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Visual Basic 2008 Express Edition |
Visual Studioは、
Visual Basic、C#、C++の各言語の統合開発環境の製品群です。
各言語向け製品の「Express Edition」は無償で利用でき、また商用目的(商品の開発)にも使えます。
有償版との違いは純粋に機能の違いです。
例えばExpress Editionには、データベース接続設定をGUIで記述するツールが付属していません。
しかし、だからといってデータベース接続を行うアプリケーションが一切開発できないわけではなく、
プログラム・コードの中で同様の設定を行うコードを書けば、
そのようなアプリケーションも開発できます。
ここではVisual Studio 2008の製品のひとつ、
Visual Basic 2008 Express Edition(SP1)のインストール手順を記録しました。
そのまえに必要な環境ですが、
Visual Studio 2008 Express Editionのホームページ
のかなり下のほうの「インストール時の注意」の枠の中にある「リリースノート」
の1.3 ハードウェア要件によると、以下のようになっています。
最小 : 1.6 GHz の CPU、192 MB の RAM、解像度 1024x768 のディスプレイ、5400 RPM のハード ディスク
推奨 : 2.2 GHz 以上の CPU、384 MB 以上の RAM、1280 x 1024 を表示できるディスプレイ、7,200 RPM 以上のハード ディスク
Windows Vista/Windows Server 2008 上で実行する場合 : 最小 2.4 GHz (P4クラス) の CPU、768 MB の RAM
完全インストールの場合は 1.3 GB のハード ディスク空き容量が必要
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Visual Studio 2008 Express Editionのホームページに行きます。
画面下にVB,C#,C++,Web Developer(ASP.NET)の各製品のアイコンがあります。
そのうち
「Visual Basic 2008 Express Edition」の
「Webダウンロード」を押すと、オンラインインストールが始まります。
インストールは、
その下の「はじめての方のためのインストール方法」
に書いてある内容に従っていけば、一本道で進みます。
その文書の後半はプロジェクトを作り、
タイマーで時刻を表示するアプリケーションをデバッグ実行するところまでの手順を紹介しているので、
この通りに実行すれば動作確認も行えます。
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そのままでは30日しか使えません。
継続使用には無料ユーザ登録が必要です。
それにはVBを起動し「ヘルプ」⇒「製品の登録」で製品キーを発行します。
Webブラウザが起動し、Windows Live IDのログイン画面になります。
(Windows Live IDを持っていない場合は、ここで「今すぐ登録」
を選んでIDをまず発行します。必要情報を入力すると、
入力したメールアドレスに確認用メールが送られます。
そのメールに記載のURLにWebブラウザでアクセスすると確認され、
IDが正式に使えるようになります)
ログインすると、引き続きVBの製品キー発行画面になります。
ここでもまた確認用メールが送られるので、
そのメールに記載のURLにWebブラウザでアクセスすると、製品キーが表示されています。
再度VBを起動し「ヘルプ」⇒「製品の登録」でこのキーを入力すると登録完了です。
Visual Basicでデータベースアプリケーションを作る方法はいろいろありますが、
VBのフォームデザイナ以外のGUI機能を一切使わず、
コーディングだけで行う方法をいくつか勉強しました。
最初は、本当にまったくコードだけで、SELECT文を発行してテキストボックスに値を格納するサンプルです。
Dim sql As String = "SELECT AREA_CODE, AREA_NAME FROM AREA"
Dim cs As String = "Data Source=(local);Initial Catalog=ssdb;User ID=testuser;Password=testpass;"
'"Data Source=(local);Initial Catalog=ssdb;Integrated Security=SSPI;"
Dim conn As New SqlClient.SqlConnection()
Dim cmd As New SqlClient.SqlCommand()
Dim dr As SqlClient.SqlDataReader
conn.ConnectionString = cs
conn.Open()
cmd.Connection = conn
cmd.CommandText = Sql
dr = cmd.ExecuteReader
' テキストボックスに取得した文字列を設定する
TextBox1.Text = ""
Do While (dr.Read())
TextBox1.Text &= dr.Item("AREA_CODE") & dr.Item("AREA_NAME")
Loop
conn.Close()
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cs(ConnectionString)は、SQL Server 2008にSQL Server認証で接続する際のサンプルです。
Windows認証の場合はその下のコメントにあるような文字列にします。
これだけでは全然アプリケーションらしくないので、次にDataGridViewにデータを取り込み、
更新もできるようにするサンプルです。
Private adaptor As SqlClient.SqlDataAdapter
--- 検索処理 ---
adaptor = New SqlClient.SqlDataAdapter(sql, cs)
' ↓この格納した変数は以後使われないが、これによってadaptor内部に
' UpdateCommandなどが格納されるので、実行する必要がある。
Dim cb As New SqlClient.SqlCommandBuilder(adaptor)
Dim table As New DataTable()
adaptor.Fill(table)
BindingSource1.DataSource = table
Me.DataGridView1.AutoResizeColumns( _
DataGridViewAutoSizeColumnsMode.AllCellsExceptHeader)
--- 更新処理
adaptor.Update(BindingSource1.DataSource)
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フォームデザイナでは、DataGridViewのほかにBindingSourceを1つ作っておきます
(上の変数BindingSource1)。
またDataGridViewにはDB上の各列に当たる列を追加しておきますが、
その各列の「データ」のpropertyNameに、DB上の列名を正確に入力する必要があります。
また、SELECT文で検索される列の中に主キーがない等の場合、
UPDATE文やDELETE文が自動生成できませんから、上のコードだけでは駄目で、
追加の情報を渡す必要があります。その方法は、追って調べます。
(first uploaded 2010/01/04 last updated 2010/01/09, URANO398)
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