次のコラム 前のコラム バックナンバー一覧 ホームへ戻る

一皮むけないドラフト1位
ドラフト1位とはすごいことだ.
なにせその年日本じゅうでたった12人しか生まれないのだ.
その12人は,当然チームの主力になってほしいと期待されて入団する.
いやそれは期待どころか義務というべきか.

ところが,その義務をどうもいまいち果たしていないものがいる.
今回はそんなさえない3人のおはなし.

3人ともさすがに今年は21世紀になったことだしこのままではいかんと奮起して,
シーズン序盤に素質の片鱗を見せた.
しかし夏になる前にもう息切れしてしまったようだ.

 

そんな不名誉な3人組のひとり目はタイガースの今岡誠だ.
1996年のドラフト1位の27歳だ.
2年目にまずまずの成績を残し,
このまま順調に成長するかと思ったが,どうも伸び悩んだ.
昨年は監督と相性が悪いのか,わずか40試合にしか出られなかった.

そのうっぷんをいきなり開幕カードの巨人3連戦にぶつけた.
メイと南に浴びせた3ラン2本など,13打数7安打8打点と大暴れ.
3番セカンドの定位置を確保したかにみえた.

しかしその後一転,昨年の今岡が顔を出しはじめ,
4月18日には打率2割を切ってしまうていたらく.
現在も試合には出場しているものの,ドラフト1位の面影はない.

今岡 誠 試合 打率 HR 打点 盗塁 打席
1997 98 0.250 2 20 1 279
1998 133 0.293 7 44 6 524
1999 128 0.252 6 39 4 503
2000 40 0.212 1 2 0 124
2001 38 0.228 2 14 0 143

2001年の成績は,5月25日の試合終了時のもの.

ドラフト豆知識
ちなみに今岡の次に指名されたのは関本,3位は浜中.
4位の星山はすでに野球界を去った.

 

ふたり目はドラゴンズの福留孝介だ.(1998年の1位.24歳)
デビュー年は文句なしの活躍で,さすが大器と周囲をうならせたが,
まさかの2年目のジンクスに見舞われた.

今年は不安を払拭するかのように開幕から絶好調で,
4月6,7日のヤクルト戦では2試合で3ホーマー.
4月15日の試合終了時点で.373の高打率.
ゴメスの抜けたサードの穴を完全に埋めたと思わせた.

ところが翌試合から6試合連続でノーヒット.
打率はあっというまに.253にまで急降下し,スタメンも外された.
抜けたはずのゴメスも帰ってきた.
これから夏にかけティモンズの調子が上がってきたら,
もはや福留に出場する余地はない.
今は代打で少しずつ首脳陣の信頼を取りもどすしかない.

福留 孝介 試合 打率 HR 打点 盗塁 打席
1999 132 0.284 16 52 4 526
2000 97 0.253 13 42 8 368
2001 39 0.243 5 19 1 134

 

3人目はマリーンズのサブロー(大村三郎).
1994年の1位で25歳だ.
高卒1年目で1軍出場を果たすが,非力な打撃が弱点だった.
昨年はケガで苦しんだにもかかわらず,
自己最高の成績を残し,飛躍のきっかけをつかんだ.

今年の開幕戦では9番セカンドで先発出場すると,3安打2打点の活躍.
翌日も2安打1打点で,チームの連勝に貢献した.

ところが非力さは完全に克服されていなかったようで,ぱったりとヒットが出なくなった.
10試合あまりでスタメンを外されると,4月なかばにしてファームへ降格となった.
5月4日に1軍に復帰したものの,打率は2割そこそこと低迷している.

サブロー 試合 打率 HR 打点 盗塁 打席
1995 28 0.188 0 2 3 61
1996 9 1.000 0 0 0 1
1997 33 0.179 0 1 1 32
1998 2 0.000 0 0 0 1
1999 108 0.231 0 8 1 156
2000 95 0.270 5 23 8 314
2001 28 0.213 0 6 2 90

ドラフト豆知識
ちなみに1994年のドラフト2位は黒木.3位は橋本.
4位以下は,信原,後藤,岸川(オリックス),池野(退団)と続く.

以上の一皮むけない3人はいずれもPL学園高出身で甲子園にも出場した.
その輝かしい球歴に目を奪われたスカウトが
ドラフト1位の器じゃないのに過大評価してしまったのではという考えが頭をよぎったが,
それは素人の邪推というものだろう.

 

いっぽう,一皮も二皮もむけた(ように見える)選手もいる.
ホークスの井口資仁だ.
井口は1996年のドラフト1位で,今岡と同じ27歳.
セカンドにコンバートされた今年は,同期の松中(2位),柴原(3位)に追いつく活躍を見せている.

井口 資仁 試合 打率 HR 打点 盗塁 打席
1997 76 0.203 8 23 3 252
1998 135 0.221 21 66 12 476
1999 116 0.224 14 47 14 424
2000 54 0.247 7 23 5 185
2001 47 0.298 11 43 19 217

果たして井口は本当に打撃開眼したのか.
いままで裏切られてきたぼくはまだ信用できない.
まだシーズンは3分の1経過したのみだ.
もうすこし様子をみたい.

次のコラム 前のコラム バックナンバー一覧 ホームへ戻る

テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル