「「はあ、はあ、はあ…」」

深夜、若い男女の荒い吐息
部屋には、それ特有の淫靡な香里香り
それだけでこの二人が何をしていたかは想像付くだろう。

「ふぅ…ねぇ、祐一」

「なんだ名雪」

「もうこれからはこういうことできないと思うの」

「な、なんでだ名雪!」

激しくうろたえる男、この話の主人公、名は相沢祐一
これから彼は恐怖を味わうことになる。
なぜなら…

「……できちゃったの……」

「………」

「祐一?」

「な」

「な?」

「なんですとぉーーー!!!」


相沢祐一 恐怖DAY



「ななな名雪、できちゃったって言ったのか?」

「うん(いい笑顔)」

「できちゃったできちゃったできちゃった……ああ! 宿題か! 宿題が出来たんだな、凄いな名雪あんな難問を」

一気にしゃべりたてる俺

「違うよ」

秋子さんばりの速答をする名雪

「宿題なんか香里がやるからいいんだおー」

本性表したな

「赤ちゃん」

「は?」

「できちゃったのは赤ちゃんだよ、祐一」

赤ちゃん? BABY?
名雪の子供ということはいつも寝てばかりだけど
萌え度が高く健康的なバディに
水瀬の遺伝によってなかなかの巨乳になること間違い無し
(ただし、いたる絵)な女の子になるだろうな

おおっと、男の子のことは聞くな
そんな主人公の血を引いた子供が欲しいわけないだろう

「責任とってね(はぁと)」

「すまん、名雪」

ガチャ、バタン、シャバダバダー

愉快な擬音を出しながら走る俺
勘違いするなよ逃げたわけじゃないんだ

その頃の名雪

「逃げても無駄だよ、ふふふ」



シャバダバダー、キキィ!

「はあ、はあ、はあ」

「すうーはあー、よし!」

ドンドンドン

「秋子さん秋子さん秋子さん」

ガチャ

「なんですか祐一さん、こんな夜更けに夜這いですか?(ぽっ)

「それもいいですけどそれどころじゃないんです」

「あら残念、で、なんですか」

「実は…」

俺はさっきの名雪とのことを話した
何回も言うが逃げてるわけじゃないからな

「了承」

「そんなこと聞いてません秋子さん」

「ふふ、いいじゃないですか赤ちゃんかわいいですよ」

「だって俺達まだ高校生だし…」

「そう思うならやらないでください」

「ごもっとも」

うぅ、埒があかない

「それより祐一さん?」

「はいぃ、なんでしょうぉ」

「私も祐一さんに話があったんですよ」

「今じゃないとダメなんですかぁ?」

「はい(一秒)」

「うぅ、なんですか(泣)」

「あのですね」

「はい」

「私もできちゃってるんです、きゃ」

両手をグーにして口元に持っていって、きゃ
そんなあどけないしぐさの秋子さんも萌え
じゃなくて

「なななななにができちゃってるんですか?」

「赤ちゃん」

赤ちゃん

赤ちゃん

秋子さんの子供というとやっぱり名雪みたいな子なのだろうか
それとも秋子さんに似ていつもほんわかした空気を持つ
ほのぼのした子なのだろうか
どっちにしてもカラダは大人なのだろう、水瀬的に

「だ、誰との子ですか」

「そんなの祐一さんしかいないじゃないですか」

「でもでも他のいい人がいるとか」

「酷い! 祐一さん、あのときダメだと言う私を無理矢理押し倒してあの人がいなくなってから
ご無沙汰の私の熟れたカラダに火をつけて女を思い出ださせ」

「ひぇぇーーー」

ガチャ、バタン、シャバダバダー

「あらあら、ふふ」



シャバダバダー

どうしようどうしようどうしよう
このままだと俺が親子丼してたのがばれてしまう
どうしようどうしようどうしよう

「あ、祐一く〜ん」

どうしようどうしようどうしよう

「祐一君ってば〜」

どうしようどうしようどうしよう

「ハリケーンミキサー!!!」

ズガッ

「ぐぉふっ」

ひゅ〜、ばたん

「な、なにをする…あゆ…」

「ボクを無視するからだよ」

「だからって1000万パワーはないだろう」

「そんなことより、なんでぼ〜っとしながら走ってたの?」

そんなこと…

「実はだな…」

俺はこれまでのことを、あゆに話した。

「…ということなんだ」

「なーんだそんなこと」

「そんなことって俺には大事な…」

「大丈夫だよ、祐一君

「なにが大丈夫なんだよ」

「ボクもできちゃってるから、祐一君の子供♪」

「………」

「ね、大丈夫でしょ?……祐一君?」

「いいいい今なんと?」

「だからボクのおなかの中にもいるんだよ、赤ちゃん」

あゆにも赤ちゃん(俺の)

