フォーティンブラス
2003.2.28 (金)
11:30開場 12:00開演
東京グローブ座
さてさて、非っ常に心配しておりました、博の単独座長ですが…思ったほど台詞も噛まずに(笑)演技も心配していたほどではなく…てか、むしろかなり良くて嬉しかったです。
まぁ、ホンがあの方なので素っぽいのですが、今回はそれがかえって良かったのかも…と思ったり(爆)
トンロクの時は、キャラが素と違ったのにイメージが近すぎて不自然だったのですが、今回はそんなこともなく、すごく自然で良かったです…というより、キャラもイメージも本人そのままだったのか…(大爆)
ただ、問題があるとすれば(それでもやっぱり何かあるのは、しょうがないんでしょうか/爆)例によってスポットをあちこちに当てすぎるってとこでしょうか…主軸がぼやけて誰の話だかわかんなくなるんだよね。(^^;
『「ハムレット」の劇中で2回しか出演シーンがない端役の「フォーティンブラス」を演じる若手の俳優の物語』なら、博にだけスポットを当ててりゃ良かったんですよ。
なのに、『芸能界を干されそうになって今回の舞台にチャンスを掛ける「オフィーリア」役のCMタレントの話』とか、『父親のような役者になりたいと思っていたのにのに、もろもろの事情で素直になれない「オズリック」役の若手俳優の話』とか…しまいにゃ『一回大きな映画で相手役にに怪我させて以来、まともな演技の出来なくなった「ハムレット」の話』とかまで出てくるし…ねぇ…
それぞれがCASTの背景としての範疇だったら、別に良かったんですよ。だけど、それのせいで主役が霞んだらだめでしょ…(爆)
別にこれ、博がいなくても良かったもん(暴言)
…それは言い過ぎか…そもそも、主軸であったはずの博が完全なストーリーテラーになってしまっていたのが納得いかないのよ。
そりゃね、役柄的に、決めのシーンでギャグに走っちゃうのは仕方ないし、それはそれで楽しいからかまわないんですけど、それはせめて前半で留めておいてほしかった。
どんなに3枚目でも、主役である以上、後半には見せ場を作ってほしかったんです。
だってさ、せっかく端役でしかなかった博…羽沢武年…が、後半でワンマンな座長「ハムレット」に意見しようとして前に出るのに、美味しい台詞は全部「オフィーリア」にとられるし…そもそも座長にすら相手にされてないし…これって誰が主役よ…とあの瞬間嘆いたさ…(;_;)
面白かったけど、それが単純に面白いと言えるのはアレが前半であった場合でさ、後半もホントに最後の方でやられると、そりゃねぇだろ!!って言いたい!!
結局最後まで羽沢が座長…黒沢に敵として認識されなかったしね(苦笑)
黒沢は最後、きちんと役者として目覚めるんだけど、それも羽沢ではなくて、まったく別の方向からの力によって目覚めてしまうという…だからさ、誰が主役よ(泣)
唯一博にしか出来なかったこと…のはず…の「フォーティンブラスの父」との対話だって、その幽霊が実は「オズリック」役岸川の父だと分かってからはほとんどただの通訳状態で、絡み自体はヒナが主役だったしね…(爆)
「オフィーリア」の恵里佳も、「オズリック」のヒナもすごく演技が良かったから、それは良かったんだけど、だけどさ、誰の芝居よ…
これがね、ひとつの劇団の芝居だったり、ただの『フォーティンブラス』だったら良いよ。まぁ、いまいちタイトルに使われてる役に力がないけど、全体を指すんだったらこれでも良い。全体にスポットが当たっても不自然じゃないわけだしね。だけどさ、今回は『長野博主演 フォーティンブラス』だからねぇ。そこんとこ、ちょっと考えて欲しかった。
別に、芝居を役者で見てるわけじゃないんだけど、今回は『博が主役の芝居』を楽しみにしていたわけで。そうすると、やっぱり意識的に博を中心に見るようになっちゃうから…どうも、物足りなくなるんですね、これが。
やっぱり、『例によって』なんだけど、ストーリーのあちこちに挟まれる小ネタは面白いのに、ストーリー全体となるといまいち・・・なんだよねぇ…(爆)
それでも、トンロクよりは全然良かったし(ホンも演出も)役者さんたちは本当にすごく良かったから、まぁ良いけどね…
相変わらず、ギャグも芝居も、テンポは素晴らしく良かった。
ふぅ=3…あらかた毒も吐いたし、(爆)そろそろ博の話でもしましょうか。
客電が落ちた後、幕前に役者さんが登場(「墓掘り」役の役者さんで、『サンダンス』で言うところの『ねこさん』のような役どころ。)半ばお約束と化した役者による場内アナウンスですね。(笑)
