THELONIOUS MONK
ジャズ界きっての奇人変人と呼ばれることのが多いモンク。
口数が極めて少なく、たまにしゃべる言葉も意味不明。
ステージでおかしなダンスを繰り広げたりしていたという。
しかも彼のピアノ・プレイは「下手くそ」、「いや、味のあるプレイだ」
という論争が常につきまとうという個性の強いもの。
しかし、彼のユニークなキャラクターと、独特のリズム感、優れた作曲力が
あいまって生まれる世界は、まぎれもなくワン&オンリー。
コルトレーンを始め、彼とともにプレイすることで自分の演奏の幅を広げた
ミュージシャンも数多い。ジャズだけではなく、文学・芸術など、彼の影響を
受けたアーティストも多数存在する。独特な世界にはまって抜け出せなくなるかも。
「セロニアス・ヒムセルフ」
ピアノの吟遊詩人=セロニアス・モンクがたった一人で朗読するかのように奏でる
独特のピアノの魔力!ピアノだけの演奏というシンプルなスタイルだが、
彼の独特な個性をいっそう際だたせるアルバムだ。
「ブリリアント・コーナーズ」
プレイのユニークさも楽しめるが、この作品で楽しみたいのは作曲家としての
モンク。彼が生み出すオリジナル曲は、印象深い名曲ばかり。
斬新な感覚と強い個性が、圧倒的な一体感を持ってリスナーを直撃する。
「モンクス・ミュージック」
アルバムというキャンパスに、オリジナル曲というデッサンを書き込み、色彩
とも言うべきソニー・ロリンズなどの名曲をぶちまけた、モンクの芸術作品。
サムシング・ニューを感じて欲しい。