解散してしまった台湾の男性ポップス・デュオ「優客李林(ウクレレ)の元メンバー。かなり売れたようなので古くからの台湾ポップスファンの方はご存知かもしれません。この『蒙娜麗莎的眼涙(モナリザの涙)』は、その彼の3枚目のソロアルバムです。
彼の歌の特徴はなんといっても暖かみのある高音ヴォーカルでしょう。高音ヴォーカルといっても弱々しさは無く、暖かく厚みのあるのが特徴です。さて曲紹介。
1曲目「Coming Home」はスティール・ギターの音も聞こえるカントリーポップな曲調。伸びやかな彼のヴォーカルが明るいカントリーポップによく合います。
2曲目はタイトルソング「蒙娜麗莎的眼涙」。音数を抑えたバックの演奏によって、優しく張りのある歌声がよく活きている一曲。流れるような曲調で徐々に盛り上がり,最後にスパニッシュ・ギターが加わってさらにもうひとヤマ、というアレンジの妙が光ります。
3曲目「蜘蛛」は「グリーンスリーブズ」をポップバラードにアレンジした曲。なんか「**サスペンス劇場」とか「**ワイド劇場」のエンディング・テーマにぴったりな感じ(笑)。
4曲目「我的眼流下[女尓]的涙」は、スイング・バラードとでも言えばいいでしょうか。ややスイング・ジャズっぽいリズムの揺れが彼の暖かいハイトーンヴォーカルと相まって心地いい一曲。
5曲目「這就是愛」はシンセ・ピアノを強調した演奏をバックに彼の高音が目一杯楽しめるゆったりしたバラード。
6曲目「折穿」はシンセ。ピアノを強調したスケールの大きな曲調。スケールの大きな歌を聞かせてくれます。
7曲目は前曲とうってかわって、こじんまりとした曲調。
8曲目は「Miss Mama」と題された曲。始まりはいたって普通のバラードですが、間奏をはさんで後半次第に盛り上がってきます。ドラマのエンディングなんかにぴったりはまる気がします。曲後半はスケールの大きな歌をここでも聞かせてくれます。
9曲目「互動」はゆったりとしたバラード曲。音を伸ばす部分が多く、伸びのある彼の歌声を楽しめます。
10曲目「多一點少一點」はやや疾走感のあるウエストコースト風さわやかポップス。爽やかな曲調にやわらかい彼の歌声がよく合っています。
11曲目「冬」はオーソドックスな造りのバラード。サビの「越来越遠、越来越遠・・・」という繰り返しが印象的です。
ラスト12曲目は「總有」。ドラム、ギターが強調されたややアップテンポな感じのあるミディアム・テンポのポップス。これも微妙にカントリー。でもカントリー臭さは感じません。テンポのよい佳曲。
基本的に彼はバラードを得意としているようで、このアルバムではバラードが圧倒的に多い構成になっています。歌は上手いのですが曲にあわせて歌を変えるタイプの歌手ではないようで、このようにバラードが多いと、私の場合は全曲通して聴くと集中力が持続しなくなってしまいます。声もよく、歌も上手いので是非色々な曲に挑戦して欲しいな、とも思います。
知的で端正な顔立ちをしているので面食いの方は要チェック!かも(笑)。セリエA、ASローマ所属の中田英寿に似ているような似ていないような・・・!?
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