携帯の電源の話とかしてるところに、遅刻した羽沢…長野博…が登場。『早く衣装に着替えろよ』といわれ、慌てて着替えるが…『それ、ピーターの衣装だろ。』…トイヤーで井ノ原が着ていたタンクトップだし…『ほら、モードにさされた血が着いてる』…『あ、ホントだ。俺の衣装あっちじゃん。』
…割りとベタ?(笑)
やっと自分の衣装に着替えて、小道具の剣を探すも見つからず…『傘ならあるんだけど…』と青い傘を持って戻ってくる。…それって…(笑)
『お前、シェルブールじゃないんだから…あれだろ? ギイがこうやって踊ってたやつだろ?』とおどけて真似るを見咎めて、『違うよっ! ギイはもっとスタイル良いし、軽やかでしょ! こうだって!』と軽やかにまねをする(笑)
…これは…愛でしょうかね…きっと…てか、もしかするとただの自慢?(笑)
私には『うちのパパはもっとかっこいいんだから! ぷん!!』って聞こえた…(^^;
もう私、末期かも…って、いまさらか…(爆)
いやでもね、今回の…てかこのごろの博はかなりビジュアル的にヒットで、色白ちゃんで髪の毛ふわふわv いやん、美人ちゃんvvって感じで、かなりおいし過ぎです。
『どーせ、俺なんか…』って感じでやさぐれた演技もたまらなくかわいくてナイス!(^^)b
今回も、キャラをリアルに作るやり方は変わってなくて、色々リアルな台詞続出。萌え的にはおいしいんだけどね(苦笑)
横暴な主役の愚痴を、舞台がはねた劇場で言うシーンがあって。そこで酒を進められるんだけど、『僕飲むと寝ちゃうから』って断る台詞とかあるし…
飲んで寝ちゃう博…見てみたいわ(笑)
口説き文句とかも『今度一緒にツーリングに行こう。軽井沢行ってそば食べよう』ってのがあった…だからさ、妙にリアルだってば(^^;
今回は台本売ってたんで(やっぱり…とか思った)迷った挙句結局購入(爆)これらの台詞がアドリブでないことを確認しました…あからさまなやらせはどうかと(笑)
坂本・井ノ原の前2作とは違い、今回は休憩なしの2時間ぶっ通しでした。終わった後、『休憩なしは長いよ。つかれる〜』って言ってたお嬢さんたちが何人かいましたが、水無月的には特に長いとは思わず…まぁ、普段見ているものがこのタイプなので、それもそうなんですが、ぶっ通しだと、途中で世界を切断されなくて良いので、私はこっちの方が好きです。
欲を言うなら、トイヤーもこっちで見たかった…(鬼?)シェルブールみたいなのは1・2幕に分けたほうがゆとりがあって良いんだけどね。
席もいつも中途半端で、今回は真正面でしたが、一番後ろでした(苦笑)
微妙なところでしたが、悪くはなかったし、劇場が狭いからそんなに遠くないのは良かったです。
開演前に、気になってB列を凝視するも、今回も誰も来ず(笑)そうそうばったり出会わないから(爆)
ところで、聞いた話によると、メンバーも一人を除いて全員見に来たそうで。
…しかし、剛ツンは舞台見に行かない子だねぇ(苦笑) 剛が行ったのって、健ちゃんのだけじゃん。…まぁ、グローブ座クラスで剛が見に来るのはちょっと難しいかもね。
井ノ原は2回だか3回だか見たって? 2回はカミセンデートだったと聞きました。
坂本氏がきた時には劇中の客席との絡みで(落ち込んだ黒沢を客席に応援させるというイベントがある/笑)名指しされて律儀に立ちあがったそうじゃないですか(笑)
冒頭の所では博に、『いるのは分かってるんだからな!』とか言われたらしいし…
良いなァ…見れた人…
フォーティンブラスはどっちかっていうとギャグテイストだから、そう言う余裕もあるんだよね。…まぁ、シェルブールとかトイヤーでそれをやられた日には、泣くけどね(苦笑)
これでとうとう、終了しましたね。『トニセン愛の三部作』(…シェルブールは良いとして…まぁ、トイヤーも変わってはいるけどあれも愛といえば愛か…しかし、フォーティンブラスはどの辺が愛?…『ツーリングでそば』だからか?(爆))
企画を聞いたときには、一体何をする気だじゃにーと本気で心配をしておりましたが、それぞれの持ち味を生かした、三部作になりましたね。
…何気にパンフのコメントもトニセン愛のコメントリレーと化してたしね(笑)
思わず赤面したぞ、今回のコメント…坂本さん、んなとこで『愛』を語らないでください。どうせやるなら、本人に囁いてるのを聞かせて!!(爆)
'03.4.28up