あゆの子供…やっぱりロリロリしてるんだろうか
背も低く、胸もちっちゃくて
全国の大きな男の子を釘付けってカンジな

「だからもう大丈夫だよ、何人増えようと変わんないって」

「解決どころか悪化してるんだよーーー」

シャバダバダー

「がんばってね、祐一君」



シャバダバダー

どうにかしなければどうにかしなければ

ピピピピピンポーン(連打)

「誰よ、何回も押して」

「か〜お〜り〜(泣)」

「な、どうしたのよ相沢君」

「あ、祐一さん」

「し〜お〜り〜(泣)」

「ゆ、祐一さん?」

「二人とも助けてくれ〜(泣)」

    ・
    ・ 
    ・

「「無理ね(です)」」

「な、なぜ」

「なんでってね〜、栞〜」

「ね〜、お姉ちゃん〜」

「「あたし(私)達もできちゃったからよ(です)」」

そうか、そんな気はしてたんだ流れ的に

香里と栞の子供か…
きっとこの二人まんまな子供が生まれるのかな
仲のいい姉妹が…
でも二人とも精神的なことに弱いんだよな
あっ、俺の子供でもあるんだからもっと弱くなるのかな
俺が一番酷いからな、記憶障害に陥るからな〜
それよりも栞の子供は健康だといいな〜

「「責任とってね(くださいね)」」

「忍」

シャバダバダー

「「ふふふっ」」



シャバダバダー

はあ、はあ、はあ
気付いたら、ものみの丘まで来ちまった
あ、あれは…真琴?
何やってんだ、あいつ
まるで何か祈るように空を見ているようだ

「真琴、何してんだ」

「あっ、祐一」

「神妙そうな顔して何してたんだ?」

「あのね、御先祖様に報告してたの」

「御先祖って…ああ」

「そお、狐のね」

「そうか、で、何を報告したんだ? 肉まん?」

「ちがうわよぉー、祐一のこと」

「は、俺のことぉ?」

なんか嫌な予感が

「祐一には言ってなかったけど実はね、できちゃったの」

「できちゃった…ってなにをだ? あれかお遊戯か?」

「赤ちゃん」

そんなきっぱり言わないでも、お遊戯発言シカトだし

真琴の子供ねぇ
やっぱし、人見知りすんのかな?
いつもうるさくて、でも寂しがりやな、そんなかわいい子が…
って、人と狐の間だろ!? どうなるんだ!?
半妖ってやつか!? ってことは、しっぽとか耳とか………萌え
じゃなくて!

「おい真琴、子供って…」

「あ、真琴に相沢さん」

「あっ、みーしーおー」

「こんにちわ真琴」

「うん、こんにちわ」

天野か…こいつならなにか知ってるかも

「なあ、天野」

「こんにちわ相沢さん」ペコリ

「あのさ」

「こんにちわ」

「だから」

「こんにちわ」

「…こんにちわ」

「相沢さんは不出来ですね」

「やーい、ふできー」

「うるさいよ、それより天野」

「なんですか」

「人と妖狐の間に子供が生まれたらどうなるか知ってるか?」

「人との間……いえ、知りません」

「天野も知らないか」

「なんで真琴には聞かないのよー」

「知ってんか?」

「あう、知らない」

「はぁー」

「まあまあ、相沢さん、それより、どうしてそんなことを聞いたりしたんですか?」

ヤバイ、あんまり知られないほうがいいな

「そ、それはだな…」

「真琴に子供が出来たからー」

「まぁーこぉーとぉーーー(泣)」

「子供って、それはやはり相沢さんとの?」

「うん」

「そお、よかったわね」

「うん!」

「ちょっと待て、何故にすぐ祝福できるんだ天野」

「それはですね…」

「言うな、もしかして天野も…」

「はい、できました(ぽっ)

「えーーー美汐もーーー?」

(真っ赤)」コク

天野の子供…ハハッ
天野そっくりでおばさんくさい奥ゆかしい子なんだろう
いつも冷静だけど、今みたいに妙に純情なところなんか似るとかわいいんだけど。
でもやっぱナイチチなんだろうな
世の中のナイチチストがワショーイ、マンセーと大騒ぎな(暴走)

