「光るノイズに対する拒絶反応・僕の成り果て」
地を這う節だらけの丸い蠱を愛玩していると
死んでしまいたい程の
光るノイズが
僕の心臓に無数につき刺さった
ふと顔を上げる
暗く赤く綺麗な何かがとぐろを巻いている
僕は這いつくばる
それ以外何もできなかった
その
暗く赤く綺麗な何かは僕に気付かない
僕
な
ん
か
に
は
気
付
か
な
い
苦しくて
辺りのほこりまみれの空気に
僕のすべての末端が溶けてなくなるのがわかった
動けない
声もでない
ただ
ただ涙が両目から流れた
悲しいね
悲しいね
そういえば僕のお母さんはどこに行ったんだろう
不完全なお母さん
お母さん
お母さん
オカアサン
さっきの蠱が
僕の足に潜り込んだ
僕は僕だった右腕を
抱き締めて
もう動かないことにした