Kanon 電波的 Short Story






 
天使たちの集う場所♪






 第四話「休日はのんびりと朝風呂だな?」






 今回は『R指定』な感じです、注意してお読みください(爆)






 かぽ〜ん。

 おっ、久しぶりだな・・・祐一だ。

 今日は休日だから朝から風呂に入っているんだな、これが。

 そうそう、家族が増えたこともあって今の水瀬家のお風呂はちょっとした大浴場になっているんだ。

 しかもどこからか温泉ひいて来ちゃっているんだぜ?

 まあなんだな、広い風呂にゆっくりと浸かるも悪くないな、うん。

 「はぁ〜極楽極楽、最近ゆっくりできなかったからなぁ・・・」

 あのメンバーを相手にしているんだから当たり前なんだけど、こうのんびりしたのはいつだったかな?

 ・・・ずいぶん昔のような気がする。

 からから。

 「ん?」

 その音に振り向くと湯気の向こうから誰かがやって来た。

 「おはようございます、祐一さん」

 「あ、あ、秋子さん!?」

 「はい♪」

 驚きのあまり、つい昔の呼び方で呼んでしまった。

 タオルで前を隠しながら入ってきた秋子お母さんはニコッと微笑んで、湯船に入ってきた。

 「ど、どうしたんですか?」

 そう言いつつも隣にいる秋子お母さんの胸に視線がいってしまうのは漢としては仕方がない。

 「迷惑だったかしら?」

 「い、いえ、そんなこと無いです!」

 俺の返事が浴室にこだました。






 ごしごし。

 「す、すいません、秋子お母さんにこんな事させちゃって・・・」

 「ふふっ、家族なんですから気にしないでね、祐一さん♪」

 俺たちが今何をしているのかと言うと、聞いての通りだ。

 秋子さんお母さんの誘惑・・・もとい、誘いを断れずに背中を流して貰っている。

 う〜ん、秋子お母さんも嬉しそうにしてるからまあ良いんだけどね・・・。

 むにゅ。

 「あ、あ、秋子お母さん!?」

 「どかしましたか、祐一さん?」

 「い、いえ、その・・・」

 あ、あれだ、秋子お母さんの豊満な胸が俺の背中にな・・・ぐはっ。

 お、落ち着け俺!

 俺は俯いて自分自身に言い聞かせるように心の中で難しいことを考えた。

 ざばーっ。

 「はい、綺麗になりましたよ祐一さん」

 「ありがとうございます、秋子お母さん」

 「今度は私をお願いしますね♪」

 「はい?」

 「さあ、祐一さん♪」

 その微笑み、その姿、漢として断れる奴がいたら教えて欲しいものだ。

 「やらせてください!」

 そして俺は秋子お母さんからタオルを受け取ると、石鹸を付けて泡立てた。

 こしこし。

 「あ、祐一さん・・・くすぐったいです」

 「す、す、すいません」

 「あん♪」

 俺が体中をタオルで擦るたびに秋子お母さんが色っぽい声を上げるからもう大変だ。

 もうどこもかしこもふにふにで柔らかくて・・・ぐはっ。

 ふにふに。

 「やぁん♪」

 むにゅむにゅ。

 「はぁん♪」

 もみもみ。

 「ゆ、祐一さん・・・」

 くにくに。

 「ああぁん♪」

 「へっ?」

 秋子お母さんの大きな声に我に返った俺は、自分の手が何をしているのか認識した。

 しっかりと両方の手のひらで秋子お母さんの胸を揉んでいた。

 「はわわわーっ!?」

 どっぼ〜ん、ぶくぶく・・・。

 俺は慌てて手を放して後ろに飛び退くが、勢い余って湯船に落っこちた。

 妙に潤んだ瞳で湯船にいる俺を見つめているけど怒ってないよな?

 「ご、ごめんなさい、秋子お母さん!」

 「はぁ・・・祐一さんて凄いわぁ♪」

 ・・・ぐはっ。

 もうこれがあいつらだったら遠慮なく襲いかかるところだけど、これじゃ生殺しだ。

 俺のトマホークなんかいつでも発射態勢なのに・・・うぐぅ。

 このままじゃ俺、持ちそうにない・・・。

 「もうお終いですか、祐一さん?」

 な、何でにじり寄ってくるんですか、秋子お母さん!?

 だ、誰か来てくれ〜。

 がらがら。

 おおっ、救いの神がっ!

 立ち上がった俺の前に現れたのは・・・舞だった。

 「おはよう祐一」

 「ま、舞!?」

 「祐一、朝はおはよう」

 「お、おうっ、おはよう舞」

 まったく、一瞬呆然としたじゃないか・・・せめてタオルで隠せよな、舞!

 堂々と歩いてくるからじっくり見てしまったではないか・・・にへら。

 相変わらず大きいよなぁ、舞って♪

 ぽかっ。

 「祐一、すけべ・・・」

 「どこを見ていってるんだ、舞?」

 赤くなって俯く仕草は可愛いけど俺の下半身を見つめるなぁ!

