トイヤー
2003年2月7日(金)
開場 11:30 開演 12:00
グローブ座
この舞台かなり泣けます…いろんな意味で(笑)
…ほら、前回は違った意味で泣いたからさ、井ノ原の舞台は(爆)
今回かなり期待をしておりました。フ〇TVの提供とは言え、脚本家とかのスタッフに心配がないし!
というわけでホクホク気分で行って来ました!!
会場のグローブ座も、一回行けば場所も分かるし、時間を見てぎりぎりに行くつもりでしたが、自分の心配性が頭をもたげ…結局早めに家を出てしまい(苦笑)いくらなんでも早過ぎると、地元の駅で一生懸命時間を潰し、緑の電車に乗り換えるのが面倒なので、黄色い電車で行きました。
しかし…前回は緑の電車で行ったので、(帰りは黄色かったけど…)駅の出方が分からない…しょうがないので適当に降りて、適当に進んでみました(爆)
一応自分の中の根拠に基づいて動いてましたけどね…ってそれがいけないのか?(^^;
なんとか一発ビンゴで駅前通りに出れたので、割とスムーズに行けてしまい…ゆっくり歩きつつ途中コンビニで時間を潰し、開場時間JUSTに会場入りしました(笑)
というと、かなり余裕ぶっこいてそうですが、この時足を怪我してて…って私そんなんばっか…前日まで家に引きこもり状態の生活をしてたんで…歩くのきつかったぁ…あんだけの距離なのに、足つりそうになってたし(爆)…翌日は見事な筋肉痛でした…てか、そんなことはどうでもいいんだけどね(苦笑)
では、本題。
舞台の作り方が作風上『シェルブール』の時とはかなり変わってて、同じ劇場なのにイメージが随分変わってて面白かったです。
『シェルブール』の時は、張り出しの舞台から左右に花道があって、そこにも袖(厳密に言うと観客用の出入り口を使ってんだと…)があったんですが、今回は二人芝居なので出入りも少ない為か、花道はありませんでした。
張り出しの舞台の足場も岩を模していてステージ全体が家のセットになってました。
家の奥…元々の舞台が庭先という作りで、家の奥に庭が見える…というか、プレハブの中のモデルルームみたいというのが私の感想です(爆)
家のコンセプトは『硝子の家・山肌に突出した水槽』なんだそうで。その通りに壁がすべて硝子。シャワールームもベッドルームの壁もすべて。唯一ドアだけはミラー…(もしかしたらマジックミラー?)というなんとも眺めの良い家で…だけど人里離れてるから、誰も覗かない…覗いてるのは、覗き趣味のストーカーと観客だけ…
断崖絶壁にある硝子の家で、見る人もなく逃げる場所もない。そして、登場人物は彼と彼女だけ。それが今回の舞台。
サスペンス・スリラーとしては最高のシチュエーションですね。
…でも、実際こんな家があったら嫌だなぁ…この家、彼女…モードの家なんですが、かなりの露出狂だよね…(爆)
内容的にはかなりややこしい芝居でした。水無月の元畑の芝居にちょっと近いかんじで、久しぶりに頭の疲れる芝居を見れて楽しかったです。
物語が2転3転して、最後には大逆転というストーリー展開するという、ちょっと悩むと置いて行かれる展開の早さと、複雑さがよかったです。
ただ…1幕と2幕の繋ぎがなぁ…あれって、分ける必要あったのか…? 役者の休憩時間ってことなのかなぁ…大変そうだもんね、二人でぶっ通しってのはさ。二回公演の日だってあるだろうしね。
しかしだな…あの始まりかたは微妙だったぞ…(爆)
きり方は素晴らしかった。
実はピーター(井ノ原)が連続殺人犯トイヤーではないかと、会話の間で疑いはじめたモード(中川安奈)の問いに、ピーターが肯定する。
『君を愛してるんだ。だから殺しはしない。君は明日から沢山の花やプレゼントをもらうようになる。そしてそれを、君の世話をしてくれる人から見せてもらうんだ。』
殺して土の中に入れてしまうことはしない。植物状態で生かしておいてあげるんだとピーターが語りだす。。
怯えたモードに、ピーターの態度がいきなり軟化して、『嘘だった』と告げる。
その後、安心したモードに、借りていた懐中電灯を返すからと言って、外へ出るピーター。
出て行ってくれたことで気を休め、玄関の鍵を閉めるモード。
しかし、出ていったはずのピーターが裏口へと回っていて、ベッドルームの戸口から侵入する。
安心しきっているモードの背後に立つピーター。
『…愛してるよ、モード…』
幕
というね、非常に良い切り方をしたもんだからさ、めちゃくちゃ楽しかったのよ、あの瞬間。
鳥肌がざぁ…っと立つ感じ。
