俺と舞,そして佐佑理さんという3人の奇妙な同棲関係が始まって早1年近くなる…。

その当時は凄まじかった生活も,今では平穏を取り戻し…何とかやっていっている。

…1年前

「あはは〜…家出してきちゃいました♪」

といって水瀬家にやってきた佐佑理さんの一言が引き起こしたちょっとした事件…。

「あれからもうそんなに経つのか…。」

俺はマンションに帰る途中そんなことを考えていた。

 

KANONアナザーストリー4

倉田佐佑理〜明日がある〜

 

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1年前〜

「こんばんは〜…。」

そう言って水瀬家に来たのは佐佑理さんだった。

「いらっしゃい,どうしたのその荷物?」

俺は佐佑理さんの持つ荷物に少々びっくりした,どう見ても旅行カバン2つ分はあるようなものだ…この華奢な体のどこにそんな物を持つ力があるんだ…?

「あはは〜…家出してきちゃいました♪」

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俺の思考は少しの間停止した…。

「ごめん佐佑理さんもう一度言ってもらえる?俺の聞き間違いじゃなかったら家出してきたと聞こえたんだけど…。」

俺はまさかと思い聞きなおす事にした。

「はい,そう言いましたよ。祐一さんの聞き間違いじゃないです。」

佐佑理さんはにこやかに言う。

「まぁいいか,とりあえず上がってよ。立ち話もなんだからリビングの方で話は聞くという事で…。」

「はい,お邪魔します〜。」

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その後リビングで聞いた話はこうだ…。

最初は他愛もない口喧嘩だったらしいのだが…最後の方はお互いに引っ込みがつかなくなったらしく「出てけ!!」という親の一言に何の躊躇もなく荷物をまとめて出てきたらしい…。

「…なんかスケールが違うよな…。」

はっきり言わせてもらえば俺はびっくりしていた。

「まぁそう言うわけで…泊まる宿がないんですよ,もしご迷惑でなければ,暫くの間止めていただきたいんですけど…。」

佐佑理さんは俺に申し訳なさそうに言う,ここで彼女を1人野放しにしたら…と思うと少し想像できないが,大変な事になるのはまず間違いないだろう…。

「秋子さんすいませんが…。」

俺はさらに申し訳なさそうに秋子さんに言おうとした矢先。

「承知(1秒)」

返事が返ってきた。

「そう言う理由なら仕方ないですよね,1部屋あいてますから好きに使ってください。」

秋子さんは表情を崩さずにこやかに答えた。

「ついでに言うならご飯は大勢で食べた方がおいしいですから…。」

そう付け加えた。

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この時,佐佑理さんが晩御飯を作ったのだが…あまりの嬉しさに水瀬家の一週間分の食材を使いきったことはあえて伏せておこう。

それから暫くして,どこから聞きつけたのかは知らないが,佐佑理さんの両親から電話が繋ってきた。

その時佐佑理さんはこう言ったんだ…。

「帰ってもいいですけど…佐佑理にマンションを1部屋ください,そこに友人と一緒に住みます,そうでなきゃ帰りませんから。」

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こうして佐佑理さんは月数回家に戻ることを条件にマンションで1人暮しをする事になる…。その時の条件”友人と暮らす”については舞だとばかり決め付けていたのだが…。

「というわけで,祐一さんも来てもらえますか?」

この一言にはさらに驚かされた。

「ちょっと待て,なぜに俺なんだ?」

「それは…祐一さんだからです♪」

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こうまで言われて断れる男がいるだろうか…イヤいないだろう。(反語)

その後…2人掛かりで秋子さんと名雪を説得し「月数回水瀬家で皆で食事をする」という事を条件に俺が水瀬家を出ることが決まった。(名雪はあまり納得してくれなかったのは仕方がないことかもしれない…。)

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「・・・さん、祐一さん?」

俺は聞きなれた声で目がさめた,どうにやらテーブルで寝ていたらしい。

「ああ,佐佑理さん,舞お帰りなさい。」

「ただいまです〜♪」

「…ただいま。」

俺の前には見なれた2人がいつのまにか帰っていた。

「今日は早かったんだね,2人とも。」

「今日はサークル活動をさっさと終わらせちゃいました。」

「今日は残業がなかったから…。」

そう言ってにこやかにいう佐佑理さんと相変わらず無愛想な舞

(でもこの頃分かってきた…。今の舞は機嫌がかなりいいらしい。)

「それじゃぁさっさとメシにしようぜ、腹減ったよ。」

「タコさんウインナー」

「それじゃご飯の支度しちゃいますね♪」

 

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「祐一さん今日は何の日か知ってます?」

食事が終わった時佐佑理さんが話し掛けてきた。

「ん・・・えーとなんだったろ?」

「実はですね…今日で私たちが暮らし始めてから丁度1年なんですよ。」

佐佑理さんのセリフは意外なものだった…確かに1年近くになるなぁとは思っていたのだが…。

「だぁ〜…そうだったのか,気がつかなかったよ…ごめん,もっとしっかり覚えてたらなにか買ってきてたのに…。」

そう言う俺に”ぽか”っとチョップが入る。

「祐一…鈍いから…。」

言葉は少ないが舞らしい発言だ…。

「…確かに認めるよ…。」

俺はちょっと項垂れる

「ああ〜もう舞ったら…。いいんですよ、祐一さんが元気でいてくれたらそれで佐佑理は満足ですから。」

佐佑理さんらしいフォローだ…。

「そう言ってくれるとありがたいね。」

と俺が言おうとした時、佐佑理さんが付け足した。

「それにお祝いは明日だって出来ますから♪」

…そう言うことか佐佑理さん。

「了解だ,それじゃぁ明日は皆で出かけようか。」

「悪くない…。」

「舞ったら照れちゃって…,佐佑理も賛成です。」

「それじゃぁ明日は各自早く帰ってくること!!」

「分かった。」 「は〜い。」

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俺は目の前にいる二人をみて思った…。

…そうだよな,俺達には明日が…これからがあるんだよな…。

 

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後書き?それとも言い訳?

 

どうもKANONアナザーストーリ4でしたが…いかがでしたでしょうか?

佐佑理さん…笑った顔が可愛いです。(爆笑)ってそう言うことじゃなくて…。

今回は舞シナリオの後の話をやってみました。

「どうやればこんなことが出来るんだ?」という疑問から話に入ったため話の冒頭部、佐佑理さん達が卒業してません。(汗)こんなことが学校にしれたら…祐一君の内申はボロボロでしょう。(苦笑)

あうう…設定を思いきり無視したものを作ってしまったよ…。ちょっと反省。

でも女の子には笑っていて欲しいですね…。

ちょっとまとまらないですが,この辺で締めさせていただきます。

ご意見ご感想をお待ちしています。


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