俺がこの待ちに来てはや2ヶ月…そろそろ学校にもなれてきた…なぁ〜んて思っていた頃,ことは起きた…。

ある日の6時間目の授業終了間際…。

「…という訳で,来週の水曜にテストをやりますよ。」

と英語担当の沙耶先生(仮)が言ったのである。

「なに〜マジかよ、沙耶せんせ〜?」

何人かのクラスメートが不満の声を上げた。

「ああ,そうだった,相沢君に関しては,レポート提出の含めるわ,なにせこっちに来て2ヶ月しか経ってないんだしね。」

「はぁ?マジですか?」

そう聞き返すと

「ええ,マジです。」

沙耶先生はにっこり笑って言い返してくれた。

俺は更に不満を上げざるをえなかった…。

KANONアナザーストーリー5

美坂香里〜教えてあげる〜

「くそ…転校生に対するいじめだ!!」

先生が去ったあと俺は呟いた。

「仕方ないよ,祐一はこっちに来て間もなかったんだし,先生なりの配慮だよ。」

そう言って俺の肩をたたいてくる名雪。

「そうね,それに沙耶先生はやってくればそれなりの評価はしてくれるって言ってるし,まぁ、やらなかったらまず留年決定でしょうけど…。」

そう言ってくるのは香里。

「ふむ,そうなのか…ならやらなきゃまずいな…。」

そうと決まったら早速今日からやらないと間に合わないだろう…”最低点でも良いから追試は受けない”それが俺のモットーである…。

「でも相沢君手ノート取ってるの?」

香里がふと素朴な疑問を言ってきた…。

「・・・・・・・・・俺がそんなまめな人間に見えるか?」

「見えない・・・・絶対に見えない!!女が絡んでくると話は別だがな…。」

そう言って話に入ってきたのは北川,こいつわ…あとで極刑ものだな…。

「仕方ないわねぇ〜・・・。」

香里はやれやれといった顔で溜息を1つ吐くと、

「良いわ,私が今日から教えてあげる。」

そう言ったのだ。

「よかった,祐一。香里って学年トップなんだよ、少しは良い点取れるかもしれないよ。」

そう言って名雪は笑っているが…お前自信の成績は大丈夫なのか?…というツッコミをいれるのや止めておく。

「それじゃぁ早速行きましょ。」

そう言うと香里は俺の手を引っ張りすたすたと歩き始めた…。

「おいちょっと待てぇ〜…」

俺の声はむなしく木霊するだけだった。

・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

「行っちゃったね・・・。」

「ああ。」

「香里凄く嬉しそうだったね…。」

「ああ…。」

「私も一緒に教えて欲しかったんだけどなぁ〜」

「多分無理だろ…あの中に入っていったら多分美坂に殺されるぞ…。」

「私もそんな気がする…」

教室に置いてけぼりにされた名雪と北川は、はぁと深い溜息を吐いた…。

「お互い頑張ろうか?」

「うん,そうだね…。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

◆祐一の部屋◆

「ほら、そこのWhatを訳し忘れると全く意味通らなくなるわよ…。」

香里は以外に手厳しかった…いや,俺がかなり出来てないからかもしれない…。

「うぐぅ…むずかしひ…。」

俺はコタツに突っ伏した。

「日頃の行いかしらね…。」

香里はやれやれという感じで祐一を見る。

「仕方ないよな〜こっちと向こうじゃ全くやってるところが違ってるんだから…。」

情けないが本当に違うのだ、こっちの方が明らかに速く進んでいる、一体どうやればこんなに速く進むんだ…?

「全くしょうがないわね…それならこうしましょ、私が今から渡すプリントで…80点以上正解した時にご褒美を出すってのはどう?」

不意に香里か変った提案をしてきた。

「ふむ,そのご褒美はどんなもんなんだ?」

ちょっと興味を持った俺は聞き返してみた。

「な・い・しょ・こういうのは分からない方が燃えるでしょ?相沢君にとって損はないと思うけど…。」

確かにそうだ,ある程度問題が出来てなおかつご褒美なら…損はない、たとえ出来なかったとしても自分が間違ったところが分かるという事だ…。

「よし、やる、やっちゃる!!」

「それではこのプリントをやってね。」

俺は香里から渡されたプリントを必死にやる事にした…。

40分後…。

「出来たぞ。」

速攻だった・・・。

「・・・なんかモノがかかると人が変わるわね・・・。」

「確かにな、俺もビックリだ・・・。」

・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

「・・・・どうだ?」

採点している香里に俺は話しかけた。

「・・・惜しいわね。79点よ。」

残念ながらあと1点届かなかったようだ。

「ぐぁ…、だめだったか。」

「残念ね、それじゃぁ今日はここら辺で終わりにしましょう、あんまり根詰めてやってもできないから。」

そう言うと香里は立ち上がった。

「ああ、今日はありがとうな。」

「お礼はいい点取った後で良いから、はい、これは私のノートのコピー…。」

「あ、悪いな。」

「あと・・・。」

ちゅ…。

俺の視界が急に暗くなったかと思うと鼻腔にいい匂いが、唇には暖かい感触がした。

「これはがんばったご褒美…。それじゃね、相沢君。」

そう言うと香里は今まで見せたことのない笑顔で俺の部屋から出ていった・・・。

少しの間ぼーっとしていた。

これなら少しくらい勉強してみても良いかな…?などと俺、相沢祐一は思ってしまった。

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・・・次の日の職員室

「紗耶先生、昨日はどうもありがとうございました。」

笑顔で職員室に入ってきたのは香里である。

「その様子だと少しはうまくいったみたいね。」

「はいとっても…。」

昨日のことがとても嬉しかったのか端から見ても今日の香里の機嫌がいいのは一目瞭然だ。

「相沢君手結構できる方だったんです、昨日先生からもらったプリントやらせてみたんですけど、79点も採れたんですよ。」

と、香里が行った瞬間、紗耶の顔が曇った。

「どうしたんですか、先生?」

と、香里が訪ねると紗耶はこう答えた。

「そのプリント…実はテストの問題そのものなのよ…。」

「え?」

・・・・・・・終?

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◇後書きのような言い訳◇

ごめんなさいぃぃぃぃ・・・お願いだからモノを投げないでぇ〜、次こそはメインキャラで書きますから、お願いだからモノを投げないでぇ〜・・・。

実はですね、前回じろ〜さんに送ったSSに本人が納得いかなくなったので、じろ〜さん推奨の香里でリベンジしてみました。

結果…まるで別人のようです…今回も撃沈気味か…?(汗)

読む人が笑ってくれればそれで蔡月としてはOKってことで…。ダメ?

原作の雰囲気を持ってくるのってホント難しいです…誰か上手い方法教えてぇ〜(泣)

しまらないまま今回も終わってしまいます、ごめんなさい…。

ご意見ご感想をお持ちしております。


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