File No.032
オオオニテングタケ
Amanita grandicarpa Nagasawa
(ハラタケ目テングタケ科)
姫路市にお住まいで、関西菌類談話会と幼菌の会の会員のHさんという方と最近知り合いになる機会を得ました。
きのこの写真撮影を熱心にされている方で、近辺のきのこについて、いろいろと教えていただいています。
今回紹介する「オオオニテングタケ」は、Hさんが10年来、姫路の「自然観察の森」で見つづけていて、最近、新種記載されたきのこです。
それが、私の家の近所の三濃山にも出ているという連絡をいただいて、さっそく見に行きました。
ひとことで言えば、保育社の「新菌類図鑑」に載っているオニテングタケ
Amanita perpasta Corner & Bas に似ています。
傘の径は15cm以上に達する大型のきのこです。
オニテングタケとの違いは、(1)傘の表面のいぼが周辺部においても大型で、径2〜3mmはある点、(2)表面の色がより濃色で、幼菌のときから橙黄褐色である点、(3)幼菌のときから独特の臭いがする点などです。
Hさんによれば、さらに、菌糸層の深さがオオオニテングタケの方がより深いとのことです。
また、気温の高い7〜9月に好んで発生するそうです。
今回の発生地は、コナラ林ですが、周囲に比べてアカマツがより多く混じります。
まだそれほど肥えていない土壌なのかもしれません。
ほかに、シイ林での発生も確認されているそうです。
[データ]
採集日:2000年8月17日
発生地:兵庫県上郡町