File No.021
コツブタケ
Pisolithus tinctorius (Pers.) Coker et Couch
(ニセショウロ目コツブタケ科)

切りとおしの道をのぼりつめた、丘の上のからからに乾ききった道ばた。
両側は急な斜面になっていて、アカマツと低木がまざって生えている。

そんなところにくさったジャガイモが落ちている。えっ、と思ってよく見たら、こいつであった。

手にとって見ると、ジャガイモとはちがって張子のように軽い。
割ってみると、ココアパウダーのような粉が飛んだ。
それでもきのこかどうかすら怪しくて、まわりをもっと探してみたら、柄のついたのや根元に黄色の菌糸マットをはびこらせているのが見つかって、どうにか見当がついた。

図鑑などのうえでは地味な感じだが、実物はかなり印象の強いきのこである。

[データ]
採集日:1999年7月25日
発生地:兵庫県新宮町。
アカマツ林縁の道端に散生。

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