さて、馬券も買ったし、いよいよレースです。
まずは自分が買った馬が勝つことを祈りましょう。バクチに祈りは大切です。麻雀などでも、徹マンの明け方になってくると、念力を入れてツモった牌がカンチャンにズッポリ、なんてことはあろうかと思います。それと一緒ですね。「出遅れるんじゃないぞ!」「最後まで無事に走るんだぞ!」などと念じるのです。
念じるのは大切ですが、人間、勝負を賭けていると自ずと無口になります。そうなると、祈りは自然と自分の内側に向かってくるはずです。最近の競馬場ではギャーギャーと騒いでいる輩が多いですが、あれは単に「流行りものの競馬」を見に来てるだけです。ああいうのは見習わないようにしましょう。かなり上級者になると内側に向かっていた祈りを更に昇華させて表に出す、という高等テクニックを使えるようになります。「的場ぁ、今日は俺のためにやってくれよコノヤロー」とか、「岡部ぇ、今日はたのんだぞー!」などと声をかけて、自分の買った騎手を奮い立たせ、買わなかった騎手のやる気を削ぐこともできるようになります。但しこれは歌舞伎を見に行って「よっ!成駒屋!」と声をかけるようなものなので、タイミングを逸するとまわりのヒンシュクを買って、すべてを台無しにするおそれがあります。初心者がやるべき事ではありません。
初めて競馬を見ると、自分の買った馬がどれかを見るだけでもたいへんだと思います。私も視力が悪いので、向う正面に行かれると見失ってしまうこともあります。ただ、最近の競馬場は中央競馬場なら全場、公営競馬でも一部では大型ビジョンがあります。初めのうちはここをメインに見て、まずは自分の馬を見失わないようにしましょう。ただし、手がかりになるものはあります。まずは騎手が着ている勝負服。中央競馬では馬主ごとに、公営競馬では騎手ごとに勝負服は決まっています。もちろんレース中に着替えるなんてことはありませんので(笑)、馬よりも騎手の服で見分けるようにするとよいでしょう。あとは、馬にはそれぞれ脚質というのがあります。「逃げ」とか「差し」とかいうやつですね。新聞で脚質をチェックする、あるいは何回もレースを見ていれば自然と身に付きますが、自分の買った馬がいるべき場所というのはある程度見当がつきます。まあその位置に必ずしもいなかったりするのもまた競馬だったりしますが・・・。
レースも終盤にさしかかり、4コーナーを回って直線に入ると、自分の買った馬がいい感じで勝てそうな位置にいるかもしれません。そうなると、内なる祈りが思わず口をついて出ることでしょう。「○○〜、差せぇ〜!!」あるいは「××〜、そ・の・ま・まぁ〜〜〜!!!」とかですね。これはもう「魂の叫び」です。こちらの魂の叫びで、自分の買った馬を一馬身でも、いやハナ差でもいいから前に押してやるんです。昔、F1ドライバーのジャン・アレジが、「みんなの声援が僕のマシンに何馬力かをプラスしてくれる」なんて言っていましたが、それと同じですね。ただしこれもタイミングが大事です。まず、自分の買った馬がどう見ても勝ち目がないときに声を上げるのは非常に恥ずかしいことです。これはやめましょう。それから、逆に自分の買った馬が余裕で勝てそうなときも良くないです。そんなものは魂の問題ではなく、単に馬が強かったか騎手がうまかっただけです。あと、いくら興奮しようとも叫びが早すぎるのもまずいですね。たとえば、中山競馬場の1コーナーで「そのままっ!」と叫んだりするとか。そりゃ私か(笑)。
さて、そうこうしているうちに、魂の叫びが届こうが届くまいが馬はゴールします。届いていれば、あなたの馬券は的中しています。ゴールの瞬間、「よし!できた!」と言って、小さくガッツポーズしたりするとちょっとかっこいいですね。また、外してしまったときは、もうそのレースは過去のものですので、速やかに忘れて、次のレースの予想に向かうのが正解です。
こういう一喜一憂を繰り返して、競馬場の一日は過ぎていきます。
さあ、ココまででみなさんもだいぶ博打打ちのまねごとが出来るようになったと思います。なーに、最初は何でもカタチからでいいんです。とにかく一日でも多く競馬場に通って(ウインズでも可)、たくさん馬券を買って早く一人前の博打打ちになりましょう!