伯林先生サイン会に行ってきました
 6月23日(日)に秋葉原の書泉ブックタワーで開かれた伯林先生のサイン会に行ってきました。私にとっては1月の松山せいじ先生サイン会に続く、マンガ家のサイン会への参加です。例によって画像とかはないですから、そういうのを所望の人はよそを当たってください。

整理券の入手(6月9日)

 前回の松山せいじ先生サイン会では、単行本購入と同時に整理券配布というシステムであったため、単行本の発売日に会社を休んで開店前から並んだのですが、話によると結局当日の開始直前まで整理券は残っていたようでした。今回はしかも単行本が出ていない状態での整理券のみの配布ですから、わざわざ開店前から並ぶということまではしなくて良いだろうとは思いました。しかしながら先着120人というのは前回の半分程度ですから、6月9日の配布開始日を逃したら絶対に手に入らないと思い、前日に熱を出していましたが無理をして行きました。
 秋葉原の書泉ブックタワーについたのは午後2時ごろでした。整理券は単行本代金と引き換えということで、名前や連絡先も書いた上で入手しました。整理券番号も書いてあって、開店3時間程で86番でしたから、やはり別の日ではもうなくなっていたでしょう。その日は「あずまんが大王」の4巻を買って、ちょっと仕事の関係で神頼みしたいことがあったので神田明神へお参りして帰りました。

サイン会当日(6月23日)

 サイン会開始は2時ということですが、整理券にも「15分前に来てください」と書いてあったこともあり、もう少し早めに見積もって1時半ごろに書泉ブックタワーに行きました。
 松山せいじ先生サイン会の場合はゲーマーズ本店だったので、最上階のカフェを会場として開放していましたが、今回の整理券に書いてある会場はブックタワー8F、コミック売場その場所です。いったいどうするのかと売り場を回ってみたら、少女マンガコーナーから下りエスカレータに行く通路を仕切りで塞いで、そこにどでんと机を構えていました。「まさか本当に店内に120人並べてやるんですかぁ!?」と思っていたら、本当に私と同じ目的の人がどんどん集まりだして、店内は騒然とした雰囲気になりました。中にはきっちりとプレゼントを用意している人や、白衣を着た人までいました。
 開始15分ほど前になって、ようやく店員が動き出し「整理券1番から30番までの人はこちらで並んでください」と指示しました。どうやら先日に取った整理券の番号というのがこの場面でも効いてくるようです。すなわち私はたとえ今日1番乗りしたって86番目だったということで、士官学校の席次が司令官の選出までに効いてくる旧日本軍みたいな硬直したシステムにやや不公平感をおぼえましたが、どちらかといえば会場の雰囲気を楽しみたかったので不満はありませんでした。
 2時になりました。いつのまにやら伯林先生は到着していたらしく、サイン会開始。1番から30番は8Fフロア内に、31番から70番までの人は非常階段で並ぶことになりましたが、どうやらそれで階段もいっぱいになったようで、71番以降の人間は呼ばれるまで店員に呼ばれるまで店内をふらふらすることになりました。しかたないので立ち読みしたり、アニメ版Kanonのファンブックを衝動買いしたりして時間をつぶしていました。

 そうこうするうちに80番台に声がかかりましたので、フロアを出て階段に並ぶことになりました。階段で待っている人のために、秋田書店の社員らしき人がパンフレットを配っていました。秋田書店の今年3月までのコミックスの総目録で、おそらく書店用に配布するものだと思われますが、フルカラーの結構丁寧なつくりで、前回の松山せいじサイン会にはなかった良い営業活動だと思いました。
 階段で待っていると、先ほど目を引いた白衣の人がやってきて、知人とおぼしき誰かと話をしていました。その動向に目を配っていると、その人が白衣のすそをちらりと覗かせました。
 スリット付きのスカート…
 チャイナ服ッッ!!
 林先生のコスプレですか!?
 単純にサイエンティストっぽい格好をしているだけと思ったら、こんな仕掛けをしていたとは驚愕でした。どこから着てきたかはわかりません。少なくともこの店内に着替えられる場所はありません。駅前からその格好だったのでしょう。そこまで作品への愛を表現できるその勇気に感動しつつ、ひるがえって自分にはどんなことができるのだろうかと、大変考えさせられました。

