「ホワイトクリスマス」


  街はもうクリスマス一色だった。
  イルミネーションが明るく光っていた。
  そんな街の中を一人走りぬける青年がいた。

祐一「うう〜寒み〜、バイトですっかり帰るのが遅れちまった。
   急がないと香里が心配してしまう」
   
  一方自宅では。

香里「・・・・・・遅いなぁ祐一」

  高校を卒業した祐一と香里は現在同棲中
  香里の家族には、なんと栞が後押しをしてOKがでた。
  まあどうやら美坂家は祐一のことを認めているようだ。
  そして今日はクリスマス。
  テーブルの上にはたくさんの食事が並べられていた。

香里「バイト・・・忙しいのかなぁ、携帯にかけてもつながらないし・・・」

  時計は夜の9時を回っていた。

  ピピピピ!
  そのとき携帯がなった。

香里「はい、もしもし」

  その声は今一番、香里が聞きたかった声であった。

祐一「あ、香里か?」
香里「あたし以外に誰が電話に出るのよ」
祐一「いや・・・ああ、それよりバイトが長引いちゃって今帰ってるとこなんだけど」
香里「やっぱり長引いてたんだ」
祐一「悪いな、せっかくのクリスマスなのに」
香里「いいわよ、ちゃんと連絡してきたんだし」
祐一「もう少しでつくから、また後でな」
香里「ええ、気をつけてね」

  そして電話を切った。

祐一「はあ・・・急いで帰んないと」

  祐一は帰路を急いだ。

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

香里「遅い・・・」

  祐一と電話をしてからかれこれ1時間は経っている。

香里「電話を切ってから1時間・・・もうすぐ家に着くって言ってたのに」

  さすがに1時間はおかしい・・・もしかして祐一に何かあったんじゃないかしら。
  いても経ってもいられなくなったのか香里は家を飛び出した。
  その時、携帯が鳴っていることに彼女は気がつかなかった。

香里「大丈夫よねきっと・・・」

  香里は家の近くを探し回った。

香里「もう・・・どこいったのよ」

  香里は少し泣きそうになって探していた。
  そんな時近くでサイレンが鳴っていた。

近所の人A「結構派手にぶつけてたけど・・・」
近所の人B「小さな子を助けた青年は大丈夫かねー」

  などと近所の人たちが話し合っている。
  え!小さな子を助けた青年・・・青年=祐一・・・
  帰りが遅い=事故に遭った・・・
  そんな・・・まさか!
  香里は近所のおばさんのところまで駆け足で近づいた。

香里「あ、あの!事故に遭った人ってどんな人でしたか?」
おばさんA「あら、相沢さんのとこの香里ちゃん」
香里「事故に遭った人ってどんな人でした?」
おばさんA「そういえば・・・相沢さんに似てたような・・・ねえ」
おばさんB「そう言われると相沢さんに似ていたような・・・」

  やっぱり・・・

香里「ありがとうございます」

  あたしは事故の遭ったところに急いだ。
  そこにはガードレールにぶつかり、ぐしゃぐしゃになった車・・・
  そして道路に広がっている血・・・

香里「・・・・・・祐一」

  あたしは祐一の姿を探した。

祐一「よう、香里」

  声のした方をあたしは振り向いた。

香里「ゆう・・・いち・・・」
祐一「いやー、帰る途中で子供が車に引かれそうになってたからさ・・・」
香里「もう・・・ばか・・・」

  あたしは祐一に抱きついた。

祐一「痛てて、おい・・・香里」
香里「あ・・・ごめん祐一」

  あれ?ちょっとまって祐一は大して怪我はしてないみたいだけど、あの血は・・・?

香里「ねぇ、あの血は?」
祐一「ああ、ドライバーの血が大半かな・・・ドライバーも俺たちをよけようとして・・・」
香里「う、運転手は・・・?」
祐一「命に別状はないらしいけど」
香里「そう・・・でも祐一が無事でよかった・・・」
祐一「・・・・・・香里」
子供「・・・おにいちゃん」
祐一「ん・・・」
子供の母「ありがとうございます。なんと御礼を言ったらいいのか」
祐一「気にしないでください、みんな無事だったんですし」
香里「本人もこういってるし、ね、僕」
子供「うん、ありがとうお兄ちゃん」
祐一「おう、今度は気をつけろな」
子供「うん、ばいばい」
子供の母「今度、お礼に伺いますんで」

  そう言って母親はお辞儀をして帰っていった。

祐一「さて俺たちも帰るか、香里の作ったうまい飯もあるだろうし」
香里「そうね、でも本当に体大丈夫なの?」
祐一「ああ、とりあえずなっと、うわ!」
香里「ちょっと、もう・・・肩につかまりなさよ」
祐一「悪い・・・ちょっと借りるわ」
香里「ふふ・・・・あ、雪」
祐一「メリークリスマス、香里」
香里「メリークリスマス、祐一」
祐一「香里、目瞑ってくれるかな」
香里「え?何で」
祐一「いいからいいから」
香里「・・・これでいいの?」

  そして俺は香里に近づいた。

香里「・・・・・・」

  なにかしら、目を瞑れってことはキスかしら。

祐一「目、開けていいよ」

何かしら?あたしは目を開いた。

香里「・・・え?これって・・・」
祐一「どう?気に入った?」

祐一があたしにくれたのはイヤリング、ネックレス、そして・・・婚約指輪・・・

香里「祐一・・・これ・・・」
祐一「クリスマスだ・・・奇跡のひとつでも起こるだろう?」
香里「あたし・・・あたしでいいの・・・?」
祐一「当たり前だろ」

  あたしたちはゆっくりと帰った。

香里「ホワイトクリスマス・・・素敵ね・・・」
祐一「ああ、イルミネーションも輝いて見える」
香里「最高のクリスマスよ祐一」
祐一「おう。俺もだ」

 こうして私たちは家路に着いた。



        香里「みんなにも奇跡が起きますように・・・メリークリスマス!!」




FIN




あとがき

冬馬「やってしまいました。お気づきの人もいるでしょうが・・・そうです
   このSS舞SSの香里アレンジバージョンなんです」
祐一「めっちゃ手抜きやん」
香里「手抜きですって!?ちょっと!どういうことよ」
祐一「これの前に舞のクリスマスSSがでてんだよ、それの香里アレンジだそうだ」

  プッツン!

香里「さーていつものように調教に行きましょうか、和輝」
冬馬「それって・・・勘弁してクレーーーーー!!」
祐一「ではまた次のSSで会おう」
名雪「うにゅ」




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