File No.047
カノシタ
Hydnum repandum L.:Fr.
(ヒダナシタケ目カノシタ科)

けっして珍しい種類ではなく、秋の雑木林の常連で、しかも食用です。
ところが、あまり深くない林だと、数センチ以下の小さいものが多く、まとまった量を口にできる機会はそんなに多くありません。
それが昨年は、種類によってはきのこが豊作で、傘の径が7〜8センチ以上のカノシタを10個体以上採集できました。
そのさい、おいしい食べ方を見つけることができたので、以下に紹介します。

まず、オーブンの天板にオリーブ油をひきます。
そこにあく抜きして縦に4つ割りにしたなすと、下ゆでしたカノシタを並べます。
その上から、ミートソースを塗るようにかけ、とけるチーズを数枚ちぎって並べます。
これをオーブンに入れ、250℃で25分ほど焼いてできあがりです。

味はこれといってないのですが、食感が鶏肉そっくりで、だまって食べさせられたらおそらくわかりません。
それも地鶏のような歯ごたえのある肉ではなく、高温で蒸し鶏にした柔らか肉のような感じで、
チーズとミートソースによく合います。
フランスでは、「ピエ・ド・ムトン(羊の足)」と呼ばれ、よく使われる食材だそうです。

[データ]
採集日:2000年10月14日
発生地:兵庫県一宮町

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