File No.026
コフキクロツチガキ
Geastrum pectinatum Pers.
(ホコリタケ目ヒメツチグリ科)

かなりの古ネタですが、冬ということでご容赦ください。

香川県高松市に、「四国村」というところがあります。四国各地の伝統的な民家を移設して博物館にしているもので、
平家物語の那須与一の話で有名な屋島の一角にあります。
農家あり、漁家ありと変化に富んでいてなかなかおもしろく、四国の風土にまとめてふれられるおすすめスポットです。

2年以上前にここを訪れたとき、敷地内の植え込みで、見たことのないツチガキを見つけました。
当然きのこ図鑑も持っていなかったし、まして籠も持っていなかったので、ポケットティッシュの袋につつんで旅行中持ち歩きました。
この点、ツチガキの仲間は、生ものというよりは紙細工みたいなものなので、取り扱いが楽です。
もっとも、「ほこりもの」の一種なので、かばんの中でつぶれて、中の物が胞子まみれになったらちょっといやですが。

この胞子がちょっと変わっています。顕微鏡で見ると、表面にとげがあるのはふつうのツチガキ類の胞子と
同じですが、とげの先端が鋭角でなくて、円筒形の平らな形をしています。
以前受講した菌類分類講座で、講師の方が、「昔のきのこ学者は、使っていた顕微鏡もずいぶん粗末なものだったのに、
スケッチを見るとちゃんと平らなとげを書いている。おそるべき観察力だ。」と、引き合いに出していたのを思い出しました。

丸くてとげがあるものは、花粉とか、肉眼で見えるものではウニとかクリのいがとかヘビイチゴの実とか、自然のものにもいろいろありますが、
これらはたいていとげの先が細まっていますよね。先が平らなとげをもつものは他にあるのでしょうか。

[データ]
採集日:1997年11月23日
発生地:香川県高松市

次へ

きのこファイルに戻る

べにてんぐの会ホームページに戻る

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル