水性アクリル塗料研究室

国内で模型用塗料といえば、GSIクレオスのラッカー系アクリル「Mr.カラー」が主に使われています。
入手が容易で、色も豊富なので本来なら「Mr.カラー」を使いたいのですが、家族の健康上の理由により、屋内でラッカー系塗料を使うことが出来ません。
このような理由から、安全な「水性アクリル塗料」を使うことになったのですが、どうも国産の水性塗料は使いにくい。
そこで、海外製にも手をひろげ、自分で確かめたものについて、その特性について述べてみたいと思います。
なお、ここでの報告はあくまでも私個人の感想であって、メーカーおよび製品を非難するものではありません。

 

水性アクリル塗料特性一覧表

種類

臭い

乾燥時間

粘度

塗膜

筆塗り性適性

エアブラシ適性

特記事項

水性ホビーカラー
(GSIクレオス)

有機溶剤

艶ありの乾燥速度は、気が遠くなるほど長い。
半艶は意外と早く乾くこともある。

タミヤアクリル

有機溶剤

艶消しをエアブラシで吹くと、表面がざらざらになる。

Polly−Scale

ほぼ無臭

海外通販でのみ入手可能

イーグルカラー

ほぼ無臭

飛行機色に特化

Model Color
(Vallejo)

ほぼ無臭

かなり粘度が高く、油絵タッチの仕上げも可能

Model Master

ほぼ無臭

現在、入手困難

Testors Acryl

ほぼ無臭

ラッカー系とよく似た性質で使いやすい

XTRACRYLIX

ほぼ無臭

発色、乾燥時間ともに最高性能

ModelMaster
New

ほぼ無臭

発色、乾燥時間ともに最高性能

 

これは、あくまでも私が使用したときの感想であり、各社塗料の本当の性質を示すものではありません。
あくまでも、参考としてください。
この特性表を使って発生した、いかなる事故にたいしても、責任を負いません。

 

水性ホビーカラー (GSIクレオス)

国内の模型店で普通に売っている水性塗料。
Mr.
カラーに比べ、色の種類が圧倒的に少ない。しかも番号が違う。
昔は飛行機特色も販売されていたはずだが、国内では販売休止中。
有機溶剤が含まれているため、若干有機溶剤臭がする。
一度開封すると、なぜかふたが固まってしまう。
乾燥が非常に遅く、特に光沢色はいつまで経ってもさわると指紋が付く。
乾燥した塗膜は水には侵されないが、住居用洗剤(かんたんマイペット等)には簡単に侵される。
これを逆手にとって、塗装に失敗した場合に安全に洗い流せる。

タミヤアクリル (タミヤ)

上記クレオス製と並んで模型店で普通に売っている。
クレオスと同様、有機溶剤が含まれているため、若干有機溶剤臭がする。
成分がクレオスと同等なため、混合可能である。
乾燥時間は、色によらずきわめて遅い。
光沢色のべたつきはクレオスより少ない。
つや消し色は、目の細かいサンドペーパーのような仕上がりになる。
塗膜は弱く、強くこすると剥がれる。

Aircraft Colors (Color of Eagles

旧エアロマスターカラー。
その名の通り、飛行機用に特化したラインナップ。カラーリストはこちら。
ただし、日本軍色はない。(日本機好きの私にとっては大問題)
実際に使ってみた感想は、こちら
国内では、秋葉原のホビーステーションで扱っている。通販あり。
17ml
480円と高価。
20−30分で乾燥。
乾燥した塗膜は、専用シンナーにも簡単には侵されない。
こすっても簡単には剥がれない。
塗料、シンナーともにほぼ無臭。
粘度は低く、そのままでも0.3mmのハンドピースで問題なく吹けました。

MODEL MASTER ACRYL (TESTORS)

宇宙食のようなチューブに入ったアクリル塗料。
このパッケージはすでに生産中止となっており、入手不能。(結構気に入ってるのに残念)
20ml
200円とお買い得だった。

粘度はやや高いが、べとつきはない。無臭。
乾燥時間は30分程度。
性質はここで紹介している塗料の中ではラッカー系に一番近い。
シンナーは、専用品以外に、後述のPolly Scaleのものも使える。

これも、日本軍色はない。

Polly Scale (Floquil)

mkj
さんより教えていただいた水性アクリル塗料。
用途別に豊富なラインナップがある。
飛行機用カラーに日本軍色があるのがうれしい。
残念なことに、日本国内で置いている店がない。
購入先は、mkjさんのサイトを参考にしてください。
粘度は低く、筆塗りした感じは、ラッカー系に近い。
乾燥時間が早く、重ね塗りが効くので、ラッカー系の塗装テクニックが使えるのではないかと思います。
乾燥した塗膜は、塗料やシンナーにも溶けないので、気が済むまで重ね塗りが可能。

ファレホを上塗りしたら、見事に溶け出しました。異メーカーの組み合わせには注意が必要なようです。今後の研究課題。
旧日本軍機色の色味は、こちら

Model Color

フィギアの分野で結構メジャーになっている(らしい)、水性塗料。
製造元のVallejoHPこちら
色は、HPをみてもわかるように、これでもかっていうほど揃っている。
関東では、イエローサブマリンで扱っている。17ml300円。
事前にカラーチャートをみてメモを作っておかないと、棚の前で途方に暮れること間違いなし。
棚はカラーチャートの順に並んでいるので、カラーチャートを印刷して印をつけて持っていけば探す手間は省けます。
粘度は高く、そのままでは顔料のみのドロドロの状態。
食いつきとノビは非常によく、細かい部分の塗り分けに最適。
仕上がりはマット。
広い面積を塗るには、筆塗りなら2倍、エアブラシなら5倍くらいに薄める必要あり。
乾燥した塗膜は、水に侵されることが判明。ぬらしたティッシュでそっと磨けば、筆ムラを均すことが可能。
塗膜はかなり弱く、強くこすると剥がれる。
Polly Scaleを上塗りしたら塗膜を侵した。塗り重ねに注意。

エアブラシ用に粒子と濃度を調整された「Model Air」というシリーズもある。
上で紹介している「Aircraft Colors」は、VallejoModelAirOEM

Testors Acryl

Model Master
秋葉原のホビーステーションで入手可能。通販あり。
国内で入手できるのは、ファンタジー系の色に限られている。
性質はModel Masterとほぼ同じ。
ビン入りになって使いやすくなっている。
使い勝手はラッカー系と似ており、塗膜はかなり強い。
仕上がりはセミグロス。
爪でこすったくらいでは剥がれない。
ミリタリー系に使うのには色の種類から難しいが、基本色は使える。
7.4ml
210円。

 

※ホビーステーションスケールショップが閉店したため、現在入手不可能です。

XTRACRYLIX

これまで試してきた水性塗料の中では、最高。
仕上がりはグロス。
艶、発色ともに、ハンブロールにひけをとらない。
乾燥時間は非常に短い。
筆塗り、エアブラシ兼用なら、イーグルカラーよりもこちらのほうが使いやすい。
カラーバリエーションも、飛行機、AVF関連はほぼカバーしている。
残念ながら、日本軍カラーはない。
秋葉原のホビーステーションでは全色、池袋の「グラムモデル」ではAFV色を扱っている。
16mlで450円。

 

※ホビーステーションスケールショップが閉店したため、現在入手困難です。

MODEL MASTERNew

 

モデルマスターが、ビン入りになって復活。

パッケージもさることながら、塗料の性質も向上しており、使い勝手が良くなっている。

粘度が低く、ノビはとても良い。

乾燥も速く、筆塗の場合、下の塗膜をひっかくことがない。

飛行機用カラーが中心。

希釈は、水で可能。道具の手入れは、タミヤやクレオスの水性用溶剤で可能。

14.7ml入りで410円。

関東では、荻窪の喜屋ホビで扱っている。

その他の地方での取扱店は、サイトを参照。

輸入代理店のプラッツでも通販可能。

 

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