「校舎屋上にネッシーを見た!」
記者 1年丙申組 朝日奈徹[H152045] 新聞部所属
よく知られている通り、宇津帆島には数種の恐竜が棲息している。 これが古来より生きのびてきたものなのか、あるいは何者かの実験の結果再生されたものなのか、はたまた恐竜に見えて実は恐竜でないものなのか、まだ真実は明らかにされていない。 生息地も、南部密林の他、弁天寮でペットにされていたという報告もある。 記者自身は、深夜の校舎屋上でそれらしきものと遭遇した。 ここにはプールが設置されているが、そこにはプールを風呂桶がわりに、悠々と長い首をのばしたネッシーのような生物がいたのだ。 しかも、記者が潜水している間に、忽然とその姿は消えてしまったのだ。 はたしてこの生物は実在したのか。実在したとすれば、恐竜の一種だったのか。 また、どのようにして屋上に出入りしているのか。 人間より遥かに巨大であるから、当然、屋上へ通じる通路を通り抜けられるはずがない。 無論、排水溝や吸水口を通れるはずもない。 ただ一つ確かな事は、屋上のネッシー(もどき)もまた、蓬莱学園に渦巻く数多の謎の一つであるという事だ。 |