 とかなんとかやってる間に、階段側の行列の先頭に立ちました。ほどなく「86番から90番の人はフロアに移動してください」という店員の指示が出て、私達5人はふたたび店内に戻ります。
 …と思ったら、移動しているのは私一人だけです。どうやら87番から90番の4人は、会場にいないようです。フロアに移動している途中でどこからか一人が私の後ろに入ってきて、欠席者は3人になりましたが、少なくともこの3人はすでにコミックス代金を払っているのに来れないというかなりかわいそうな方々で、その後起こった事件によってもっと不幸なことになりました。

 フロアに入ったので、ようやく伯林先生の顔を覗き見ることができるようになりました。
 …すごい好青年です。
 おそらくは好青年であろう、ということは想像していました。しかしながらまさかここまでとは考えていませんでした。
 体格については、連載初期のコメントに「卯の花が好き」というようなことを書いていましたので、なんとなく太っていることはないだろうと想像して実際そのとおりの痩せ型だったのですが、顔については作風から、彩のおじいちゃんを若くしたような、凛々しくてもやや毒のあるそんな風貌を想像していました。しかしながら実際に見た伯林先生の顔は想像以上の若々しく、しかもこのサイン会を心から喜んでいるようで、毒気のない純粋な表情をしていました。

 ちなみにその隣に「鬼貧乳」というロゴの入ったTシャツ(かなり欲しいです)を着ている人がいました。整理券から名前とキャラを確認して伯林先生に本を開いて渡しています。この人もなかなかの好青年で伯林先生といいコンビっぽいのですが、私はこの人を一度見たことがあります。そう、確か1月の松山せいじサイン会にいた人です。
 かつてチャンピオンの目次で伯林先生と松山せいじ先生のコメントが入れ替わっていた(と思われる)事件があってから、伯林先生と松山せいじ先生の担当編集は同一ではないかと噂されていましたが、これでほぼ裏付けがとれました。両先生のサイン会に側近くにいられるのは、二人の担当をおいて他にはありません。おそらく「ちはるの胸は大きめで」と松山せいじ先生をそそのかしてエイケンを画期的なマンガにしたのはこの人。そしてゆまを子供にしたり藤宮さんにメイド服を着させたりしたのもこの人の仕業でしょう。つまりは一番悪い人です。かつての硬派チャンピオンの復権を望む人たちは、マンガ家を糾弾するよりもこっちを糾弾した方が正しいように思われます。

 そうこうするうちに、だんだんと順番が近づいてきました。
 想像以上の好青年だった伯林先生への応援の言葉を考えながら、「イラストは優ちゃんを描いてもらおうかちさちゃんを描いてもらおうか、できれば二人…」と思い浮かべていたのですが、机の前に「イラストは彩・まは・ゆま・藤宮さん・おじいちゃんのうち一つでお願いします」という表示があって、少し残念に思いました。しかしながら「ゆまさんメガネつきで」という注文をしている人や「ポケットサイズまは」というかなりな変化球を要求してくる人もいましたし、そもそもペンの走りを見る限りかなり丁寧に萌えるイラストを描いてくれているようですから、別に正攻法でメインヒロインを描いてもらっても構わないな、と思いながらついにあと2人、というところまで来たのですが…
 突然、後ろの仕切りから坊主頭の巨漢がひょっこりと現れて、伯林先生と担当さんに声をかけたのです。

 え!?
 特別入場?
 店員のガード
 丸いッ
 坊主頭ッ?
 大きな男
 顔立ち
 見覚え…

「あ、どうもお疲れさまです、松山です」

 …御大だッ!!

