機動戦士ガンダム外伝−レジェンド・オブ・カノン−
どんなに経験を積んでも、どんなに場数を踏んでも、怖いものは怖い………
だけど私は戦う。
戦い続ける。
大切な人達を護るために………
大切な人達をなくさないために………
私は戦い続ける………
川澄舞の日記より
第21話「突撃」
<11月4日、13時43分、佐祐理隊・対艦隊戦>
佐祐理と舞はスピードを上げながら、右翼側に迫るサラミス級巡洋艦ニューデリーに向かっていた。
「佐祐理………! もうMSが出てる。ジム・コマンド、四機」
「やっぱり展開が早いね。それにしても………」
ぐっとコントロールスティックを握る手が強くなる。
「同じ連邦軍のMSを堕とすのって、どうしたって抵抗あるね………」
「佐祐理………気にしたらダメ………」
「うん、判ってるよ。今、彼らはサクセサーズ。連邦軍じゃないもんね」
「………」
心配そうに佐祐理を見ている舞にニッコリ笑って見せる。
「さあっ、早く終わらせて祐一さんの救援に向かおう」
「………了解」
佐祐理のジム・カスタムを先頭に、舞のG・リファインが付いて行くという構図だ。
もうすぐ敵の射程圏内に入る。しかも戦艦も待ち構えているのだ。うかつな行動は避けたいところである。
佐祐理も舞も、その事は充分承知していたため、慎重にモニターを凝視していた。
ブウンッ!!
ジム・カスタムのカメラアイが光る。佐祐理は先手必勝とばかりに、一気に加速していった。巡洋艦ニューデリーも、その動きを止めようとジム隊を終結させる。続けざまメガ粒子砲を発射してきた。主砲ではない。副砲だ。やや出力の低いビームが何本も連なって佐祐理達に襲いかかってきた。
だが、二人ともよく見極めている。ビームの軌跡を予測しながら回避行動を取る。その流れるような動きは、まさに美しいとしか言いようが無かった。
その間にも艦隊との距離は急速に縮まっていく。
「行きます」
短い掛け声と共に、ジム・カスタムの専用の武器、ジムライフルを構える。銃身から毎分600発の弾丸が放たれた。
タタタタタタタタン、という小気味良い音を残しながら、弾丸がジム・コマンドの装甲に突き刺さった。弾丸の一つ一つはさして威力は無いが、何発も当てれば致命的なダメージを与える事ができる。
無数の弾丸を受けたジム・コマンドは、核融合炉を見事に破壊されて爆散した。
「まずは一機………」
佐祐理はその最後の末路を見る事無く、既に別の目標に目を移していた。すぐにこちらに向かってくるジムを発見する。だがその動きは鈍い。まさに新兵の動き方だった。チラリと他のMSに目を向けてみる。
「くっ………」
佐祐理の予想通り、他のMSの動きも対して違いは無い。どうやらサクセサーズのこの部隊には熟練のパイロットは一人も居ないようだ。
通常は、隊長にはそれなりに経験を積んだパイロットが務めるはずなのだ。だが、それらしい動きをする者は一人も居ない。全員新兵だった。
やはり新興の反乱軍。数が追いつかない事を露見する事実だった。
「そんなに厳しいなら反乱なんて起こさないで下さい!」
怒りを通り越してやり切れなさが広がる。正直、このまま撤退して欲しかった。
だが、相手のパイロットは、そんな佐祐理の願いを知る由も無かった。ただがむしゃらに突っ込んでくる。佐祐理が静かにビームサーベルを抜いた。
「そんな腕で!」
左手のスロットルレバーと足もとのフットレバーを同時に押しこむ。スラスターのバーニア部分が青白く発光し、ジム・カスタムが急激に加速を始めていった。
ズシャアアッ!!
二機のMSが交差する。軍配は佐祐理の方に上がった。サーベルで引き裂かれ、胴体部分から真っ二つに分かれる。そのままジム・コマンドは宇宙の藻屑となって消えていった。
「!?」
一瞬、気が抜けたのか、判断が遅れる。
追撃していたジム・コマンドが佐祐理に向かっていた。頭部から60mm弾を吐きだしながら接近してくる。回避行動は間に合わない。多少の損壊は覚悟した佐祐理はシールドを前面に押し出し、防御の体制に入った。
しかし、その時佐祐理の前を、光の長槍が振り下ろされる。眩しさで佐祐理は眼を顰めた。
次の瞬間、ジムが寸断されているシーンが目に映った。
「佐祐理………油断しないで」
「あ………舞」
舞のG・リファインがジムを切り裂いていた。光の長槍と思っていたのは、舞の機体の特徴でもある、高出力のビームサーベルだった。それはもうビームサーベルの範疇を超えており、通常のサーベルより三倍近くの長さと太さを誇っている。既に剣ではなく柱に近かった。その大剣によって、ジム・コマンドはなすすべも無く切り裂かれたのである。
良く見ると、ビームサーベルの柄が背部のランドセルと直結しているのが判る。この効果により、これだけの大出力を発揮できるのだった。
「ありがとう、舞。助かったよ」
「いい………私は敵艦を叩く。援護お願い」
「わかった。気をつけてね」
「はちみつくまさん」
舞のG・リファインは、背部のバックパックの両側に付いてあるスラスト・バインダーを開放した。
バインダーが起き上がり、バーニア部分がせり出してくる。続いて爆発的な熱量がそこから放出されていった。G・リファインの中でも、舞の機体にのみ搭載されているシステムなのである。このバインダーのお陰で、舞のG・リファインは他のMSより遥かに上を行く加速を生み出すのである。
「早めにケリを付ける………」
舞はそう呟くと、機体をニューデリーに向けて発進させた。スロットルを押し開き、再び『戦闘』モードへ。舞の目標はただ一つ、敵の巡洋艦に眼が行っていた。
急激な加速と共に訪れる体への圧迫感を抑えながら突撃を続ける舞は、目標をただじっと見ている。
「………」
ニューデリーを護衛するかのように、一機のMSが前に立ち塞がる。残ったジム・コマンドだ。勇敢にもG・リファインに対して物怖じせず発砲を繰り返している。
何発かが舞の機体を掠める。
だが致命的なダメージを与えるには程遠いかった。ビームガンの威力はライフルのそれとはかなり開きがある。まともに当たっても貫通するだけの威力は無い。舞はろくに回避行動も取らずにそのまま突っ込んでくる。
「効かないっ………!」
ビームサーベルを持つ手が強まる。G・リファインは相手の目の前で直角に横へ移動。相手の視界から姿を消した。
「は、速い!」
MSのパイロットが焦った声をあげる。そして振り向いた時には、すぐ傍にG・リファインの姿があった。ジム・コマンドのパイロットはビームサーベルを抜き、攻撃を受けようとする。だが、次に見た光景は自機が切り裂かれる姿だった。
舞の持つメガビームサーベルが、サーベルごとジムの体を切り裂いたのだ。
(サクセサーズなんかに入らなければ………)
そんな事を思ったりもする。
だが考えを振り払うかのごとく、舞は振り向き、止めにバルカン砲を発射する。射撃の苦手だった舞だが、至近距離ながらも7、8割がた命中していた。これも、以前ジャブローで行っていた射撃特訓が功を奏していたのであろう。
ジム・コマンドは機体を躍らせながら爆発していった。
近い距離で爆破した為に、破片がG・リファインの機体を叩くが全く問題にしない。
そのまま反転し、残ったニューデリーを睨みつけた。零下の眼差しで。
「舞。佐祐理が敵艦の気を逸らしますから、その間に!」
「わかった………」
スラスト・バインダーに再び火が灯る。
佐祐理のジム・カスタムが一足先にニューデリーに突進する。それを見届けた舞も、すぐさまその後を追いかけていった。
搭載された全てのMSを失った巡洋艦は、目に見えて焦っていた。
ただ闇雲にビーム砲、ミサイルなどを撃ちこんでくる。その様子は鎧を剥ぎ取られて怯えている、騎士の姿にも似ていた。
「佐祐理、しばらく囮になっていて」
「うん!」
