。 下の画面は、最も基本的なBeanである「JellyBean」 を選び、画面に貼りつけてみた例です。 プロパティで「まめ」の色などが変更できます。

 
JellyBeanを貼りつけた画面
クリックすると拡大できます(19KB)
 

● Beanの作成
 自分でBeanを作るには、 最低 Java2 Development Kit Standard Edition(J2SE) のjavacコンパイラが使えれば十分です。 市販の統合開発環境(IDE)も使えます。 後のページでは、よく知られた市販のJava言語IDEツールの Symantec Visual Cafe' 4.0 でBeanを作る例を紹介していますが、 このページの方法ではjavacとC処理系についているmakeユーティリティだけあればBeanが作れます。

 ここで作るサンプルは、「SampleBean」という名前の小さなBean です。何をするかというと、単に画面に文字を表示するだけという。 ただ、表示する文字列、色、 フォントなどはプロパティで変えられるようにしておきましょう。 どんなものか見たい、という方は先に下を見て、戻ってきてくださいね。

Beanの場合、ちゃんとしたパッケージ構造を定義し、 実際のファイルもその通りに配置する必要があります。 作成するファイルは、2つのソースプログラムと、 ビルドするための(ものすごく簡単な)メイクファイルです。

  • SampleBean.java
  • SampleBeanBeanInfo.java
  • sample.mak
中間ファイル(最終的には不要なファイル)
  • .classファイル
  • マニフェストファイル
作られるファイル
  • sample.jar
Java言語のパッケージについてはオッケーですか? 私も結構うろ覚えですが、開発するときに宣言する「パッケージ」 に沿ったディレクトリ構造を作らないといけない、というわけで、 このような。
  --+--- sample.mak
    |--- (ここにsample.jarを作る)
    +--- ushi --- sample --- SampleBean.java, SampleBeanBeanInfo.java
Javaソースにはpackageを(ここではushi.sample)宣言しておきます。 ソースが書けたら、C言語用のmakeでJARを作成します。

● サンプルソース
 SampleBeanのソースアーカイブ(JAR作成済み)はこちら(ZIP, 8KB)です。

● beanboxに登録
 自分で作ったBeanも、beanboxに登録して画面で確認することができます。 パッケージはJARファイルのある位置を基準に探索されるので、 beanboxで実行するためにBeanに手を加える必要はありません。

  • 自分のBeanのJARファイルをbeanboxのサブディレクトリ構造内に置く必要はない (どこに置いてもよい)
  • JARファイルの位置をCLASSPATHに含める必要はない(. だけ書いておけばよい)
run.bat(run.sh)で起動したら、 メニュー「LoadJar」で作成したJARファイル(ここではsample.jar) を選ぶと、画面にBeanが出てきます。 プロパティの変更に合わせて文字の色などが変化すれば大成功です。

 
SampleBeanを貼りつけた画面
クリックすると拡大できます(17KB)
 

ActiveX&Java Top
(uploaded 2000/06/17 and not ever modified, EK - Urano398)

PC用眼鏡【管理人も使ってますがマジで疲れません】 解約手数料0円【あしたでんき】 Yahoo 楽天 NTT-X Store

無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 ふるさと納税 海外旅行保険が無料! 海外ホテル