「台湾ポップス認知度向上委員会委員長報告書」

 劉虹[女華] 「幹嘛!?」


 真っ赤なジャケットが目をひきます。そしてそこには斜に構えた姿勢で見つめる髪に赤くメッシュをいれた女の子が。実は事前にネット上で2曲ほど試聴していたのでジャケ買いではありませんでした。

 キーの高い歌声だと思われますが微妙に暗く、力強さを感じさせてくれます。かといってゴツゴツしたものではなく、台湾ポップスボーカル特有の柔らかさ・まろやかさ・伸びやかさも併せ持っている、という印象を受けました。

 目立つジャケットとは裏腹に曲はミディアム(スロー)テンポな物が多く割と無難な作りです。が、2曲目ではバグパイプが入っていたりと小ワザの効いた曲が提供されています。

 このアルバムの一番の聞き物は3曲目の「幹嘛」でしょう。1,2曲と続いてきた正統派台湾ポップス曲からいきなりエッジの効いたギターサウンドに変わり、アラニス・モリセットばりの「語尾の声ひっくり返して、ブチ切れて歌うわよ!唱法」が炸裂します。聞いて頂ければわかりますが、かなりキレて歌ってます(笑)。が、しかし、全編めいっぱいリキんで歌っているので、サビでブチ切れたときのインパクトが小さくなってしまっています。惜しい!同じく「ブチ切れて歌うわよ!唱法」を使う女性歌手に高慧君がいますが、彼女の場合はサビ以外は淡々と歌い、ブリッジで感情を高めていき、サビで一気にブチ切れるという歌い方なので効果的なキレ具合になっています(笑)。
 ちなみに「幹嘛(読み:ガンマ)」とは台湾の北京語のスラングで「何」という意味だそうです(ジャーリンさん、ありがとう)。

 4曲目の「霊魂」は語尾のひっくり返り具合がちょうどいい効果を出している佳曲です。それ以降も前述の通りミディアム(スロー)テンポ中心の典型的とも言える台湾ポップス曲が続きます。個々では良い曲が結構あります。8曲目の「我明白」など。

 表現力は今のところ、微妙に足りません。が、歌いこんでいけば良い歌手になってくれるのではないでしょうか。将来性はあると見ていますがどうでしょう。なかなかいい声をしているとも思いますし。後は、いい曲、いいプロデュース、歌いこむことが課題だと思います。新人ながら「ライフ・イズ・ビューティフル(中文:「美麗人生」)」の中文主題曲を歌うなど期待の新人なのかもしれません。
 ジャケットの裏には「アラニス・モリセット」がどうのこうのと書いてあるので、もしかしたらそちらの方向も狙っているのかもしれませんが、今のところ表現力・歌の技術という点では高慧君の方が、”アラニス度”は高いです。ガンバレ、虹[女華]。無理にアラニスになることはないけど。それにしてもその赤く染めた髪、お父さんとお母さんには何も言われないの?


劉虹[女華]のファンサイト(BIG5フォントが必要です。)

http://music.kingnet.com.tw/act/liu/
〜「King Net」という総合情報サイト(?)の音楽コーナー内のサイト。

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