「で、どうするんですか?」

「そうよー」

「黙秘権なカンジで」

シャバダバダー

「美汐あそぼー」

「ふふっ、はい」



シャバダバダー
すっかり辺りが暗くなってきたな
今、何時なんだ?
どうしようか、今帰るわけにもいかないし
腹減ったな

「あ、祐一さんだー」

「………」

「佐祐理さんじゃないか」

バキッ

「なにすんだ舞」

「…トラースキック」

「技名じゃない!」

「…私もいる」

「知ってるよ、よぉ舞」

「…よぉ」

「あははー」

「それより、二人でなにしてたんだ?」

「舞といっしょにお買い物に行ってたんですよ〜」

「…お買い物」

「ふ〜ん」

「…祐一」

「なんだ?」

「…顔色悪い」

「ホントだ、祐一さん、顔青いですよ」

「そうかな、別に体はなんとも無いけど」

「なにか悩みでもあるんじゃないんですか?」

「悩み…」

「…カウンセリング」

「そうですよ、佐祐理たちに相談してください」

そうだな、聞いてみるか、一応年上だし
あんま人に言うことでもないけどな

「実は…」

    ・
    ・ 
    ・

「ということなんだ」

「ふぇ〜」

「…大変」

「そうなんだよ、で、どうしたらいいと思う?」

「その前に佐祐理たちから重大発表があります〜」

「…発砲」

「あはは〜、バンバン

この展開は、まさか

「…そのまさか」

「読むなっ!」

「佐祐理たちも、できちゃったってやつです〜」

「…生3Pのしすぎ」

「あははー、3Pハァハァ(´Д`)です〜」

「…ハァハァすんな」

二人の子供…
舞はやっぱりあのスタイル(w
性格はきっと変なガキに出会わなければ吉だろう
良くも悪くも素直な子になるに違いない
佐祐理さんはあのエンジェルスマイルといわんばかりの笑顔
そして誰にでも優しい心の持ち主になるんだろうな
スタイルも良し! なカンジで

あぁ、なんか気が遠くなってきたな〜

「祐一さん祐一さん、ホントに大丈夫ですか? 真っ青ですよ」

「ああ、だいじょうキュ〜」

バタンQ〜

    ・
    ・ 
    ・

「…うぅ」

ここは…俺の部屋だ、二人が運んでくれたのかな
大変なことになったな
しかし生むなとはいえないし、俺のせいだからな

「………よし」

いっぺんに面倒見てやるなんて虫のいいこと言うわけにはいかない
高校中退して働いて養育費くらいは出そう、ケジメとして
とりあえず、名雪と秋子さんにそのことを伝えよう

ガチャ

トントントン

下が騒がしいな、誰か来てるのか

トントントン

ガチャ

「祐一」

「祐一さん」

「祐一君」

「相沢君」

「祐一さん」

「祐一」

「相沢さん」

「…祐一」

「祐一さん」

居間に見えるのは名雪、秋子さん、あゆ、香里、栞、真琴、天野、舞、佐祐理さん
今回の関係者だ、みんなもこれについて話し合ってたのかな、都合がいい

「みんな来ていたんだな、ちょうどいい、俺なりに考えたんだが…」

「その前に祐一、今日、何日?」

「名雪、何言ってんだ、今日は4月…1日……まさか!」

「そう、エイプリルフールだよ、みんなにも協力してもらったんだ」

「は、はは、エイプリルフール…」

「どう? びっくりしたでしょ、祐一」

「ということは、みんな嘘なのか?」

「そうですよ、でも祐一さん、主人公だからって、できないわけじゃないんですから」

「…警告」

「は、はは、来年は止めてくれよ、こんな心臓に悪いことは……キュ〜」

バタンQ〜

「あらあら」

「みんなで相沢君を看病しましょ」

「「「「「「「「は〜い」」」」」」」」


終わっとけ




あとがき

はい〜、一ヶ月に一回の割合でSS書いてます葉月です(w
バレンタインデー、ホワイトデーと季節モノをやらなかったので
エイプリルフールくらいはと思って書きました
皆さんも避妊には気を配りましょうね〜
感想、罵倒、待ってます

書いた日 2002/4/1 UPした日 2002/4/1


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