佐祐理が敵艦の射程に入ると、上手い具合にかいくぐって行く。ニューデリーが佐祐理に気を取られている為に、舞に対する攻撃が手薄になっていた。舞は速度を上げ、一気に差を縮めていった。
充分に引きつけたところで、上昇する。
「………」
そしてスラスト・バインダーを90度展開。ニューデリーのすぐ上方で停止する。G・リファインのメガビームサーベルが、ヴンッ、とその長さと太さ、そして光量が増していった。出力限界点。リミッター、ぎりぎりまでその出力を上げたのだ。
自機の背丈ほどもあるサーベルを、上段に構える。そして舞はニューデリーを見下ろしながら急降下をはじめた。
舞の姿に気付いたニューデリーは、機関砲で舞を牽制する。だが、MSという機動兵器を失った戦艦など、ただの張子の虎。舞の敵ではなかった。
「………っせいっ!!」
シュバアアアァァァァァァァァッッッッッ!!!!!!!!!!!!
一瞬、何が起こったの判らなかった。
佐祐理も思わず動きを止め、見入ってしまっている。
「うそ………」
そう呟く。無理も無い事だ。舞が戦艦を自分の持つ剣ひとつで切り裂いてしまったのだ。
真一文字に、真っ二つに、だ。
ジジ……ジ………
舞が作った亀裂から火花が飛び散っている。
狙い通り、的確にニューデリーの推進装置にダメージを与えていた。舞は、その事を確認すると身を翻し、佐祐理に通信を送る。
「佐祐理、離れて。爆発に巻き込まれる」
「う、うん。わかった」
佐祐理も我に帰り、回避行動に移る。推進剤をやられたニューデリーは誘爆を繰り返し、そのまま成す術も無く轟沈していった。
その様子を、ただ無表情に見つめる舞。佐祐理はただ呆然としていた。
「はぇ〜………凄いね、舞………」
「そう………?」
舞は受け答えをしながらも、コンソール・パネルを操り祐一達の場所の把握に取りかかっている。
見つけた。
ここからそんなに離れていない場所で戦っている。これならすぐに追いつけそうだ。舞は内心ホッとしていた。
「佐祐理、祐一たちを見つけた」
「了解。ところで機体の状態はどう? まだ大丈夫?」
「右腕関節のジョイント部分に少し負荷が掛かっているみたいだけど………問題無い」
報告を聞いて、少し考え込む佐祐理。
「う〜ん、まあ試作段階の機体だからしょうがないか………推進剤の残りは?」
「42%。普通に戦う分なら充分残っている」
言いかえれば先程のような突撃はできないと言う事だ。確かに、あの戦い方ではかなりの推進剤を消耗する。
本当ならばここで舞を帰還させる事が妥当なのだが、敵の戦力の度合いがいまいち判らない。先程のジムに乗っていたパイロット達の経験の無さを見ると、なんとも言えない状況なのである。
「万が一、と言う事もあるし………もう少し付き合ってくれる?」
「はちみつくまさん」
舞があっさり了承する。
舞もすぐに祐一達を救援にいきたかった様だ。
「でも、あんまり無理はしないでね。舞って、すごく無鉄砲な時があるから………」
佐祐理が釘を刺す。やはり舞の親友だ。舞の性格をよく知っている。
舞の方も図星を付かれたのか、動揺した様子(といっても傍目ではほとんど判らないが)を浮かべながら佐祐理の忠告を受け入れていた。
「大丈夫………たぶん」
そう言い残すと、逃げ出すように飛び出していった。
その後を佐祐理が慌てて付いて行く。
「あ! まい〜、『たぶん』ってどういう事〜!」
二つの黄色い声が、真っ黒な宇宙を響かせていった。
◇
<同日、13時45分、名雪・栞交戦ポイント>
一方、名雪は苦戦を強いられていた。戦い慣れをしていない栞を気にしながらの交戦。しかも戦っている相手はサクセサーズの精鋭部隊である『エンジェル隊』なのである。そしてその部隊の内、二人を相手しなければならないのだ。厳しい、としか言いようが無かった。
「栞ちゃん、とにかく動いて! 止まってたら堕とされるよ!」
「は、はい!」
必死でG・リファインを操る栞に、名雪の叱咤が飛ぶ。
初陣の緊張の為、思うような動きができないでいる。そんな事を知ってか知らずか、ミズカとアカネは苛烈極まる攻撃を繰り返していた。
「間合いが甘い………このまま堕とさせてもらいます」
アカネがビームライフルを連射しながら間合いを詰める。
その横を寄り添うようにミズカが同じように間合いを詰めていった。
ブウンッ!!