で、休憩の間色々考えるじゃないですか、彼のどの言葉が真実なのかって。どの行動が何処に繋がってるのかとか色々考えて、心待ちにした2幕がさ、『…愛してるよ、モード…』から始まるわけよ。
立ち位置とかまったく変わらず…それがまるでCM明けのドラマのようで…ちょっと引きました(爆)
なんかすごくTVっぽくて、「え? これって演技者だっけ?」みたいな気がしてくる。
とはいえ、他に始まりようもなかったんだろうけどね…(^^;
始まってしまえば、冒頭の不自然さも分からなくなるから良いですが、ちょっとそこんとこどうよ。といいたい。
さて、この芝居、劇中に色っぽいシーンが満載なんですが、すごかったですよ。よっちゃんのヌード(笑)
なんたってパンツ一丁ですから!(力説)
今回の座席が前から4列目という(B列なのに/笑)人を見るには良い席ですが、舞台を見るには微妙な席で…まぁ、端っこだったんで多少助かってましたが…あのね、困るのよ。目のやり場に(苦笑)
前の方って、少し見上げる角度で舞台を見ますよね。すると首が疲れるわけで…つかれたなぁとく首を少し下げると、視界に映るんですよ。快彦の黒いボクサーパンツが…(爆笑)
あの瞬間、芝居のことを忘れかけた自分がいる…(^^;
いや、マジですごいのよ。視界一面に広がるよっちゃんの下半身(爆)腰のくびれのラインとか、キレイについた筋肉の筋とか…よっちゃんのナニとか…(殴打)
…あ…ハナヂが…
夏のスクール水着もすさまじかったけどさ、アレはまだ距離があったしなぁ…
更に恐ろしいことに、2幕の大半はそのかっこでステージ上をうろうろしてくださって…しかも、その格好でヒロインに馬乗りになるんだけど…なんか、妙に可愛かったんだよね…なんかこう…立場が逆っぽくて(大爆)
あれはどうしてなんだろう…私の感覚がおかしいのか、井ノ原が無駄に可愛いのか…(笑)
しかも、最後にゃシャワールームで腰巻タオルだからね!!
さらに、カーテンコールはバスローブ!!!
…いけないお店に来てるおいちゃんのようです…鼻息荒くなってなかったかが一番の心配事です(爆)
そんなお色気大爆発の井ノ原君ですが(どんなや(^^;)今回は彼の演技もかなり高得点!!
『無邪気な狂気』ってのが今回のポイントって聞いてまして、それをとてつもなく楽しみにしてました。
本人は『いつもと違った役でイメージが違うと思う人もいると思うけど、良い意味で裏切っていきたい』みたいなことを散々言ってましたが、私的言わせてもらうと、よっちゃんのすごさってそう言うところにあると思ってたんで、今回のキャスティングには小躍りしましたよ。マジで。
私が井ノ原に…延いてはV6に…はまった最初ってのが…ってあちこちで散々言ってきましたけど…『EIJI2』でした。あれって、結局はいつものよっちゃんカラー全開の『熱い男』なんだけど、そうじゃない部分。目的の為ならば他人を傷つけることを厭わないある種の残忍さ、暴力に手を染めることを悪いことと感じない何処か感情の欠如した心。だけど、本当はすごく優しくて他人を思いやることの出来る熱い人。
…人によって解釈は違うと思いますけど、私はあの時の井ノ原快彦を見て、そう言うキャラクター像を思い描いたんです。元々アレは原作が好きだったんで、あの役の原型を知ってましたけど、それだけじゃない厚みをよっちゃんの演技で感じたんですよね。
そん時から、この人は絶対ブラックな演技の上手い人だって思ってました。
なので、あんまり裏切られた気分はしなくて、むしろ、やっと見たい井ノ原君の演技が見れたと喜んだわけです。
よっちゃんのあのぽやや〜んとした顔で語られる狂気。
なんかゾクゾクしませんか? …やっぱ私ってマニアック?(爆)
まぁ、少し欲を言いますと、もっと無邪気にやっても良かったかなぁ…
メリハリとしてはすごく良かったんですけど、少し狂気に力が入ってました。
初日に近かったからかな?とも思うんですが、いつものなんでもない口調でさらりととんでもないことを言って欲しかった。
やっぱりそう言うシーンではブラックモードになってるっていうか…う〜ん、字におこしにくいなぁ…
砕けた時のテンションのままで、犯罪者を演って欲しかったですね。
『え? こいつ冗談いっての?』ってくらい口調は軽いのに、顔は笑ってなかったり、真面目な顔なのに声が笑ってたりって言うアンバランスさが欲しかった。
軽い口調だから聞き流してたのに、顔を見たら笑ってなくて、冗談だと思ってた分恐くなる…ってのが見たい。
