第1回作物泥棒対決キャンペーン 第1日 〜園芸部員 VS サル軍団〜
                   記者 3年癸巳組 宇都宮豊[H240560] 新聞部所属

    
 蓬莱学園園芸部では、憎き作物泥棒から学園の食糧を守ろうという「第1回作物泥棒対決キャンペーン」が8月19日から行われた。
 これまでに報告された作物泥棒は南部密林の恐竜トリケラトプスと出所不明のサル軍団であるが、過去一度も園芸部員たちは彼らと対決して勝ったことがなく、部員たち全員に「なんとしても今回のキャンペーンで初勝利を!」という強い意気込みが感じられた。

 8月19日の初日は、かなりの参加者が集まった。
 いつも作物泥棒にこてんぱんにやられて悔しい思いをしてきた部員たちが今こそ雪辱のときと、武道研や銃士隊、校内巡回班などの兼部者は日頃の鍛錬の成果を試さんと腕を鳴らし、他の者も寮から武器になるものをかき集めて持参して、作物泥棒の出現を待った。

 畑で待つこと数時間……。
 現れたのは1匹のサルだった!
「みんな、サルだっ! サルが来たぞっ!」
「この〜〜っ、またおまえらかっ! 今日こそ捕まえてサル回しに使ってやる!! このやろぉ〜〜!」
園芸部員たちは1匹のサルに一斉に飛びかかった。

 ところが……。

 1匹のサルに夢中になっている間に、他のサルたちも奥からぞくぞくとわき出る井戸水のごとく現れたのだ!
 園芸部員たちが気づいたときには、すでにその数何十匹にものぼっていた。
 広い畑の至るところで、一生懸命育てた作物がサルによって食われている。
 部員たちはなんとか必死で畑を守ろうと、手当たり次第サルを捕まえようとしたが、サルといえども侮れず、捕まえようとした部員を背後からまた別のサルが攻撃するという連係プレーで、結局今回もサルのチームワークの前に為すすべもなくやられてしまった。

 ボロボロにやられ、擦り傷だらけになった園芸部員は、人間すらかなわぬその鮮やかな泥棒劇にただただ感心して、荒れ果てた畑を眺めていた。
 「むう、侮りがたしサル軍団!(1年生 ことぶき幸之助さん)」
 「緻密なフォーメーションプレーを華麗にこなす。彼らならセリエAでも
 やっていけるのでは?(2年生 間桂さん)」
 「サルなんてってばかにする人もいるけど、あれは「集団」として 高度に「訓練」されている、サルの「特殊任務チーム」だよ。きっと
 ボスザルは、かなり名のあるヤツなんだと思うよ。(1年生 姫屋樹そらさん)」
 「恐竜も棲むという南部密林からやってきたのかな。さすがあそこでの 生存戦争に勝ち抜いて来ただけのことはありますよ。(1年生 蒼月真琴さん)」
 「武器がぜんぜん役に立たなかったよお…(;_;) あれだけの数じゃあちょっとの武器なんて、焼け石に水だったし。 あちこちひっかかれたよぉ…しくしく。(T_T)(1年生 囃子原伊蘇穂さん)」

 また園芸部員の数は、他クラブと比較して決して多いわけではなく、強力な統制力をもつサル軍団に今の部員だけではとても対処しきれないと判断する部員もおり、他クラブの協力を申請しようという声もあがっている。
 「今度はお料理研の装甲屋台も動員できたらなと思います。このままでは学園の台所事情に関わりますし。(蒼月真琴さん)」
 「・一糸乱れぬチームワーク
  ・華麗なパスワーク
  ・的確なヒット&アウェイ
  ・貪欲な食欲と危機察知能力
  これらを備えたサルに対抗するには、錬金術研究会か狂的科学部になにか迎撃用の怪しいモノを依頼した方がいいのかなー。でも、作物のそばで怪し いモノは使いたくないよね(2年生 大旦那鱈子さん)」

 今回の反省をもとに、次回再びサル軍団が襲来したときには必ず一矢報いようと、またもうちょっとでも部内のチームワークを強めようと
園芸部員たちは誓い合い、1日目が終了した。
  「いつまでも、あなた方の天下が続くわけではありません。盛者必衰、おごれるものは久しからずいずれかならず、ギャフンといわせてさしあげます。(間桂さん)」
 ……しかしこれではサルに通じるかどうかわからないので
 サル語訳もつけておきましょう。
  「うきっ。うきき・き・うきゃ、うききききっ、うっきーーーー!!(姫屋樹そらさん)」

 さて、2日目は何が現れるのでしょうか?
 また園芸部員たちは、無事初勝利をおさめることができるのでしょうか?
 2日目のドキュメントをお楽しみに!


                                                   (8月23日)

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