主記憶装置


■ メモリ。Memory。

  主記憶装置、
  高速にアクセスできる半導体メモリで構成される。
  書き込みの可否によって、RAMとROMに分類できる。

■ メモリインターリーブ。Memory Interleave。

  メモリの処理を高速化する技術の1つ。
  主記憶を、バンクと呼ばれる複数のブロックに分けるとともに、
  隣り合ったバンクに連続するアドレスを与えること。

  こうするとCPUは、
  複数のメモリバンクに同時に並行してアクセスすることとなり、
  同じバンクへのアクセスの競合を防止し、
  メモリアクセスにかかる遅延を減らすことができる。

  

■ キャッシュ。Cache Memory。

  CPUと主記憶装置(メモリ)の間に位置する高速の記憶装置。
  CPUからメモリシステム全体へのアクセス速度を向上するために用いる。

  頻繁にアクセスするデータを高速のメモリ(キャッシュメモリ)に格納し、
  動作の遅い主記憶装置へのアクセスを不要とすることによって、
  メモリアクセスの実効速度を向上させる。

■ 2階層キャッシュ方式。

  2段階にキャッシュメモリを設けること。

  (1) 1次キャッシュ。

    最も高速性を要求されるキャッシュであり、CPUチップ内部に置かれる。
    ただし、記憶容量を大きく取ることはできない。

  (2) 2次キャッシュ。

    CPU外部に置かれるキャッシュ。1次キャッシュより大きなメモリ空間を持つ。
    現在では、CPU内部におくこともある。

■ キャッシュへのアドレス割付け方式。

  (1) ダイレクトマッピング。

    キャッシュメモリ上の特定のブロックと、
    主記憶装置上のブロックを1対1で対応させる。
    最も原始的なキャッシュ方式。

  (2) セットアソシアティブ。

    キャッシュメモリ上の複数のブロック(セット)と、
    主記憶装置上の複数のブロック(セット)を、n対nで対応させる。
  
  (3) フルアソシアティブ。

    キャッシュメモリ上の全ブロックと、
    主記憶装置上の全ブロックを、N対Nで対応させる。

  参考URL
  http://home.att.ne.jp/red/OSAKOH/technology/Cacheop.html

■ キャッシュへの書き込み方式。

  (1) ライトスルー方式。

    キャッシュに書き込むときに、主記憶にも同時に書き込む。
    キャッシュと主記憶の内容を常に一致させることができるが、
    書き込みに時間が掛かる。

  (2) ライトバック方式。

    キャッシュだけに書き込み、
    あとでキャッシュから追い出す(FIFO/LRU)ときに主記憶に書き込む。
    書き込みは速いが、キャッシュと主記憶の内容に不一致が発生することがある。

■ キャッシュのヒット率。

  データがキャッシュメモリに存在する確率をヒット率という。
  データがキャッシュメモリに存在しない確率をミス率(NFP)という。
  (キャッシュのヒット率)=1?(キャッシュのミス率)

  キャッシュを使用した場合の、メモリ全体の平均読出し時間は、次式で求められる。
  (平均読出し時間)=(キャッシュのアクセス時間)×(ヒット率)
                   +(主記憶のアクセス時間)×(ミス率)

以上。

2004/03/10 pm


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