MOON.
KEY・Tacticsの源流がここに

まあ、AIRのつなぎだと思っていたが

 7月8月と『AIR』をやるつもりだった私は、当然のことながらその発売延期には困らされたわけで、じゃあ、ととりあえず購入したのが、この『MOON.』だった。「心に届くAVG第2弾」だった『ONE』の、その1弾目ということは聞き及んでいたものの実際その内容は知らなかったので、この際この偉大なクリエイター達の歴史を紐解くのもいいだろう、というつもりだったわけだが、それがこんなことになるとは。
 面白い。とにかくシナリオが重いのだ。精神に負荷をかけるという訓練のなかで引き出される、過去のトラウマ。由依の話といい「おかあさん」の存在といい、『ONE』『Kanon』そして『AIR』と連綿と続くテーマの源流がこのゲームにはあった。
 そして一番大事なことだが、エロい。なにせそちらの面についてはまるで期待をしていなかっただけに、それは良かった。たしかに駆け出しのソフトハウスがいきなりエロの薄いシナリオ重視ゲームを出すというわけにはいかないのだが、それにしてもELPODは嫌な話だった。
 というわけで、泣きシナリオの片鱗を見せながらも、エロゲーとしても成立していた『MOON.』。『ONE』を『ToHeart』になぞらえるなら、この『MOON.』はまさにTacticsの『雫』『痕』といえよう。最近『ONE』と同時に廉価版で再販されたので、KanonやAIRにはまった人なら買っておくべきである。とはいえ、同じく再販された『同棲』には、まだ手を出していない。やってないのだから何もいえないが、イメージ的には「Tacticsのナイト雀鬼」だからなあ…

概要とお気に入りキャラ

 変死を遂げた母の真相を追うために、FARGO宗団と呼ばれる謎の組織の施設に入信者としてもぐりこんだ天沢郁未。訓練を積むことで『不可視の力』という能力を得ることができるというのだが、その「訓練」というのが…というゲーム。ただのビジュアルノベルと違い、フィールドを歩き回るという付加価値があり、緊張感を誘うが、実際歩けることでそれほど自由度が高くなっているわけでもない。すくなくともこのシステムはむしろ、おまけシナリオのRPGの方に利用されている。おまけRPGもまた結構クセのある作りだが、使いまわしCGを使った必殺技攻撃が面白いし、大ボスとの対戦が面白くて、それなりに遊べる出来になっている。
 ちなみにお気に入りのキャラは、鹿沼葉子さんだ。まあ茜が好きで葉子さんが嫌いになる道理がない、というくらいキャラ的に似ているのだが、あの「ほえっ?」っていうリアクションをする立ち絵がかなり気に入っている。あの感じはKanonの絵柄になってからあまり見ないが。

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