Chapter8 WANとリモートアクセス技術、接続機器
■ RAS。Remote Access Service。 遠隔地のコンピュータにダイアルアップ接続して、 そのコンピュータが所属するネットワーク上の資源を利用するための Windowsの機能。 リモートログインを受け付けるWindowsコンピュータをRASサーバ、 リモートログインするWindowsコンピュータをRASクライアントと呼ぶ。 NetBEUIのほか、TCP/IP、IPX/IPXにも対応しているため、 Windowsサーバが提供しているサービスだけでなく、 一般的なUNIXサーバやNetWare等のサービスにも接続できる。 ■ SLIP。Serial Line Internet Protocol。 シリアル接続でTCP/IPトランスポートを行うための、 物理層/データリンク層プロトコル。 インターネットなどのTCP/IPネットワークに、 ダイアルアップを使って一時的に接続するために開発された。 SLIPは、PPPと比較して、オーバーヘッドが小さい利点がある。 しかし、シリアル接続でしか利用できない、 エラー検出やパケットアドレッシングの機能を持たない、 IPだけが対象で、IPX等のLAN環境では使えない、 セキュリティレベルが低い、などの理由から、 現在は人気がなく、むしろPPPが使用されることが多い。 ■ ターミナルサービス。 クライアント端末からサーバ上のアプリケーションを操作し、 画面だけをクライアント端末で表示するサービス。 Windowsターミナルサービスで使用されるプロトコルには、 RDP(Remote Desktop Protocol)がある。 ■ PPTP。Point to Point Tunneling Protocol。 マイクロソフト社が提唱するプロトコル。 PPPを拡張し、データの暗号化や認証などの機能を持たせている。 WindowsNT 4.0以降に採用されており、 現在もインターネットVPNを実現するために多く用いらる。 PPTPクライアントは、IPパケットを格納したPPPフレームを、 さらにIPパケットでカプセル化することで、インターネット上をトンネルさせる。 PPTPサーバ(RASサーバ)は、PPPフレームを取り出して認証を行い、 IPパケットをLAN内のサーバに転送する。 以上。 2003/12/09 pm