よっちゃんも自分で言ってたけど、『サイコ』っぽい演技は違うと思うのね。あっち側に行っちゃった人ではなく、あくまでこちら側の人間でいて欲しい。だから、声に恐さはなくていいんですよ。あくまで無邪気に、明るく語った言葉であることが重要で、それが冗談か真実かを読ませない表情であればいい。というのが私の感想かな。
確かに無邪気だったんですが、2幕の中盤辺りがちょっとね…
なんとなく阿呆っぽかったっていうか…(爆)例えるなら、コンビニで万引きしてつかまって、最初へらへらしてたくせに、警察呼ばれたとたんに泣き出すバカ…みたいな感じだったんだよねぇ…まぁ、それは言い過ぎだけど…
2幕冒頭でモードに刺されるんだけど、それからがちょっとダメっぽい(苦笑)まぁ、それはそれでよっちゃん的には可愛らしかったんだけど、それじゃあかんやろ(^^;
最初は正体不明のピーターが恐かったけど、最後は何かを悟っちゃったモードのほうが恐かったしね(笑)
とはいえ、これはあくまで私の感想であり、願望なので、今のよっちゃんの演技がだめだったって訳じゃなくて、むしろすごく良くて、すごく恐かったです。(多少笑えたけど…)
にへらっと笑って狂気を語る井ノ原くんがこんなに恐いもんだとは…まぁ、この場ではピーターですけどね…
1幕では彼の語った言葉の中の真実が良く分からないんですよ。最後のあの台詞で更に分からなくなりますし。
分からないから余計恐くなるのに、彼の態度は変わらない。
正体が明らかになった2幕なかばでも、語られる言葉は謎掛けめいていて真実を指し示さない。
二人の間で交わされる言葉遊びのような会話のなかで、確実に恐怖が育っていき、二人の関係も確実に変わっていく。
派手な動きのない舞台でしたが、テンションの切り替えが激しくて、しっかり見てないとおいてかれそうです(苦笑)
2幕でピーターを刺した後、分かりたいと思っていた『殺人者の心理』を分かりはじめちゃったモードが、そこからどんどん変わって行って、双方の『いつ殺るか』って言う緊迫感が漂いはじめるんですが、そこは良かったよ。
見てるこっちがびくびくしちゃって…(笑)
だからかなぁ…その前のおバカぶりが気になるのって(苦笑)
バカだの阿呆だのって言ってますが、本当はピーターってすごく頭が良くって、独学で脳の構造を勉強して、その知識を使って次々と植物状態の被害者を出してる分けですが、それにもちゃんと彼なりの理由ってのがあるんですよ。
彼なりの善意でやってるわけですが…ちょっと理解したくないとこだけど、彼にもちゃんと善悪があるわけなんですね。
台詞や、行動の端々にその頭の良さってのが見えるんだけど、なーんかアホっぽいんだよね(^^;
別にそう言うところで無邪気じゃなくても良かったんだが…(爆)
今回、舞台のストーリーとは別に真剣にすごいなって思ったことがありました。
まぁ、女優さんの脱ぎっぷりとか、井ノ原のパンイチにも心乱れたけど(笑)舞台としては割りと普通だし、私の元畑の女優も良い脱ぎっぷりだったからそんなにびっくりも…よっちゃんのパンツにはびっくりしたけど…しなかったんですが、何に驚いたって、かなりディープなベッドシーンが目の前で繰り広げられてるのに、無反応だった客席(笑)
びっくりして硬直って感じでもなかったし…すげぇ…さすがトニ担(爆笑)
トニ担は肝が据わってるというよりは、やるならとことんやってくれないと気がすまないってとこあるから…ねぇ…(^^;
いや、でも、今回はいろんな意味で度肝抜かれましたよ。井ノ原さんには。
個人的には彼のお友達に感想聞いてみたいんですけど…ねぇ、末っ子と一緒に見に行ったらしいですし…(爆)
聞いた話によると、どうやらカメラが入ってたらしいじゃないですか。ってことはあれですか?3部作ビデオ販売する気ですか? 社長…もしかしてファンの熱意をためしてるんですか? どうせ1本9,500円とか言い出すんでしょ。いいけど、どんなに高くったって買う気だしね。(^^;
ところで、パンフで好評連載中の(笑)トニセン伝言リレーは(違うって)どうなんでしょう…
長野博が語る井ノ原快彦なんですけど…あんた、ほんとにママだね…(おかんにあらず)…とツッコミいれたくなるくらい『可愛いよっちゃん』に対する愛に溢れたコメントでした(笑)
お兄ちゃんたちはほんとおちびちゃんのこと好きだよね…大きいお兄ちゃんはバレンタインディーに見に行ったらしいじゃない…まったくあの人たちは…(笑)
`03.4.3UP