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古くなったバッテリーは充電容量が増える?
同クラスのバッテリーで比べた場合、新しい物よりも古いバッテリーの方が充電容量が多くなることがあります。自分の場合も、1年以上経過した2000mAhバッテリー4本と新しく買った2000mAhバッテリー3本を比較して、100mAh〜200mAhほど新しいバッテリーの方が容量が少なかった経験があります。
これは、バッテリーの状態を監視しながら、充電電流をダイナミックに可変しながら充電していく充電器(Orbit MICROLADER
race)を購入したことで、原因を掴むことが出来ました。
シュルツエなどに代表されるAUTO充電方式で、自動で徐々に電流を上げて充電を行いデルタピークの前に電流を下げて充電を終えます。その行程を見ていると、充電中のバッテリーがどの様な状態にあるのかが解ります。
充電ログはこちらです。
新しいバッテリーは最初のプレ充電(0.3A〜)もすぐに終わり、最大充電(8A)の充電期間が長く、最後も6.5A位の電流値でデルタピークを向かえます。充電時間も短く、2400mAhで20分位で終了します。
古くなったバッテリーは最初のプレ充電から時間が多めに掛かります。、最大充電の充電期間も短く、最後は2.5A位の電流値でなかなかデルタピークを向かえず、低い電流値のままダラダラと200以上も充電をします。充電時間も当然長く、2000mAhでも30分以上かかってしまいます。
この事から考えられるのは、新しいバッテリーはセルバランスが整っているので電圧の上昇も高く、デルタピーク値も揃っているのでスパッと充電を終える。
逆に古くなったバッテリーはセルバランスが狂って来ているので、電圧の上昇も鈍く、デルタピーク値もセルごとにバラバラなので充電器が上手く検出することが出来ず、ズルズルと過充電を行っているのではないかと考察できます。
このことは、15Aでの放電結果で多く充電したパックが放電容量は多くならない事からも、裏付けが取れると思います。
KO BX212などの、充電容量しか表示されないタイプは余りその数値を信用せずに、放電容量でパックの状態を見るようにした方が良いでしょう。
0102020