変調方式
■ 変調。Modulation。 デジタル信号をアナログ搬送波に載せる作業。 ベースバンド信号の変化に従って、 搬送波(キャリア)の振幅や周波数、位相に逐次変化を与え、 ベースバンドの信号を搬送波に載せかえること。 ベースバンド周波数と搬送波の周波数はまったく異なるものでよく、 伝送路の周波数特性にあわせることができる。 ■ 振幅変調。AM。Amplitude Modulation。 入力信号の0と1に対応させて、 搬送波の振幅を大小に変化させ、 これによってデータ値の違いを表す方式。 ラジオのAM放送やテレビ放送の画像信号に使われているが、 伝送路が雑音の影響を受けやすい。 ■ 周波数変調。FM。Frequency Modulation。 入力信号の0と1に対応させて、 搬送波の周波数を高低に変化させ、 これによってデータ値の違いを表す方式。 ラジオのFM放送やテレビ放送の音声信号に使われている。 AMと比較して、雑音やひずみ、レベル変動に強い。 ■ 位相変調。PM。Phase Modulation。 入力信号の0と1に対応させて、 搬送波の位相を数種類に変化させて、 これによってデータ値の違いを表す方式。 たとえば、搬送波の位相が変化しない0度の時の状態を1、 位相を反転させた180度のときの状態を0に対応付ける。 位相を90度ごと4種類に変化させる方式を4相位相変調方式、 位相を45度ごと8種類に変化させる方式を8相位相変調方式という。 ■ 直交振幅変調。QAM。Quadrature Amplitude Modulation。 入力信号の0と1に対応させて、 搬送波の振幅と位相を同時に変化させ、 これによってデータ値の違いを表す方式。 たとえば、2値の振幅変調と8相位相変調方式とを組合わせて、 1回の変調で4ビット(16種)の情報を送る方法を16QAMという。 同様に64QAM、256QAMなどがある。 ■ 復調。Demodulation。 変調された信号を元のベースバンド信号に戻すこと。 ■ モデム。Modem。Modulator-Demodulator。 変調および復調を行なうデバイス。 ■ 変調速度。 モデムが1秒間に変調する回数のこと。 データ転送速度とは異なる。 たとえば、1回の変調で4ビットの情報を送れる場合は、 データ転送速度はモデムの変調速度の4倍である。 以上。 2004/03/15 pm