 「あらあら、どうやらお邪魔のようですから先に上がりますね・・・」

 「ぐはっ・・・あ、秋子お母さん?」

 声をかけようとして秋子さんお母さんを見て、俺は鼻血が吹き出してしまった。

 白いお尻がふりふりと・・・の、悩殺だぁ〜秋子お母さん!

 「続きは今度にしましょう、祐一さん♪」

 そして俺はまた湯船に沈んでいった、ぶくぶく・・・。






 「あ〜死ぬかと思った・・・ありがとう、舞」

 「問題ない」

 湯船に浸かる俺は、隣で肩を寄せている舞にお礼を言った。

 あの後溺れそうになった俺を、舞が助けてくれた。

 まあ舞の胸の感触で鼻血が止まらなかったのはお約束だけどな。

 とにかくなんかして上げたいよな・・・そうだ!

 「なあ舞、助けてくれたお礼に何かして欲しいこと有るか?」

 「・・・何でも良いの?」

 「おうっ、ただし俺のできる範囲でだけどな・・・」

 「・・・」

 瞼を閉じて俺の方に顔を向けてじっとしている、これってあれのことだよな?

 「・・・祐一」

 肩に回した手で引き寄せると、俺は頬を赤くして待っている舞にキスをした。

 舞の手が俺の背中に回り、自分の体を押しつけてくる。

 ふにゅう。

 む、胸が〜舞の胸がぁ〜・・・気持ちよかったりする、にへら。

 俺もぎゅっと舞を抱きしめてもっと体を密着させる、おおう♪

 もちろんキスは大人のキスだから舌も絡めているが・・・なかなか舞が離してくれない。

 ・・・い、いかん!このままじゃ最後まで行ってしまうかも?

 一難去ってまた一難・・・あれ? 別に自分の妻とするだけだから問題ないか・・・。

 「・・・ん、祐一」

 い、いいなぁ・・・甘えてくる舞なんて滅多に見られないぞ♪

 「舞・・・」

 そして俺が行動を起こそうとした瞬間、風呂場の扉が開いた。

 「ふえ、何しているんですか、祐一さん、舞?」

 「さ、佐祐理!? こ、これは・・・」

 「祐一、続き・・・」

 むぐぅ、ま、舞、ちょっと待て!?

 「あ〜舞だけなんてずるいですよ〜」

 そう言って佐祐理も湯船にはいると俺に抱きついてきた。

 「お、落ち着け舞、佐祐理っ」

 「祐一、して・・・」

 「あはは〜、佐祐理もお願いします〜♪」

 さすがの俺も美女二人に裸で抱きつかれたら理性が持たなかったよ・・・。

 その後、誰も来ないことを祈りつつ俺はのぼせ上がらないようにがんばった。






 「う〜」

 「うぐぅ」

 「あう〜っ」

 「酷いですぅ」

 「まったくね」

 「その通りですね」

 風呂から出た俺たちを出迎えたのは不機嫌な顔をした妻たちだった。

 「早い者勝ち」

 「あはは〜、佐祐理もおなじです〜」

 こらこらっ! 二人とも火に油を注ぐようなこと言うんじゃない!

 「それに昨日の夜は名雪とあゆだったろ?」

 「う〜、だって今日の夜は舞さんと佐祐理さんなんだよ?」

 「そ、そうだったっけ?」

 俺が舞と佐祐理に向かって顔を向けるとほんのりと赤くなったほっぺたで俺を見つめ返した。

 「こくこく」

 「あはは〜今晩もよろしくお願いします〜♪」

 ぐはっ・・・それは迂闊だった。

 ますます視線がきつくなっていく妻たちの前にお茶を持って秋子お母さんが来た。

 「みんな、祐一さんだってまだまだ若いんですから仕方がないですよ」

 秋子お母さんが優しく諭すとみんなの顔から険しい表情が消えていった。

 さすがだな、これで水瀬家の主がみんなにも解ったと思う・・・情けないなぁ〜俺って。

 「今度また一緒に入りましょうね、祐一さん♪」

 そうにこやかに微笑んで爆弾発言をした秋子お母さんはさっとキッチンの方に行ってしまった。

 「さ、さてと・・・ちょっと出かけるかな・・・」

 そのまま立ち上がってリビングを出ようとした俺の背中越しにきつい視線と不気味なほど低い声が掛かった。






 「「「「「「「「どこに行くの、祐一(さん、くん)?」」」」」」」」






 俺はぎこちなく首を回して振り返るとニカッと歯を光らせて笑った。

 「明日に向かってだ!」

 そして俺は全速力で駆けだした。

 今日の格言。

 『三十六計逃げるにしかず』

 前回同様素晴らしい言葉だ、しかも実戦的に優れている。

 では、また会おう!






 それからみんなに俺が捕まったのは日も暮れて綺麗な星空が浮かんでいた。

 その夜は天国と地獄を同時に味わった貴重な夜だったと俺のメモリーに焼き付いた。





 つづく。







 危険な電波のおかげで多少えっちぽくなってしまった電かの第四話でした。

 今回は祐一とその妻たちの日常でしたが如何でしょうか?

 つぎは娘たちが中心になる話が書きたいです。

 もちろん秋子さんは素敵です・・・はぁ。

 次回、電かの第五話「瞬間、心重ねて」多分(笑)


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