「宇津帆島ならでは 新たなムーブメント」
記者 3年庚辰組 菊田喜久次郎[H793888] 新聞部所属
ゲームセンター。一昔前なら、暗い部屋の中耳障りな電子音と、タバコの吐き出す煙と臭いに独特の雰囲気を携え、馴染みの薄い 者、ましてや若いカップルなどに対しては無言の壁で締め出す、というより始めから近づきもされなかった、ちょっと悲しいが、男達のロマンのみ集約された、彼等にとってはまさに聖域といっても過言ではない、特殊な空間であった。 しかし周知のとおり、昨今では明るい照明とかわいらしいキャラクターに囲まれ、一種のテーマパークに趣向がシフトしてきている場所も多く見かけられるようになった。それに伴い、女子高生や若いカップルなどいままでは対象外だった顧客層の集客も可能となってきた。 もちろん、ここ宇津帆島でも例外ではない。もっとも学生がほとんどなので当たり前といえば当たり前なのだが。 宇津帆新町、学園周辺には大きく分けて2種類のゲームセンターが存在する。本土のメーカー製の機械メインか、学園団体製作の機械をメインに据えている店かに分けられるのだが、出来自体は本土製の方が上だが、内容の無茶苦茶さに関しては、学園団体製の方が上との、もっぱらの評判である。 今回取り上げるゲーム「盆踊りレボリューション」はまさにそれの最たるものと言うことができよう。その名の通り盆踊りをシミュレートできるこのゲームには、東京音頭・花笠音頭・安来節、オリンピック音頭からド●えもん音頭、学園オリジナルの蓬莱音頭まで古今東西ありとあらゆる音頭が網羅してあり、究極の盆踊りマシンとしての機能を申し分ないまでに発揮していた。 時期こそ過ぎつつあるが、この夏、異性の熱いまなざしを一手に浴びたいのであれば、避けては通れないステータスとなることは間違いない。 余談だが、筆者が刻んだ熱いポ●モン音頭のビートは、周囲の客のご先祖様を慰めるのに充分すぎるものがあったというこ とを記しておきたい。 次作は、「野球拳レボリューション」。 (8月21日) |