「第1回作物泥棒対決キャンペーン 第2日 〜園芸部員 VS
武装集団〜」
記者 3年癸巳組 宇都宮豊[H240560] 新聞部所属
初日に絶妙なるフォーメーションを持つ集団サルにまんまとしてやられた園芸部員。 2日目こそその屈辱と鬱憤をはらそうと、再び多くの参加者が園芸部専用の畑に集まった。 また事情があって参加できない部員も、作物泥棒撃退に燃える園芸部に応援のメッセージを送っていた。 「作物泥棒退治は骨が折れるけど、頑張って下さいね。手が空いたら参加したいな(^^)(1年生 妹尾ゆりかさん)」 第2日目の作物泥棒は、過去のデータから南部密林のトリケラトプスが予想された。 部内では朝から捕獲用の釣り鐘を用意したり、深い溝を掘ったりなど、トリケラトプス対策を万全にして、初日同様、畑の付近で 待ちかまえていた。 ところが、しばらく経過した後……。 畑の付近に、1台の不審車が停まると、その中から同じ武装をした集団が数人現れたのだ! 組織めいていていかにもあやしげである。 武装集団は部員の掘った溝をひょいひょい飛び越え、畑に侵入する。 いかつい武装をしているわりに、フットワークが軽快、かなりの強者だ。 「な、なんだあいつらっ……!?」 「侵入者だ! みんな、取り押さえろっ!!」 園芸部員たちは一斉に武装集団に飛びかかった。 だがしかし、今まで頭から「作物泥棒は恐竜かサルである」と決めつけていた部員たちが、初めて対決することになったこの謎の集団にとまどいを感じないはずはなかった。 釣り鐘攻撃は簡単にかわされ、自分たちで掘った溝には自分たちがはまる始末である。 大量に作物を持っているため武装集団の若干動きが鈍くなったところを、ようやく数人の部員たちが取り押さえられそうになったそのとき。 武装集団たちが一斉に発砲をはじめたのだ! 数人の銃士隊の兼部者をのぞいては、何の装備もない園芸部員たちは、ただただ逃げまどうばかり。 「卑怯者ッス!!素手で来いってんだ○○野郎! (1年生 荒馬雑さん)」 「発砲するなんて聞いてないよ!!(3年生 八神桃太郎さん)」 混乱している部員たちをよそに、武装集団たちは作物をごっそり抱えて車でさっさと逃げていってしまった。 「……いったい、なんだったんだ…………?」 部員たちは呆然と、その車が走り去った方向を見つめていた。 武装集団の用意周到かつ計画的で汚い手口に、部員の怒りはつのりだす。 「あなた達に比べたら、昨日(19日)のサル達の方がまだかわいげがあるように思えます。少なくともサルは必死になって戦っていたもの。あなた達は何よ、このヒキョー者!悔しかったら今度は素手でいらっしゃい!チクショー!(3年生 大塚十萌さん)」 「こんなに歯ごたえがあるとは,思わなかったッス。しか〜し,次回こそは,ぶっつぶすッス!!!(1年生 大神真さん)」 一方、まだ混乱がさめないのか、それともこの衝撃の事実が受け止められないのか、なぜか前日のサルが武装して再びやって来たと思いこんでいる部員も少なくなかった。 「銃持った生き物だと思うッス!車運転してたから人間だと思うッス!でもこの島のサルなら車運転できてもおかしくないかも!(荒馬雑さん)」 「今時のサルは銃を扱い、車の運転もできるんだとマジで思ってた(八神桃太郎さん)」 「彼らも、人間のエゴの犠牲者だってコト考えると、本気で憎めないよ。でも、あいつら完全に人間をバカにしてる・・・(1年生 岡村そとはねさん)」 その晩、部室ですぐに緊急会議となり、あの武装集団への今後の対策が講じられた。 「次からは防弾チョッキを用意した方がいいかもしれません。ただ、あれだけ撃っても誰にも当たらなかったことから判断すると、射撃の腕は大したことないのかもしれません(2年生 間桂さん)」 「いくら武道研で鍛えてるといっても 銃には対抗できないな(^^;相手も組織立って動いているようだからただ見回るだけじゃなくてきちんとした作戦を立てたりいろいろ調べ回ったりした方が良さそうだ(2年生 茅祐樹さん)」 また、8月19日夜に校内巡回班が旧図書館付近で「銃を携帯した30代〜40代の集団」に遭遇しており、今回現れた武装集団と特徴が ほぼ一致することから、関連を指摘する部員もいる。 さて、第3日最終日は、何が現れるのか? 今度こそ、トリケラトプスの襲来か? それとも……!? 最終日をお楽しみに! (8月25日) |