アカネが背中のウェポンラッチから一本の棒状の武器を取り出す。
その棒状の両端から高熱のメガ粒子が迸り、刃を形成した。その形状から俗に、ビームナギナタと呼ばれるゲルググ特有の武器である。
アカネはナギナタを手に取ると、ゲルググのマニュピレータを回転させ、あたかもバトンを操るかのようにした。
バーニアをさらに吹かし、栞が乗るG・リファインの眼前に現れる。そして回転させていたナギナタを勢いよく振り下ろした。
「ひっ!?」
栞が短い悲鳴を上げる。
しかし咄嗟の判断で、スロットルを操作。アポジモーターが作動する。機体を横へずらす。間一髪、高熱の刃はG・リファインのすぐ横を通りすぎていった。
だが斬撃は収まらない。避けられる事は予測済みだったのか、アカネは少しも慌てる事無く、再度ナギナタを振りまわした。そこでようやく栞も肩口からはえているサーベルに手を掛けた。サーベルを抜き放つ。
ビイイィンッ!!!
互いに剣を打ち合わせる。二つの灼熱の剣が唸りを上げてぶつかり合っていた。栞は何時終わるともわからない、アカネの斬撃の嵐をなんとか堪えていた。
防戦一方だ。
打ち合わせたサーベル同士の反動で弾き飛ばされる。栞は堪えきれなくなったのか、思わず後ろに下がってしまった。
「怖気づくとは………あなたは何をしに来たのですか?」
アカネは軽く口元を歪ませる。
明らかに蔑みを含んだ声であった。
(笑われた!)
栞の顔が真っ赤になる。スピーカーから聞こえてきたアカネの声に、反応してしまう。
まさに図星だった。
そのために一瞬、隙ができてしまう。アカネは見逃すはずが無かった。ナギナタを大上段に構える。そして振り下ろした。
「くっ!」
回避をすることができず、なんとかシールドでカバーしようする。
「シ、シールドが………!」
G・リファインの持つシールドが、二つに分断されてしまった。散ったメガ粒子と共にシールドの破片が飛び散っていく。
栞は全速で後退を試みようとする。それに合わせてアカネも次なる攻撃を加えようとしていた。
「!!」
刹那、栞とアカネの間を、金色に輝くビームが割って入っていった。
アカネが追撃を止め、後ろの方に退いていく。
栞はまさに九死に一生を得ていた。
「栞ちゃん、大丈夫!?」
「あ………名雪さん……」
栞の危機を救ったのは名雪だった。
ミズカと激しい攻防を繰り広げながら、栞の様子を伺っていたのだ。
「こっち来て。二人固まっていれば少しは楽になるから!」
「は、はい!」
さらに追いすがろうとするアカネをビームライフルで牽制しながら、名雪の元へ戻っていった。
「ごめんなさい」
「いいの。気にしないで」
礼を言う栞に、ニッコリと微笑んで見せる。
一方、ミズカとアカネも、一旦攻撃を止め、態勢を整えていた。
「………本当に気にしなくて良いよ。相手はエースクラスなんだから………」
「え……?」
良く見ると、名雪の顔には滝のような汗が流れていた。
息を呑む栞。
その名雪の様子が全てを物語っていた。
「名雪さん………」
「………」
しばし沈黙が訪れる。
その静けさが、いっそう無気味に感じてきてしまう。栞もなんとか平常心を取り戻しつつあったが、同時に名雪と同じように冷たい汗が背中を伝い始めていた。
手の汗で湿っているコントロールスティックを、タオルで拭う。
(これが………ほんとうの戦争………)
