<タナトス>死の神。
ホメロスの作品では眠りの神ヒュプノスの兄弟とされ、ヘシオドスの作品では夜の女神ニクスの子とされる。
イリアスの中では、ゼウスの命により、ゼウスの息子サルペドンの遺骸をトロイアからリュキアに運ぶ話がある。
また、忘却の女神レテや、死の悪霊であるケールは彼の姉妹とされる。
<ヒュプノス>
眠りの神。
夜の女神ニクスの子。死の神タナトスの兄弟。
特に父親の記述はないが、暗黒の神エレボスを父とする説もある。
ホメロスの作品では、レムノス島に住み、ヘラよりカリス女神の一人パシテアを妻にもらったとされる。
また、人間の姿でヘラと共にイデ山へ赴き、夜の鳥に変身してゼウスを眠らせた。
ヘシオドスの作品では、地下の世界に住み、日の光を見ることのない、翼のある青年として描かれる。
人間の額を木の枝で触れるか、角から液を注いで眠りに誘うという。
特に彼自身の説話はないが、イリアスでは、タナトスと共にサルペドンの遺骸を運んだとされる。
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