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くちづけの後で



『俺、最初ッから、涼介さんに勝てるなんて思ってないですから』
と、拓海は言った―――照れ笑いを浮かべて。



『涼介にとって、俺は「非常食」みたいなもんなのさ』
と、京一は教えてくれた―――俺のためのオムライスを作りながら。



『お前が望むことをすればいい』
と、アニキは言った―――憎らしいぐらい、余裕の笑顔で。



 一番だとか、二番目だとか。そんなことに拘っていた自分が、馬鹿馬鹿しくなるくらいの、これが全ての答えだった。
 降って湧いたような拓海の『告白』から始まった俺の空回りは、アニキの手の中で転がされて幕を閉じた。
 拓海とは、あれからセックスをしていない。
『約束』を果たしてしまった後、俺達は憑き物が落ちたみたいに、お互いへの興味を失った。
 キスをして戯れるだけの、他愛もないつきあいで満足できることを確認するための、あれは『儀式』だったのかもしれない。
 何度キスをしても、何度セックスをしても。俺が欲しいのは、結局、アニキ一人だけなんだって思い知らされて。
 そして俺は、相変らずアニキのベッドに潜り込んでいる。
「何を、考えてるんだ?」
 べったりと子供みたいに懐いている、俺の髪を弄びながら、アニキは上機嫌の笑みを浮かべている。
「……このままで、いいのかなぁって考えてた」
「変えたいのか?」
 なにかを企むような、そんな微笑みに、俺は鼻白む。
「やっぱり、このままでいいや」
「どうして?」
「だって、俺がどう頑張っても、アニキの『一人勝ち』だもん」
 俺が唇をとがらせると、アニキは珍しく声を立てて笑った。
「お前が、俺に勝てないわけを教えてやろうか?」
「なに? なんか理由があるわけ?」
 俺の一番知りたかった答えをちらつかせて。アニキは、もったいぶるように俺にキスをした。
 長くて、深くて、身体中が蕩けるくらい甘いキスの後で。アニキは、うっとりするような綺麗な顔をして微笑んだ。
「愛してるよ、啓介―――世界中の、誰よりも」



Happy END...



ほらね……啓×拓じゃ無くなっちゃったでしょ?( ̄▽ ̄;)
撤収〜〜〜〜!!!!(爆)




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