 そうです。確かにあの巨体、あの顔立ちは松山せいじ先生本人です。坊主頭に違和感は覚えましたが、そういえば前回のサイン会のときはニットの帽子を被っていたので、髪型の記憶がないのも当然です。なんにせよこんな裏から入るなど、御大級の人でないとできません。

 この登場には二人も驚いたらしく、
「うわっ、なんで来てるんですかっ!?」
「この場所で名前出したらマズイっすよ!!」
 と慌てるやら呆れるやら。それに御大は笑顔で応えながら
「色紙置いていきます。それじゃ頑張ってください」
 と言い残して去っていったのでした。



 …想像を絶する事態が起こりました。
 伯林先生の陣中見舞いに松山せいじ先生が現れるというハプニング。
 「柔の萌え」「剛の萌え」
 近代チャンピオンを象徴しながら、相反する路線から萌えを追求する二人のマンガ家。
 あっても構わないはずなのに、絶対にありえないと思っていた取り合わせ。
 そしてそれが、連載前の予告段階から「しゅーまっは」に萌え、叩きから擁護派へというエイケニストの王道を歩み、「まっはういんぐ萌え〜」などの言動から勝手にこの二人の因縁をでっち上げてパロディSSを書いた私の目の前で起こるという奇跡!

 御大という超ド級のタイフーンが去った後、伯林先生と担当さんは笑いながら話していました。
「…この色紙って、自分の分もサイン描いてくれってことなんっすかねえ」
「あはは。でもありえますよねえ」
 結局その色紙はサイン会中に包装を開かれることはなく、中に何が描かれているのか、もしくは何も描かれていないのか確認することは出来ませんでした。しかしながらこの一件から、妄想だけでは決して埋められなかった「伯林先生と松山先生は親しい間柄だ」という事実の裏付けがとれました。

 そしてついに私の番が来ました。「彩ちゃんをお願いします」と高らかに彩ちゃん萌え宣言をしたあと、ペンを走らせてくれる伯林先生の代わりに担当さんにさっきの事変の確認をとりました。

私「あのー、さっきの人、松山先生ですよね…」
編「あー、あれはー…」
私「ぼく松山先生のサイン会にも行ったんで…」
編「おかしいですよね。今日が原稿アップの日ですから来るはずないんですけど…」
伯「影武者ですよ影武者」
編「そうそう。松山先生の影武者が来てくれたということで」
私「あはは」

 そのうちに先生は彩ちゃんを描き終わっていました。先生から本が手渡されます。せっかくの伯林先生のサイン会だというのに御大の話ばかりしてしまいました。そのことに気付いた私は非常に申し訳なく思い、「これからも頑張ってください!」とふかぶかと頭を下げて次の人に順番を譲りました。
 サイン本を店員さんに袋に入れてもらい、それからさっき営業していた秋田書店の人に「チャンピオンRED」創刊号のポスターをもらいました。「伯林先生も描きまーす」と秋田の人が言ってました。

 書泉ブックタワーを出ました。そのとたん、今まで抑えていた体がガタガタと震えだしました。伯林先生が想像以上の好青年だったこと、伯林先生と松山せいじ先生の担当が同一人物であるということを確認できたこと、そしてさらには、その松山せいじ先生本人が現れたということ。とくに最後は整理券の番号が少しでも違えば遭遇しなかったことであり、そのめぐり合わせの妙に、神の存在を感じずにはいられませんでした。体の震えが止まった後、私は整理券入手日に行った神田明神へと、お礼参りに向かったのでした。

今回サイン会の収穫

・伯林先生サイン本(彩ちゃん)
・秋田書店の全コミックス目録
・チャンピオンREDの宣伝用ポスター
・伯林先生がかなりの好青年であること
・伯林先生の担当は松山せいじ先生の担当は同一人物であること
・松山せいじ先生の現在の髪型は丸坊主であること
・伯林先生と松山せいじ先生は仲が良さそうだということ
・チャンピオンREDに伯林先生が描くということ



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