SONNY ROLLINS
ジャズの黄金時代の1950年代から現在まで、常に最前線に存在し続ける天才テナー・サックス・プレイヤー。
しかし、スターの名声の陰には苦悩が隠れていた。生真面目ゆえに陥るスランプに、4度もの活動停止や雲隠れ
を繰り返す。そのたび彼は謙虚なる猛練習を繰り返し、身体を鍛え直し、精神面を強化して、よりパワーアップして
復活してきた。彼の音楽は歌心あふれるスケールの大きなプレイが特徴。小難しい理屈抜きで、ユーモアたっぷりの
アドリブを楽しむことができる。カリブ出身の母を持つためか、その作品でも必ずダンサブルなカリプソ・ナンバーを
収める。また。大の日本ひいきで、日本公演が多く、日本人ファンにとって身近な存在だ。
「サキソフォン・コロッサス」
モダン・ジャズのアルバムの中で、最も売れている1枚。モダン・ジャズとは、まさにこのアルバムそのものと言える。
太くたくましいロリンズのテナー・サックスそのものがジャズだ。
「テナー・マッドネス」
ロリンズとコルトレーンという2大テナー・サックス・プレイヤーの最初で最後の夢の競演を収めた。2人の
ジャズ・ジャイアンツの個性の違いを聴き比べられるのは、この一枚だけしかない貴重な作品だ。
「アルフィー」
ロリンズが手がけ、66年にアカデミー主題歌賞もノミネートされた映画のサントラ作品。ポップさが押し出されてはいるが、
豪快なプレイも随所に見られる。豪華編成をバックに朗々と歌い上げるサックスは太くたくましい。