2003年俺アカデミー賞
 2003年もあと少しで終わり。久しぶりの更新として、この1年を振り返って印象に残った作品およびキャラクター達を、俺アカデミー賞として恣意的に選考してみました。

作品賞  マリア様がみてる(今野緒雪:コバルト文庫)

 俺アカデミー賞のなかでも最高の賞と言える作品賞には、少女小説という特殊なジャンルから萌えの一大ムーブメントを巻き起こした「マリみて」が栄えある受賞。去年あたりからテキストサイト等で紹介されるようになって、私も今年に入って興味本位で手に取ったものですが、これほどまで強烈に萌える作品とは思ってもみませんでした(もっとも興味本位でコバルト文庫を手に取れること自体、私自身のダメ人間性を象徴しているのですが)。
 テレビやマンガに慣れ親しんだ私たちにとって、情報というものはほとんどが映像化されたものであり、小説のような文字情報を読みとる際にも、頭の中で何らかの映像を思い描かなければ、情報として消化しきれないようになっています。「マリみて」はそれを逆手にとって(というよりも偶然逆手にとれた、というほうが正確か)、情報を文字に限定して、読み手に自由な映像を思い浮かばせることで、「女子校という花園で繰り広げられる擬似恋愛世界」という濃い設定を、(各個人の頭の中で)より甘美な妄想世界に仕上げることができたのだと思われます。ただし文字だけではここまで来るのは不十分で、そこで挿絵という形で、明確なキャラクターのデザインが提示されることで、デザインが提示されることで、各個人の妄想の方向性が一本化されて、「妄想の共有」というべき隆盛を見たのだと思われます。
 ともかく、「百合世界」という新たな萌え鉱脈を発掘した「マリみて」は、今年一年を通じてもっとも印象に残った作品といえます。小説は2年の文化祭を目前にして引き伸ばしに入り、来年1月からのアニメも未知数ですが、今後も注目していきたいと思います。
 一方、惜しくも選に漏れたノミネート作品には、「ガンダムSEED」「グランセイザー」「カレイドスター」などがありました。「ガンダムSEED」は、なんだかんだと1年がんばって見た作品ですが、4月頃の総集編2連発や、最終回での破綻が大きく評価を下げる原因になりました。「グランセイザー」は、東映の平成ライダーなどでは見られない徹底的なわかり易さが評価のポイントになりましたが、来年以降の様子見もあり惜しくも賞を逃しました。「カレイドスター」は、第2期からの視聴ながら掛け値なしで面白い作品で、選考のさい最有力候補にもなりましたが、私自身が第1期を見ていなかったことと、視聴の際の楽しみ方の一つである「百合っぽさ」が、「マリみて」を読んでから身についた属性であることから、「マリみて」の上を行くことはできませんでした。

監督賞  大畑清隆(OVA エイケン)

 俺のアカデミー賞なんですから、監督とか詳しくないのに無理やり本家オスカーにあわせることはないんですが、今年最もがんばった監督として、「アニメ版エイケン」を監督した大畑清隆氏が栄えある受賞。頭の悪い原作を、原作にはない「間」や「緩急」の取り方で、より頭の悪い作品に仕上げた手腕が評価されました。早く後編を出してほしいところです。また原作にもこの面白さをフィードバックをしてほしいところですが、結局この1年はループしっぱなしでした。
 その他のノミネートとしては、「ガンダムSEED」でいろいろと話題を振りまいた福田己津央監督、「ななか」「でじこ」「クロマティ」と仕事をしまくった桜井弘明監督らがあげられましたが、毀誉褒貶はげしく、わずかに及びませんでした。

主演男優賞  鳴海孝之(君が望む永遠)

 「主演男優」だから本来ならば声優などが評価されるのでしょうが、俺アカデミーなのでキャラクターを表彰させます。今年最も印象に残った主演男性キャラクターには、キング・オブ・ヘタレこと「君が望む永遠」の鳴海孝之が選ばれました。
 私にとって「君が望む永遠」というゲームが最大のトラウマゲームである理由は、私の名前が主人公と同じ「たかゆき」であるために他なりません。それが今秋アニメになり、もともと見るつもりはなかったものの、ビデオを撮ってほしいという友人がいたので仕方なく視聴したのですが、やはり嫌な作品でした。アニメでは、ゲーム本編にはなかった空白の3年間の様子が、まるまる1話使って描写されていたのですが、そのときの孝之のダメ人間っぷりと引きこもりからの復活の仕方が最低で、より気分を滅入らせました。お前、ただ肉欲で元気になっただけやん、と。
 さらに最終回直前に孝之が風邪で倒れたとき、私も風邪で高熱を出してしまい、孝之は水月に看病してもらう中、私は一人で熱さまシートを取り替えるという嫌なシンクロニシティを起こしてしまい、さらに鳴海孝之への憎悪は増しました。現在帰省中のため、最終回はまだ見ていませんが、胸のすくような懲罰が与えられることを願っています。
 その他の候補としては、「ガンダムSEED」から種しだいで何でもできる主人公のキラ・ヤマト、「金色のガッシュベル」から少年マンガの主人公として王道を進んだ高嶺清麿らがあげられましたが、最も憎まれた主人公である鳴海孝之以上に強烈な印象を与える主演男性キャラクターはいませんでした。

