【けたあふれ(オーバーフロー)】
演算結果がコンピュータの扱える最大値を超えることによって生じる誤差。
【丸め誤差】
指定された有効けた数で演算結果を表すために、切捨て、切上げ、四捨五入などで下位のけたを
削除することによって発生する誤差のこと。
「丸める」というのは、わかりやすく省略してしまうことを言う。
つまり、「円周率を3.14でなく3にしてしまう」と言うように、意図的に下位のけたを削除
する(この場合は切捨て)ことをいう。
【けた落ち誤差】
絶対値のほぼ等しい数値の加減算において、有効数字(有効桁)が失われることによって生じる誤差。
例)
有効数字(有効桁)が4桁で、a = 5.678 * 10^(-1) と b = 5.643 * 10^(-1)という2つの数
a , b の差について。
a = 5.678 * 10^(-1) = 0.5678
b = 5.643 * 10^(-1) = 0.5643
a - b = 0.0035
つまり、これを元の形に直せば 3.5 * 10^(-3) と表現されてしまい、有効数字(有効けた)が
4桁から2桁になってしまう。
【情報落ち誤差】
絶対値の非常に大きな数と小さな数の足し算や引き算を行ったとき、小さい数が計算結果に反映
されないために発生する誤差。
例)
有効数字(有効桁)が4桁だとして、
a = 1.234 * 10^2 と b = 1.234 * 10^(-2) という
2つの数 a , b の和を考える。
まず、手計算をしてみると
a = 1.234 * 10^2 = 123.4
b = 1.234 * 10^(-2) = 0.01234
a + b = 123.4123
ここで、a + b = 123.4123 となるが、これを上のコンピューターのプログラムで行った場合は、
有効数字(有効けた)が4桁なので
a + b = 1.234 * 10^2
と表現されてしまう。つまり、実際との誤差が 0.01234 になる。
【打切り誤差】
数学的に無限の演算(級数、極限、積分など)を有限回で打ち切った為の誤差。