予告SSシリーズ






 ※このSSは本当に予告編だけです、続編は期待しないように(笑)






 機動新世紀 カノン★エックス






 第一話「月は出ていますか?」






 地球とコロニーの独立から始まった争いは功を焦ったコロニー側のコロニー落としと言う

 最悪のシナリオで幕を下ろした。

 そして、戦後15年。






 今だ混乱の中に在る地球で一人の少年が毎日を生きていた。

 彼の名は相沢祐一。

 身よりも無く一人で生きている少年は所謂何でも屋を営んで生計を立てていた。

 そんな彼が引き受けた仕事は、一人の少女をバルチャーから助け出すと言う物だった。

 バルチャーとは戦後現れた集団でその名前の盗賊紛いの輩から、残骸から使えそうな物やモビルスーツなど

 売りさばいている者達など様々で、俗にならず者と言うイメージが定着していた。






 「さてと、とらわれのお姫様はどこかな?」

 バルチャーの船に侵入した祐一はいろんな部屋を物色していた。

 その一つに船長の私室が在り、中の金庫からモビルスーツの操縦桿みたいな物を頂いて懐に忍ばせていた。

 金庫の中にはそれしかなく取り合えず手ぶらなのも寂しかったので貰っておいた。

 漸く目的の部屋にたどり着いた祐一を待っていた、小柄な女の子が大きな目でベッドの上で窓の外を見ていた。

 「お前が・・・うぐぅか?」

 「違うよ! うぐぅ」

 「冗談だ、俺は祐一って言うんだ、えっと・・・あゆで良いんだよな」

 「うん! ずっと待っていたよ!」

 がいん。

 ベッドから降りて祐一に飛びつこうとしたがさっと横に祐一が避けた為、ドアに激突した。

 「うぐぅ・・・避けた〜!」

 「お前が襲いかかってくるからだ」

 「嬉しくて抱きつこうとしただけだよ!」

 「そうか、すまん」

 「うぐぅ」

 「冗談はさておき、いくぜ」

 「わわっ、待ってよ祐一くん!?」

 助けに来たあゆを置いて、先に歩き出した祐一の後を追ってあゆはこの部屋から抜け出した。






 しかし、祐一とあゆを待っていたのはあゆをモルモットにしようとする奴らだったと解ったので、祐一はあゆを

 連れて再び逃げ出した。

 「これで良かったんだな?」

 「うん、ありがとう祐一くん」

 「あ〜変なの拾っちゃったよ・・・」

 「うぐぅ」

 「泣くな、後でたい焼き買ってやるから」

 「うん」

 「現金な奴」

 「うぐぅ」

 二人はまるっきり緊張感の欠片もなく、ひたすらギャグのような会話を続けて楽しそうに逃げていた。






 そんなお笑いコンビもとうとう年貢の納め時か、あゆの言う通り逃げていたのだが一つの廃工場に逃げ込んだ。

 「まっずいな〜どうするか・・・」

 「ねえ祐一くん、あれ見て!」

 「ん?・・・あ、あれはカノン!?」

 目の前のトレーラーの荷台に一機の白いモビルスーツ横たわっていた。

 その容姿から祐一は戦争当時、連邦軍最強と謳われたモビルスーツ「カノン」だと解った。

 「仕方ね〜動くかどうか解らないけど、今はあれに掛けるか?」

 「うん」

 ハッチを開けて中に乗り込んだ二人だが、祐一は操縦桿が無いと気が付いた。

 「どうすりゃいいんだ、これ?」

 「ボクわかんない」

 「あゆには期待してないって」

 「うぐぅ、祐一くんのいじわる〜」

 どか〜ん!

 「うわっ?」

 「うぐぅ?」

 いきなり追っ手のモビルスーツから攻撃を受けてビックリした二人だった。

 その拍子に祐一の胸元からバルチャーの船から盗んだ操縦桿みたいな物が転がった。

 「もしかして!?」

 「何それ?」

 「あゆ、これで助かったら死ぬほどたい焼き食わせてやるからな!」

 「うぐぅ、嬉しいけど死ぬほど食べられないよ」

 それを拾って握るとグリップが在る位置にそれをはめ込んだ。

 するとコクピットの中が明るくなりメインスクリーンに外の映像が写った。

 「よし、いくっぜ〜!」

 ゆっくりと動き出したカノンは足を下ろして立ち上がろうとしていた。

 「立てって言ってんだよ!」

 15年ぶりにモビルスーツカノンエックスは立ち上がりカメラアイが光った。






 何とか追っ手のモビルスーツをやっつけた祐一の前に別の追っ手が現れた。

 しかも相手のモビルスーツを見て祐一は歯ぎしりした。

 「カノンタイプ、しかも二機も・・・くっ」

 カノンエックスと対峙するの二機のモビルスーツ、カノンエアマスターとカノンレオパルドだった。

 「はえ〜あちらもカノンみたいですね〜」

 「はちみつクマさん」

 更にその後方からあゆが捕まっていたバルチャーの船がゆっくりと近づいてきた。

 そのキャプテンシートに座る女性は立ち上がると、厳しい表情でカノンエックスを見つめながら呟いた。

 「月は出ていますか?」

 「はっ?」

 水瀬秋子の声にブリッジのクルーは答えるより、振り返って彼女の事を見つめた。

 「月は出ていますかと聞きました」






 戦後15年、新たな戦いの予感がしていた。






 NEXT EPISODE






 あゆを守るためカノンエックスを手に入れた祐一の前に、二体のカノンと彼らを狙うバルチャー達が立ちふさがった。

 迫り来る無数のモビルスーツ、ついにあゆは禁断のシステムを作動させた。






 第二話「祐一くんに、力を・・・」






 END




 またしてもタイトル通りのSS(?)です。

 何か書きたくなっちゃってそれで書きました。

 前作と一緒で本当にこれだけです、続き有りません(笑)


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