助演男優賞  琢磨逸郎(山崎潤、仮面ライダー555)

 作品を彩る助演男優賞には、前々作「仮面ライダーアギト」に続いてヘタレキャラを演じ、おそらくはスタッフにもその怪演を愛されたであろう、「仮面ライダー555」のラッキークローバー、琢磨逸郎こと山崎潤が受賞。放送では没になったと言われる「ファイズに負けて泣きながら表参道を疾走」というシーンは、ぜひディレクターズカット版ででも出してほしいと思います。
 その他ノミネートとしては、「グランセイザー」の堀口博士(赤星昇一郎)、「美少女戦士セーラームーン」のタキシード仮面(渋江譲二)ら、渋い面々が選ばれています。両者とも来年以降もはっちゃける可能性がありますので、期待大です。

主演女優賞  フレイ・アルスター(ガンダムSEED)

 今年の最優秀萌えキャラともいえる主演女優賞には、「ガンダムSEED」のメインヒロイン、フレイさんが受賞。その傍若無人っぷりは昨年放送分の「コーディネイターのくせに馴れ馴れしくしないでよ!」「この子を殺すわ!」から始まっていたのですが、1月に入ってベッドシーンが出てくるにいたって、暴走は頂点に達しました。しかし善良な視聴者から文句が出るにいたって、フレイさんの出番は削減され、最後はザフトやら地球軍やらにたらい回しにされた末、たいした必然性もない場面で、閉店処分市のように殺されてしまいました。ある意味では、ガンダムSEEDを破綻させた最凶のヒロインであるといえますが、しかし彼女がいたからこそ、彼女がいつ殺されるかわからない緊張感があったからこそ、ガンダムSEEDを見続けることができたのは確かで、その点ではラクス嬢やカガリよりも明らかに、メインヒロインとして「生きていたキャラ」だったといえます。
 その他主演女優賞のノミネートには、「明日のナージャ」からナージャ、「グランセイザー」からセイザーミトラスこと獅堂美加(清水あすか)が挙げられていました。ナージャについては後述するとして、美加については、ビジュアルよりもハイキックを蹴れることを優先した人選が、特撮ヒロインとして非常に好感を持てました。

助演女優賞  ローズマリー(明日のナージャ)

 主演女優賞と並び立つ萌えキャラ大賞である助演女優賞には、ほぼ満票でローズマリーが受賞。旅のさきざきで男どもを篭絡し、一人勝ち状態にあったナージャに対し、ストーリーの中盤から立ちはだかった孤児院の同窓生。初登場時から「自分がプリンセスだという妄想で現実逃避し、屋敷でくすねた盗品に囲まれて暮らす落ちこぼれメイド」という強烈なキャラクター性に加え、宍戸留美のゆんゆんとした電波声が、私の心をがっちりと掴みました。ブローチを奪い偽プリンセスに成り上がるにいたって、その魅力は倍増。策略と裏切りのダークヒロインとして、番組を一気に盛り上げました。
 しかし、ローズマリーの生き様には、正当性があるといえなくもありません。普通、この手の「ヒロインが実は貴族の娘で…」という話では、ヒロインをいじめるキャラは家柄を鼻にかけたお嬢様、というパターンが多いのですが、ローズマリーの場合はナージャと同じ孤児院出身。しかもナージャの方は歌や踊りがうまく、美人で男にもて、その上(本人は知らないとはいえ)貴族の娘、という将来が約束されたも同然の設定に対し、ローズマリーはごく普通の孤児。もちろん、ナージャの歌や踊りは努力の賜物であり、ナージャに訪れるべきハッピーエンドは、つらい境遇にも笑顔を絶やさなかったご褒美であると言うことはできます。しかしナージャが努力した場面というのはあまり描写されていませんし、ローズマリーがナージャと同じように振舞ったとしても、貴族の身分が転がり込んでくることはありません。その点で、視聴者の大多数は、ナージャよりもむしろローズマリーに近い立場であり、ローズマリーが活躍しナージャをへこませる、というシーンにこそ、カタルシスを感じる効果があるのかもしれません。年末の決戦は帰省中のためまだ見ていませんが、最終回にはローズマリーにとって、最高の場面が用意されていると思われます。
 また、その他ノミネートとしては、「マリみて」の島津由乃さん、「R.O.D」のマギーちゃんなどが上げられました。由乃さんはその傍若無人っぷりが、マギーちゃんは長身とダメ人間っぽさがそれぞれ評価されましたが、やはりローズマリーの魅力にはかないませんでした。



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