スティックを握る手が一層、強くなっていく。
「栞ちゃん」
色々考えている中、突然回線が開き、名雪の声が響いてくる。
「どうか……しましたか?」
「ちょっと私に良い考えがあるんだ………」
「え?」
「その為には栞ちゃんの協力が必要なんだよ」
何時も聞いている、のほほんとした声ではなく、まるで戦士のような凛々しい声。
聞きなれていない栞にとって、驚くと共に、頼りになるような感じを受け、どこか安心する心が芽生えていた。
少しだけだが元気を取り戻す。
「は、はい!」
「とても危険な事になるかもしれないけど………やってくれる?」
「私は名雪さんを信頼していますから」
「………ありがと、栞ちゃん」
少し照れくさそうに言う。だが名雪もまんざらでは無さそうだった。
「それで作戦というのは………」
時間が無いので簡潔に話していく。
その作戦の内容を知ったとき、栞は呆然と立ち尽くしていたという。
一方、ミズカとアカネは慎重に戦況を見極めようとしていた。
「あの蒼いジムの方はかなりの腕を持ってるよ………うかつに懐に飛びこめないね」
「姉さん。角無しのガンダムの方は、大したパイロットでは無かったです。先に二人掛りでジムの方を叩きましょう」
二人とも、あの短時間で敵の戦力を計算できるようだ。さらに冷静な判断力。
敵に回したら、もっとも嫌なパターンのパイロットである。
「アカネちゃん、見くびってはダメだよ。『窮鼠猫を噛む』っていう言葉もあるしね?」
「そうでした………ごめんなさい」
「判ってくれればいいよ」
優しく妹を諭す姉の姿がそこにあった。
だが、状況が状況なだけに、そうも言っていられない。
モニターを見るが、相手の方も動いていない。
「………動くなら今ですね。先手を取らないと………」
「でも変だね。全く動く気配が感じられないよ………まるでこっちの動きを待っているみたいだよ………」
「考え過ぎではないですか?」
「う〜ん………」
しばし、頭を捻る。
「姉さん、とにかく終わらせてあゆ達の応援に行かなくては………」
アカネが少し急かすように促す。
この言葉で、ようやくミズカも同意した。
「そうだね。このままでも埒があかない、か………」
ミズカの機体のバーニアが点滅し始める。点火寸前の状態だ。
「でも、油断はしないようにね。何が起こるか判らないから」
「了解です。姉さんも気をつけて………」
「うん………じゃあ、行くよっ!」
各種モニターを素早い手つきで戦闘モードに切りかえる。
それが第二回戦の幕開けであった………
続く
>
カスタム「どうもこんにちは」
栞「どうも、こんにちは〜」
カスタム「名雪さん達、ピンチですね〜」
栞「それは良いんですけど………なんで私はあんなにヘボいんですかっ!」
カスタム「うぐぅ………話の都合上、しょうがないんですよ………」
栞「それにしたって、もうちょっと格好よく書いてくれたって良いじゃないですか」
カスタム「そんなに嫌でした?」
栞「もしかしてわざとやってません?」
カスタム「いや、滅相も無い」
栞「本当ですか〜?」
カスタム「大丈夫ですよ。これから訓練していって、上達していけば良いんですから」
栞「それって何時になったら………?」
カスタム「さあ?」
栞「………」
カスタム「まあ、そういうわけなんで、次回またお会いしましょう〜」
栞「どういう訳ですか………!?」