1999/9/19つい見栄を・・・
さて、MIDIシステムを構築するにあたり、当面の問題点であるケーブル問題を解決するべく、池袋にケーブルを買いに行った。
当初、いつものイシバシではなく、Musicland Keyでケーブルを買うつもりだったのだが、行ってみたらケーブルの在庫が意外と少なく、欲しいタイプのモノがなかったため、再びイシバシへ向かった。
池袋のイシバシは、タワーレコードと同じビルに入っている。せっかくなので、まずタワーで話題のBetalesの新作?「Yellow Submarine Songtrack」を購入してから、イシバシへ行った。
イシバシでは、ふと思いついて、まず中古の楽器&機材コーナーへ行き、ギター用のヘッドフォン・アンプ「Rockman」を探した。「Rockman」は、BOSTONのギタリスト、トム・ショルツが作った「誰でも手軽にBOSTONのギターサウンドを出せる」と言うエフェクター内蔵型のヘッドフォン・アンプだ。デモテープを作るに当たってギターの音はぜひ欲しいのだが、音を作るのが面倒なので「Rockman」はぜひ欲しいところなのだが、かなり古い機械なので、流石に置いていなかった。
仕方なく、新品でギター用のヘッドフォン・アンプでも探そうと思い、ギター&ベースのコーナーへ行くと、「山中さん!」と声をかけてくる大男に出会った。最初、誰だかわからなかったのだが、「俺です、マサキです」と言われて、大学時代のサークルの後輩だったことを思い出した。あまりに意外な出会いに、ちょっと面食らっていると、彼は今でもバンド活動を継続していて(ベーシストなのだ)、この店の常連だという。今でも現役で音楽をやっている後輩と話をしているうちに、今日イシバシに来た目的の話になり、なんとなく見栄もあって「ケーブルを買いに来た」とは言いづらくなり、つい「10年ぶりに新曲を作ろうと思って最近MTRを買ったので、足りない機材を揃えに来た」と言ってしまった。学生時代から気のいい男だった彼は、「それなら」とばかりに、早速デジタルフロアの店員を捜しに行ってくれたり、顔なじみの店員に声をかけてくれたりしてくれた。しかし、たまたまデジタルフロアの店員は休憩中だったらしく、私が「他にも見たいモノがあるから・・・」と言うと、「じゃ、後で○○さん(フロアの担当者)が来たら、また声かけますよ」と、まるで店員のようなことを言って、彼の馴染み?のベースのコーナーに戻っていき、しばし別行動をすることになった。
ついつい「機材を揃えに来た」と言ってしまった手前、また、わざわざ店員さん達に声をかけてくれた後輩の手前、流石にケーブルだけでは格好が悪い。そう思って店内を徘徊するうちに、両手には、ケーブル2本、ヘッドフォン、Vision DSP日本語版が抱えられていた。Vision DSPは、MIDIGraphyで1〜2曲作ってから買うかどうか検討するつもりだったのだが、「どうせいつか買うだろうモノだから」と、つい後輩の手前の見栄も手伝って、この際買うことにした。あと、Shureのマイクも欲しいな・・・と思ったのだが、流石に予算を大幅にオーバーしてしまうので(なんせ、ケーブル2本で3,000円のつもりで買い物に来ているのだ)、これは次回に回すことにした。一通りモノを抱えて、後輩に一声掛け、彼の馴染みの店員さんに精算してもらい、店を後にした。
部屋に戻って、今日買ってきたモノを改めてながめてみた。これで、PowerBook G3にVision DSPをインストールしてユーザー登録をし、チャレンジ&レスポンス方式でソフトの機能限定を外すためのオーサライズコードをソフトメーカーから取得すれば、とりあえず当初構想したMIDI環境を整えるための準備は完了したことになる。まぁ、Visionをインストールしたらしたで、使えるようになるまでは、Vision DSPの設定などで手間どうだろう事は予想が付くので、そう簡単にはいかないだろうが・・・。
ともかく、思いも掛けず今も音楽活動を続ける後輩に出会ったことで、つい見栄を張ってしまい、当初の予定よりも大分早く環境を整える下準備ができた。これもまた何かの縁、粛々とデモテープ作成再開に向けて準備を進めていこうと思う。そして、デモテープが完成した暁には、彼にも聴いてもらおうと思った。