主人公「赤碕翔」のモノローグです。
役得なのか、文章は質、量ともに圧倒的。芸術の域に達しています。
冗談にしか見えねえが……
シナリオライターは本気のようさ……
ゲーム界の極北に燦然と輝くモノローグを、ここに一挙掲載!
……HAKONE……
……魔物が棲むという峠道……
……藤沢先輩が恐れ………
バトルを避けていたほどの……
……箱根DD・虎口……
………箱根の皇帝………
……だけど……
……俺は完全に納得したわけじゃない……
……どこか腑に落ちないところがある……
藤沢先輩が箱根を恐れてる理由は
……他にもあるんじゃないか……
俺たちはなにかに操られるように
この峠にやってきた……
……神でも悪魔でもない……
……逃れられないなにかに……
……この山の奥深くに眠ってる……
……魔物の正体……
……それが、真実の答なのか……
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HEAVEN'S HILL……
くだらねえ迷信……
ここで星を見たふたりは必ず結ばれる。
そんな世迷言にすがって
今夜も車が停まってる
邪魔をするのは無粋なことさ
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HASHIRIYA'S VILLAGE
HAKONEに遠征してきた走り屋が
旅と走りの疲れを癒す温泉街
効能なんて、知らねえ
俺にはそんな余裕はないさ
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そうさ……俺たちの約束の場所は
HASHIRIYA'S HOLYPALACE
尻尾を巻いて
逃げ出すわけにはいかねえのさ
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HASHIRIYA'S HOLYPALACE
峠を走る走り屋にとって
聖地と崇められる約束の地
最速TEAMの移り変わりとともに
その名が継承されていくっていう
いまはここ……
箱根DDのBasePointが
HOLYPALACEと呼ばれてる
夜の静寂の中にバトルの時を待ちわびた
俺たちのアイドリング音だけが響いてる
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HASHIRIYA'S HOLYPALACE
ここで時が止まったように
過去と現在が交叉する
藤沢先輩と箱根DD・虎口のバトル
走りの魔物が待ってる
その勝者を…………
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BATTLEの相手は箱根DriftDANCERS
初めての峠の勝負
気が変わることなどないさ……
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いつもの前哨戦…………
断る理由もないさ
…………何度目かの前哨戦…………
……いつだって俺は
道を暖めるために走ってる……
……藤沢先輩が走る前の道……
……暖めるだけのおまけに
すぎねえんだ……
……はじめてだった……
……こんな風に感じたのは……
……冗談じゃねえ……
……藤沢先輩の様子が変だって
心配してたはずの俺……
……どこへ消えちまったのか……
……俺が俺じゃなくなっちまう……
……そんな気がしてた……
これがHAKONEに棲む
魔物のちからなのか
……走りに飢えた魔物の……
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